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日本語学校を辞める前と後

コロナが日本を襲撃する前、私の精神状態は極限でした。

月曜日から金曜日まで一日中レッスンが埋まっていて、平日は寝かしつけの後、授業準備をしたり、週末も遊び相手をしつつ合間に準備・・・。そして気づけば精神的に病みかけている自分が。実際に PMS/PMDD と呼ばれる症状が出て医者にかかっていました。
思考が全くまとまらず、毎日仕事に行くのが億劫で、引きつった笑顔で教壇に立っていたことも多くありました。

もちろんそうなれば家族との関係もうまくいかず、全てが悪循環でした。

そんな時、非常勤をしていた日本語学校学校の春休みがコロナの関係で延長され、家族と自宅隔離する機会が訪れました。
そこで幸いにも全ての脳内整理をする時間があり、全てを洗いざらい吐き出してみることができたのです。

その中で見えてきたことは、自分は今まで他人軸で生きていたということでした。

当時勤めていた日本語学校ではそれなりに評価をされていましたし、学生からも人気があったし、それが私の生きがいにも自信にもなっていました。
一方で学校で評価されることに躍起になり、本来の優先順位が高いはずである家族のことは後回しになっている状態でした。

はじめは家族を養うために、ひいては家族と幸せに暮らすために始めた仕事の優先度が家族を上回り家族を知らず知らずのうちに犠牲にしていたことに気づきました。

こうして他人からの評価が全てになる、つまり、他人軸で生きることで全て大切なものに霧がかかったようにな状態になっていました。

本当にしたいことはあるはずなのにできてない。
そもそも本当にしたいことって何なんだろう。

こんなモヤモヤが頭の中を蠢いていました。

他のことでもいろんな物事を決める時に、
あの人にこう言われるからこうしてみようとか
本当は自分はこう思ってるけど恥ずかしいからこれはやめとこうとか
考え、結果が良くなかった時に人のせいにしてしまってました。

他人軸で生きて得することは一つもないと分かったので、
もうこの長年仲良くしてきた思考癖を捨てるしかないなと思い至りました。


他人軸→自分軸


長年、他人軸で生きてきたので自分の内なる声が聞こえにくい状態になっていました。

お金がないからやっぱりできないなとか親がこう言うからできないなとかそういう制限がないと仮定して、自分が何がしたいのかどこに喜びを感じるのか、自分に聞き続けました。

後はそのやりたいことを少しずつ実行に移して行きました。

実行したことの一つに3年間勤めた日本語学校の退職があります。
実は前々からやめようとは思っていたけど、時期を決めかねていたのです。 
決めかねていた理由は経済的に不安定になることなどがありましたが、今、振り返ると自分の存在意義のようになっていた学校を辞めることが一番怖かったんだと思います。

そして今年、9月末に退職しましたが、今、全く後悔はありません。
むしろ辞めたことで精神的、時間的余裕を手に入れることができました。
そして空いた時間で今までしてみたかったことにチャレンジできています。

キッズ英語とICTを掛け合わせたレッスン、
外国人学習者向けにソーシャルメディアでの発信、
仲間との日本語学校立ち上げなどです。

子供達と過ごす時間も増えたので子供たちも以前に比べてかなり精神的に落ち着いています。

メンタルヘルス が整うと、仕事上のパフォーマンス、人間関係も良好になり、思わぬところから仕事が舞い込んできたりしていて、収入面でも安定してきています。

前は何を恐れてたんだろうと思えるほど今の自分は気楽なものです。

完全にフリーランスになって全く不安がないと言ったら嘘になります。
でも大切なものを見失わない自信はあります。
それさえあれば、なんとかなるんじゃないかなと思えます。

会社からも誰からも責任とってもらえないこんな時代だからこそ、
人様に迷惑かけない範囲で自分勝手に生きていいんじゃないかなと思うのです。


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