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#9 サンドイッチ

今日は良い天気。青空がのぞいて、雲ももくもくと泳いでいる。しかし、風が強い。帽子をかぶっていたら、きっと吹き飛ばされてしまっていただろう。もしもかぶっていたのが麦わら帽子だったとしたら、かなり高くまで飛ばされていたのではないかと、くだらないことまで考えてしまう。

明日は一限がある日。朝早く起きなくてはいけない日。だのに、今日はポップコーンを食べた。一人で食べきるにはあまりある量のポップコーンだ。某倉庫型販売店で箱買いしてきた。らしからぬ薄味でほんのり香るバターがもうたまらないのだ(しかし、好みは手がべったべたになるほどバターがかかっている塩味)。興味がある方は是非とも食べてみてほしい。らしからぬ薄味に驚きを覚える人も少なくないだろう。ポップコーンをつまみに映画を観るように、本をつまみにポップコーンを食べていた。そんなことをしていれば、ほくほくとした時間はバターのようにとけていくもので。すっかり夜も更けてしまった。
さて、寝るかとベッドに向かう私。階段を登り、自室へ。ベッドの上では、枕にくてんと首を寝かせた布団が昨夜のぐちゃつきを残したままこちらを見ていた。季節の変わり目、この時期の布団はどうにもこうにも難しいのだ。我々にもあっただろう、どうにもこうにも難しく、多感な時期というものが。私の布団は今まさにそれ。思春期なのである。具体的にどんな行動を取るのか、主に以下の三つが私を悩ませる。

一つ、勝手にベッドの上から落ちる
二つ、毛布と掛け布団の位置が位置が入れ替わる
三つ、「毛布私掛け布団」のサンドイッチになる

これらのことが起こるため、朝方私の寝床はぐちゃついているのだ。
一つめの行動が起こるメカニズムとして、気温が気まぐれているのが問題だと思う。寒かったり暑かったり、忙しない。いくら気温と言えど、気まぐれが過ぎている気がする。気まぐれロマンティックかよ。歌わせろ。カラオケに行け。寒いときは蓑虫になり、暑いときには滑空時のムササビのように。
二つめ。こいつはたぶんフンコロガシの要領だ。仰向けで寝ているときに手と足で布団を持ち上げて、きっと回転させているのだろう。何回転させているのかは定かでないが、必ず半回転残して終わる。なんでだ。
三つめ。これは二つめが派生したものだ。これはあれだ。たぶん丸まった布団を回転し終えた後の着陸のさせ方が違うのだ。落とす前に割っているのだろう、モーセみたいに。つまりその割れた布団が私の両端に着陸、サンドイッチの完成というわけだ。・・・・・・。まったくいったい何を説明していたんだ・・・。

目が覚めた。今朝はサンドイッチだった。

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