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戸田鳥
2016年8月15日 17:42
ぼくはばく。ばく。ばく。ゆめをたべる。ばくばく。どんなゆめでもたべるけど、にんげんのゆめがこうぶつ。こわいがたくさんはいってて、ばくのぼくにはごちそうなんだ。こわいはからい、かなしいはにがい、はずかしいはすっぱい。たのしいはあまくて、うれしいはあますぎる。ぼくらばくらは、からとうなのさ。きょうのごはんはちとにがすぎた。こんなときにはくちなおし。ねているこねこをい
2016年5月2日 23:16
やあ、旅の人!旅の人だとすぐにわかるよこの町寄るのは初めてなんだろだって回ってないんだもの!つむじ風ばかり吹くこの町じゃ風に逆らえば飛ばされるだから回ってやり過ごすのさ歩くかわりに地面を蹴ってトン!と風に乗って回るんだ慣れりゃ二階までも飛んでけるほら、あそこの葉っぱのようになトン!と蹴って、ヒョイ、と乗るのさつむじ風はわしらの自転車風を扱うのはお手のものコツをつか
2015年10月27日 20:41
真白い紙の真白なお城に真白いお嬢さんが住んでいた真白い部屋に真白い扉紙テーブルに紙の椅子切り絵のカーテンは花模様真白い出窓を開けたなら真白い紙の花畑真白い紙の蝶々が匂いのする花さがしてるある朝めざめたお嬢さん紙のふとんをはねのけて真白いベッドを飛び出した。真白い庭の紙の木にまんまるりんごの実がひとつ真白い紙の葉っぱのなかに真っ赤なりんごがただひとつりんごを