素直になれれば

社会人初の9連休も終盤に差し掛かってきた。
ここ数日は、後頭部と首の境目くらいに潜んでいる自分(のようなもの)とずっと対話していた。
そうしたら、そやつはあと一歩で脳内のごみ箱から完全に消去される予定だった記憶を引っ張り出してきた。

前に書いたサシ飲みの話。
そやつは、ここに登場する帰り際に潰れかけた時の記憶を鮮やかに復元してみせた。
noteに投稿して成仏させたつもりだったのですが…。
でも、こうして復元させられると、いろいろと気付きがありました。
だからとりあえずそこを一通り突っ込んで、改めてごみ箱に放り込もうと思います。
以下、やりとりの再現。

(2軒ハシゴし、日付も回ったので解散の流れに。ちなみに私はかなり酔っていた。相手はたぶんそれほど酔っていない)

相手(以下、相):「そろそろ帰ろうか」

私(以下、私):「そうですね」

相:「タクシーで帰る?」

私:「はい、そうします」

(一緒にタクシー乗り場へ向かう)

私:「うわ、タクシーめっちゃ並んでます…」

相:「え、でもタクシーで帰ったほうがよくない?夜遅くて危ないし」

私:「いや、ここまっすぐ行けば家に着くので大丈夫です!歩いて帰ります!(嘘その1。途中で何回も曲がる)」

相:「本当?何分かかるの?」

私:「私の足だったら20分くらいですかね~(嘘その2。40分くらいかかる)」

相:「え、本当に大丈夫?遠くない?タクシー乗れるまで一緒に待つよ」

私:「大丈夫です!××さんの帰り遅くなっちゃうし…」

相:「いや、俺は別に構わないけどさ」

私:「いえ、大丈夫です!歩いて帰れます!信用してください!」

相:「そう…?あれなら電話しながら帰る?」

私:「いえ、そんな大丈夫ですよ!家に着いたらLINEしますから!(嘘その3。LINEを確実に送れる保証はどこにもない。なぜなら概ね帰宅と同時に理性が崩壊して酔いが回り意識を失うから)」

相:「そうか…。じゃあ気をつけて帰るんだよ」

私:「はい!今日はありがとうございました!」

(解散。そそくさとその場を離れる私。解散後は振り向かいがモットーなので、その後の彼の行方は分からず)


ー約35分後、家まであと数百メートルの路上。上記の通り、帰宅後すぐに気絶するのを見越してLINEの文面を用意する。あとは玄関で靴を脱いだら送信ボタンを押すだけの状態に。

ー約5分後、帰宅し玄関で靴を脱ぐ。途端に携帯を開く間もなく酔いが全身に回る。案の定、リビングに倒れこんで意識を失い爆睡。

ー約1時間後、起床。相手にラインを送り忘れたことに気付く。相手から解散して約45分経った頃に安否を確かめるLINE、ショートメール、電話が入っていたことが判明し一気に酔いが覚める。冷や汗滴る中、平謝りのLINEを送る。

翌日。LINEの既読が付く。返信はなし。
その後、一言も話さず今日に至る。

私はその場で気にも留まらなかったのですが、相手は電話をしながら帰ろうと提案してくれていたんですね。
これって世の男性みんなやるんですか?
それともモテる人の常套手段?

私は単純に「この期に及んでも相手を拘束してしまっていいのか?」という申し訳なさから電話を断った。
でも相手は店であれだけ喋ったのに、まだ続けて喋ってもいいと思ってくれてたんだよね。
仮に電話に付き合ってもらっていたら、どんな話をしていたんだろう。
正直、悔やまれる。

あと家に着く頃合いを見計らってLINEにショートメールに電話までしてくれたんだよな。
こんな私のことを(表面上だったとしても)心配してくれてたってことだよね。
それか一応、何かあったら自分も困るから保身のために連絡してくれた?それは考えすぎか。

でもまぁこうして飲酒によって引き起こされる私のだらしなさが露呈したわけです。きっと相手はドン引きしたこと間違いなし。

自分に対する自信のなさから素直になれずに遠慮し過ぎてしまう所。相手の感情の機微に敏感な分、余計な考えを巡らせてしまう所。「甘え」と「わがまま」の違いが分からなくて、いつも強がってしまう所。

こんな性格が直せたら、もっと呼吸がしやすくなるのかな。異性交遊偏差値が低めの私にはまだまだハードルが高いけれど。いずれにしても、生きるって難しいですね。

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