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後出しジャンケンばかりの大人たち

こんにちは、都知事です。

急な自分語りで申し訳ありませんが、私は「責任逃れ」が虫唾が走るほど嫌いです。


警備隊長という仕事柄、部下を任され現場を任され運用する事がありますが、部下にもクライアントにも責任逃れする人がまぁ多いこと。


今回はそんな大人達のお話です。

①きっかけ
交通誘導ヨレヨレ日記に後から文句を垂れる人達


②かっこよく負けるよりダサく生き延びる事を選ぶ大人達


③責任から逃げないということはどういうことか


④後出しジャンケンの大人の倒し方

では参ります。どうぞリラックスして読み進めてみてください。


①きっかけ
交通誘導ヨレヨレ日記に後から文句を垂れる人達


私は本業以外にも数々の事業を展開する個人事業主でもあり、その中に「警備コミュニティの運営」も入っています。


半年くらい前に、警備員のトホホな場面を面白おかしく描いた「交通誘導員ヨレヨレ日記」という書籍が販売され、多くの業界人がこれに食いつきました。


世間からの評価も高いらしく、「普段気にすることの無い警備員の裏事情」とか、「嫌な事も前向きに捉えるポジティブな著者に好印象」など、それはそれは良書のような扱いを受けていました。

私もそこまで勧めるのならどれ、読んでみるかと一読したのですが、結論を言うと「金を返せ」でした。


中に書かれていたのは年寄りのジジイが他の仕事も出来ないので仕方なく警備員になり、無駄に頭の固い頑固なジジイが自論を展開して責任逃れしまくる内容でした。


特に一番イラついたのは「片側交互通行をしている時、車を見逃したらすぐに隊長がやって来て【事故が起こったら人が死ぬんだ、死ぬ気でやってくれ】と叱責され、こちらも精一杯やってるんだ、なんだその言い方は、とムッとした」という話でした。


私は「隊長の言う通りで、この著者はあまりにも警備というか、仕事自体を舐めている」と感じましたが、Twitter上にいる警備会社公式アカウント達は相変わらずこのクソみたいな本を賞賛、絶賛していたのです。

中身を読んでないのか、人を入れるチャンスだと思ったのか、こんな考え方で現場に立たれたら客からの信頼を損なう事くらい予想つかないのか…と、私は呆れてしまいました。

しかし、ここ数日のお話。


昨日、一昨日くらいに、とある警備会社のアカウントが仕事に対するマインドセットのようなものを語っていて、その中に「交通誘導員ヨレヨレ日記、あれは読んでて気分が悪くなるものだった」と言う人が現れました。


そのリプライに対し、「実は私もそう思っていた」「私もそう思った」と、賛同、同調する人が現れたのです。

その本が取り上げられていた時には賛同していたであろう人達が、くるっと手のひらを返して賛同し出した…

きちんとデータを取っていないので手のひら返しをしたかどうかは定かではありませんが、私は別垢で警備員の声を拾い上げるコミュニティアカウントも運営しているので、そういう声は検索に引っかかりTLにひとつくらいは表示されるはずなのです。


大きな力が働けば人は箱の中に入れたビー玉のようにゴロゴロと動く…なんと哀れな生物だろうと思わずにいられません。

動物ですら懐く相手は選ぶというのに。

②かっこよく負けるよりダサく生き延びる事を選ぶ大人達


私「この現場は○○だからこうしましょう」

隊員「はぁ」

私「結果としては失敗しましたが、データが取れました、次に活かしていきましょう」

隊員「いや、聞いた時からアレはおかしいと思ったんですよ…」


世の中にはこういう大人が山ほどいます。初めは何も言わずに言いなりになっているのに、「勝てる」と思ったら食いついてくるタイプが。


私はこれを「卑怯者」だと読んでいます。世間では日和見主義とか言いますね。


責任は取りたくないから声の大きい者に乗っかって得をしたい、でも失敗したらその責任から逃れる為に発案者に反発の言葉を浴びせる。


これが「後出しジャンケンばかりの大人たち」の本質です。

博打は打ちたくないが、儲けだけは欲しい。
こういうのに限って雇われでありながら会社の文句ばかり言ったり、代替案もないのに否定的な意見ばかり言ってきたりします。


③責任から逃げないということはどういうことか

私は冒頭でも申し上げましたが、責任から逃れる事が嫌いです。故に、成功も失敗も全て自分の責任の元に行い、人を恨んだり責任を押し付けたりしません。

たとえ人の行動によって自分が失敗したというような状況でも、「自分の行動によって何かを変えられたはずだ」と、徹底的自己責任論において問題解決を図ります。


隊長である私の元には、「あわよくば都知事というやつを利用して得をしてやろう」と考える邪な大人が大勢集まります。

私は現在30歳、警備業界ではまだまだ若造で、舐められやすいのです。以下にここ最近発生した会話を載せておきます。

【ベテラン45歳との会話】

私「ベテランさん、配置のスケジュールを考えてみました、何か意見があれば聞かせてください」

べ「悪くは無いんだけどね、30分ずつきっちり時間通りにやるってのは俺はどうかと思うよ」

私「そうですか?新人も多いので基本に則り組んだつもりだったんですが」

べ「基本とかじゃなくてさ、現場は臨機応変なんだわ。こんなガチガチに締めてたらウチの隊員はあんたについて行かないよ」

私「現場が全員個人主義出来るレベルの隊員ばかりならそれもありかもしれませんが、新人が70%を占めています、新人は自分から休憩させてくださいなんて言えるはずもない」

べ「そんな理論的なものじゃダメなんだよ」

私「だからといって型が全くないのに現場を上手く輪郭作ることが出来ますか?」

べ「型とか基本とか、そういうんじゃないんだって」

私「では、ベテランさんなら具体的にどのようにオペレーション回しますか?」

べ「…もういいよ、好きなようにすれば?」


今回のケースは別の警備会社から出向して来た私が現場初日のスケジュールを組み、在籍6年目くらいのベテラン隊員に意見を聞いたものです。


在籍や経験年数が長い人間は縄張り意識が強く、自分より相手が弱いと判断すると上手く乗せて利用しようとしたり、役職を利用して虎の威を借る狐になろうとしたりしてきます。

そんな時は足腰が立たなくなるほど論破し、力関係をハッキリさせましょう。


④後出しジャンケンの大人の倒し方

・論破する

人の脳は咄嗟に多くの物事を瞬時に判断できるほど優れていません。相手の発言をよく聞き、相手が放つ言葉をパズルのピースのように集めておき、矛盾が発生したら将棋の駒のように相手に叩き付け、根拠や論理を問いただします。

基本的に普通に生きている人はそこまで深く考えてない事が多く、文句を言いたいだけだったりするので、その油断の隙を突いて圧倒的に論破します。

例文

「なんかそういうデータがあるんですか?」

「それあなたの個人的な感想であって、意見ではないですよね」

「じゃああんたがやれば?」

「私は○○さんから正式に隊長に任命されたのでその権限の元にあなたとお話しているんですが、あなたは上長から発言の権利を得て私に意見してきているのですか?」


・無視する

相手が中途半端に知識を齧っていた場合、その知識を披露してマウントをとる事に成功したと思い込むと、一気に優位に立とうとしてこちらをまくし立ててくる事があります。

また、主語が抜けてて何を言いたいのか分からない人など、「会話で和解する事が難しい」相手に有効です。



揚げ足を取ってくる場合


私「いや、でもこれはこうで」(腕組み)

相手「感情的になるんならこの話はもうせんよ」

私「は?」

相手「腕を組んどるやん自分、感情的になっとるんやって」

私「あぁそうですか。ならこの話は終わりにしましょう」

相手「いや、ちょっと」

私「(無視)」

相手「話は終わっとらんって」

私「あなたは私が感情的になっていると感じたんでしょう?なのでこの話はおしまいです。なんの実りも得られませんので。」

以降無視し続ける

・専門用語を使って相手を置き去りにする

そもそもの知識量で相手より優位に立ち、知らない言葉をそのまま使わせるor無知を自覚させる



「そもそも、○○という概念は理解されてますか?」

「事前に配布された資料にこのような説明がありましたが、目を通されましたか?」

相手が言葉につまるor開き直る

「それ読んでないあなたに落ち度がありますよね?そう思いません?配布された資料に目を通す事もせず自分の意見だけを押し通そうとするなんて子供じみてると思いませんか?」

「え、私間違ったこと言ってますかね?だとしたらお教え願いたいんですが」

Bパターン
相手の自尊心を粉々にして再起不能にしたい、又は絶対逆らってこないように痛めつけたい場合

「えっ!○○もご存知ないのにこの事を議論しようとしたんですか!?」

「いや~ちょっとないですね…」

「あ、すみません、お話にならないのでこれで失礼します」

立ち去る


・敢えて相手が理解できないようまくし立てる


人と会話をする時、多くの場合は相手に意志を伝える為に分かりやすくする必要がありますが、専門用語やビジネス単語を使って一方的に論理展開をし、相手を置き去りにすることでついて来れなくするテクニックです。

「分かるように話して」という答えが得られれば、「え、分かってなかったんですか?」とか、「事前知識が無さすぎて会話にもなりませんね」など、そこから攻勢に切返すことも出来ますし、相手が無知を反省してるようなら普段通りわかりやすい説明に切り替える事も出来ます。

・嘘をつく相手の嘘を論理的に暴く



事前に流した情報を確認していない

相手「仕事でサングラスを使っていいなんて知らなかった、それならそうと教えてくれよ」

私「この話は事前にグループLINEで流しましたが」

相手「いや、見たけどさ、小説みたいな書き方で分からなかったんだって」

私「分からない事を分からないままにしたんですか?」

相手「(言葉につまる)」

私「いや、そもそもサングラスをしていいかどうかの情報すらあなたは知らなかったので、そもそも見ていないという事ですよね」

以下相手の反応により分岐

A

私「連絡事項を見るだけなら子供でも出来ます、仕事なんだから、理解してもらわないと困ります。理解できないならそう言って下さい、という事まで改めて説明しなくてはなりませんか?自己保身で嘘をつくのはやめて下さい」


B

私「今後は目を通して理解できないなら聞いてください、その時は理解して貰えるまで説明します」


・失敗に対して態度で示し自尊心を粉砕する

これは日頃調子に乗っている人が、ミスを犯した時に使えるテクニックです。対して仕事も出来ないのに情熱的に仕事を語る人とか、年数を重ねただけの自称ベテランなどの鼻をへし折る時に有効です。

基本的にそういう人はミスをミスと理解してないか、大した事じゃないと思い込んでいます。



ベテランが規則上通してはいけない人を通した

相手「いや、あれはさ、他のスタッフさんがそう言ったから通しただけで、俺は(言い訳)」

私「いや、それは関係ないですね。」(話を遮るため、語気を強める)

私「これは、我々のミスです。」
(立ち去る)

敢えて言葉で多く語らない事で、日頃の空気とのギャップを感じさせます。

相手がミスをした時は「ミスをして申し訳ない」という感情を利用して言うことをきかせたりする事が出来るので、まずは「罪の意識を自覚させる」事が必要です。

後出しジャンケンで逃げる大人は、決して逃がしても許してもいけません。逃げた先でまた誰かを傷付けます。

おいたをしないよう、徹底的にボコボコにするのです。


いかがだったでしょうか、世の中には皆さんが思っている以上に「ダサい大人」がいます。

大人がダサいと子供がグレる。女王の教室というドラマで放たれた言葉です。


もちろん、責任逃れをした方が生きやすいという方もいるかもしれませんし、実際にそういう人間を労働力として使う事もあります。

彼らの生き方が悪だとは言いませんが、自分の事を棚に上げて他人に害を加えてくるならば振り払わなくてはなりません。


家族や友達、上司や部下に顧客、現代人は自分とも、自分以外の全てとも戦わなくてはなりません。

積極的に人を刺す凶器ではなく、護身用のダガーとして。私の意見を活用いただければ幸いです。


ではまた。

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