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夢の産物か、現実か

 ここにはだいぶ書いていなかった。このところ、いろいろなことがあった。

 大きな心配事が複数あった時期が少しずつ去り、季節によっては深刻なものになっていた不眠も、だいぶ改善されてきた。

 だがやはり、体の疲れと心の疲れの時間が一致しない日も多く、眠くても眠る決心がつかないままパソコンの前で10分居眠りするなどの状況は、増えてきた。

 そんなときは、妙にリアルな夢を見る。

 よく思い出してみれば、わたしがこれまで「ちょっと不思議だ」と考えたものや、何度も何度も出てくる夢の中の設定などは、自分が現実なのか夢なのかがわからない狭間で体験したものが頭の中に蓄積されて、年数が経ったいまも整理がついていないのかもしれない。

 たとえば……

 だいぶ前の話。本を読んでいたら妙な描写があった。その本のどのあたりの部分(全体の何割くらい)の、ページのどの行(ページの開いたときどのあたり)にそれがあったかまでを覚えていたのに、帰宅して検索しようとしたら肝心のその部分が見あたらなかった。
 読んだときに外出先だったため付箋を持っていなかったことと、まさかそんな衝撃的な内容が見つからなくなるなどと予想していなかったため、折り目も付けずにいたのだ。
 いまもときどきその本をパラパラとめくるが、そんな描写は見つからない。ネットで検索もしたが、そんな表現は見つからなかった。
 たしかその場所で本を読んでいたとき、体が疲れていた。だが席を立つわけにいかなかったので、我慢して本を読んでいた。もしや眠っていたのだろうか。

 そしてこれは最近の話。

 Kindle Unlimitedで、定額料金内で無料で読める怪談をよく読むのだが、それらの話の中で、幽霊なのか悪霊なのかわからないものが出てくるときだ。「へぇ、こんな感じの見た目かな」と、ちらっと考えることがある。
 その後、ちょっとしたときにその姿を思い出してしまう。本物は知りようもないので、あくまでわたしが想像した「こんな感じかな」のほうである。それらがけっこうしつこい。一度思い出すと、記憶の深いところにはいってしまうようだ。

 それらは自分が想像しただけのはずなのに、まるで昔からの常連であるかのように、頭の中のわりと目立つところに出てきてしまうのだ。

 ……そこまで考えてから「いや、本を読みながら想像した存在ではなく、昔から自分の中でよく思い描く存在としてそこにいたものが、何かのはずみに出てきただけではないか、つまり『忘れられていた昔の常連』なのかも」などなど、いろいろ頭の中で、話が複雑になってくる。

 ともあれ、わたしも気分転換に、これまでの不思議な話や怪談めいたことなど、今後はたまに書いてみようかと思う。

#怪談 #不思議なこと #不眠


家にいることの多い人間ですが、ちょっとしたことでも手を抜かず、現地を見たり、取材のようなことをしたいと思っています。よろしくお願いします。