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【報酬未払いで逃げた取締役】2020年上半期まとめ
前回までのあらすじ 雑誌業務委託契約で、80万円の未払い被害にあう。内容証明や支払督促を出し、その後、未払いスタッフで念書をかわすが支払いがなく、弁護士に相談。登記簿を取得して社長の自宅へ行ったり、下請法について調べるなど画策。しかし、資本金が1000万円以下の零細企業ということで、公正取引委員会には取り合ってもらえず、2019年が終わろうとしていた。
●2019年12月末日 100万円の入金1
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う7話
前回までのあらすじ 報酬未払いで取締役の中村は消えた。音信不通、会社も移転。0スタートになってしまったライター中村が次に打つ手は?
中村が消えて、会社も消えて。0スタートになってしまった。自分のせいだとも言えるし、中村のせいだとも言える。
手がかりがなくなってしまったため、一定数の未払い被害者たちで話し合い、刑事訴訟をするのが一番ではないかという結論に達した。
そこで、弁護士に依頼するために
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う6話
前回までのあらすじ 未払い金を支払ってもらうため、未払いグループで念書を交わした。と、同時に私は個人的に支払督促状を申し立てる。そのことで、中村と未払いグループでトラブルになってしまう。中村は支払督促状取り下げない限り、支払わないと念書無効を訴えた。仕方なく私は「取下書」を提出。しかし、9月末の支払日に入金されることはなかった。
誰かをこんなにも恨んだことはない。下手をすれば、相手の人生を無茶苦
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う5話
前回までのあらすじ 別冊ふろくの編集費用は、未払いグループとは別の形で支払われるということで合意した。しかし、予定通りに支払われなかったため、ついに支払督促の申し入れを出したライター中村だったが。
9月25日。
中村と交わした念書の最初の入金日まであと1週間という頃、未払いグループの代表である夏川氏よりLINEに連絡が入った。
「グループの中の一人が支払督促を出したせいで、念書の効力がなくなり
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う4話
前回までの話 取締役である中村と「念書」を交わした、未払いグループ。支払い期日は9月末。私は別途、代理店から別冊ふろくの制作費用を8月と9月半ばに支払うということで合意した。その結果…。
結論からいえば、8月末に約15万円の入金があった。入金は代理店ではなく、中村の別会社の口座からだった。そして9月半ば、2回目の支払はなかった。もちろん中村に電話はしたが、当たり前だが出ない。
夏川氏に連絡をす
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う3話
前回までのあらすじ 雑誌ライター中村が、70万の未払い金の被害にあった。委託先の取締役社長の中村は、未払いにも関わらず、アイドルグループと契約した写真集の編集を進めてほしいという。ライター中村は、それを断固として拒否するがー。
別冊ふろくの制作を断った数日後、エディトルアルデザイナーからメールがきた。「未払い分を支払ってもらったので進めます」というのだ。聞けば「編集長からなる早で進めて欲しい」と
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う1話
はじまりは、2019年。年明けから、私が携わる月刊雑誌が隔月発行になると通達があった。その頃、編集長の体調も芳しくなく、雑誌スタッフは業務委託契約のフリーランスばかり。統率力がやや欠けたフリーランスの塊は、それでも編集長が無事に戻れるよう奮起した。
翌号から編集長も復帰し、雑誌もボリュームを増やして再スタートした。さらに、新しい企画もスタートした。その企画は、アイドルのプライベート写真を別冊ふろ
【報酬未払いで逃げた取締役】中村が中村を追う 2話
その後、取締役社長である中村から直接携帯に連絡が入ったのは、6月末のことだった。それまで、何度電話をしてもスタッフは「わかりません」「折り返します」を繰り返していたのだ。
多分、再三電話をして催促していたのは、私だけではないだろう。よくある話だが、ライターは編集者とのつながりで仕事を受けることが多い。会社→ライターではなく、編集者→ライターという図式だ。
今回、この雑誌に携わるフリーランスのほ
中村が中村を追う -はじめに-
私は、ライター中村。いくつかの編プロを渡り歩き、編集者同士の繋がりで、しがないフリーライターをしている。
本件は、さかのぼること1年前の2019年、約2号分の雑誌制作の報酬未払い事件を記録に残している。
この未払い事件については、ノンフィクションを基にしたフィクションであり、私は現在も制作会社の取締役である中村を追っている。
魔女狩りのように取締役を吊り上げて、身分や住処をさらし炙り出そうと