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🎧形になった夢を手にする日

夢というのはどんな形でありましょうか。

夜に見るものではなく。
私の。あなたの。

幼少からの夢、大人になってから見る夢。
夢と語るには大きすぎて、見上げるのをやめた夢。
夢にするには現実的すぎて、そっと口をつぐんだ夢。
今もう手のひらの上にある夢。
遠くはるか彼方に、それでも確かに見える夢。


さて。東京文学フリマが11月20日と迫って来てます。

かつて、文フリ(正確には本を作る)の夢を見ていた私です。
ウィルスの第何派だったか忘れてしまいましたが、広島は延期を余儀なくされ、延期の先には転勤が待っておりましたので、文フリの出店は断念したものの、本という形にするという夢は実現させました。

あの時踏み込んだ夢の第一歩の感覚は、今なおしっかり覚えております。
軽いのとも重いのとも違う、ザリッと足裏に響く確かな音がしました。

それはど素人の私には、大きすぎて見上げるのをやめた、かつての夢でした。
いざ踏み出したら、別に出版社からデビューというわけでもないし、お金と時間があれば誰にでも作れるのだから、という現実が押し寄せてきて、大きな夢と語るには恥ずかしいと小さく丸めたくなる夢でした。

今思えば、夢が形を変えたのは、私がその距離を縮めたからでしょう。
遠くから眺めていたものが、手の届く距離になって、急に不安になったから。


先日(と言っても2ヶ月ほど前)大阪文フリを覗きに行きました。
たくさんのブースを覗きながら、夢の集大成が並ぶ静かな熱気を感じて、ちょっと震えました。

「どうぞ、手に取ってみてください」
あの一言には、彼らの膨大に詰め込んだ時間と夢が詰まっている。
私は、それを知っている。

だけど、文学というのは、視覚を頼りに一瞬で捉えることが難しい。
絵やデザイン物だったら、色や形、手触りの一瞬で衝撃の出会いがあることがあるけれど、文章ばかりはそうもいかない。
もちろん、最初の1行で、全てを持っていかれるのを感じることはあるけれど。

「どうぞ、手にとってみてください」
本当は、手に取るだけじゃ伝わらないのを、作り手も読み手もわかっています。
だからこそ、その静かな佇まいの中にある熱のようなものが、僅かに重みとなって伝わってくるのです。

ちなみに下調べをしないで行ったものだから、自分の感覚だけを頼りに本をいくつか買いました。
多分、あの時反応したのは、本の表紙、ブースの雰囲気、文字の並び、さまざまな要素があるんだけれど、作り手さんの指先の熱みたいな、夢の重さのような、説明の出来ない何かが確かにありました。

東京文フリに戻ります。

大好きだと公言していると言っていい、つる・るるるさんが、2度目の出店をします!


そう!私の本は、つるさんにたくさん助けていただきました。
つるさんがいなかったら、あの時本は作れなかったと断言していい。
いつか、鶴の、いや違う。象の恩返しをしたいと思っておりました。

それで出店が決まってすぐ「私も東京行くんでよろしくー!!」とつるさんに連絡。
恩返しという名の、押しかけ女房(押しかけ象)的な流れ。
むしろ、文フリで本を売るという夢を間接的にも叶えさせてもらうという、さらにご恩をいただく流れになっている。

役に立たなくていい(いや立ってくれ)、ただつるさんの夢の一部に触れたい。
その気持ちだけで動いております。
恩返しは完結させない。

つるさんの新刊は、もう絶対面白いです。
読まなくてもわかる。
書き下ろしが楽しみすぎて、今から目を休ませたいぐらい。(老眼)

つるさんのブース周辺をチョロチョロしております。
どうぞ、遊びにいらしてください!
つるさんの新しい夢に熱を添える、とか言うて、ちょっと鬱陶しいやつがいたら、それは私かもしれません。

そして。

同じ会場に、ぼんやりRADIOさんのブースがございます!
小雑誌「ウミネコ」を販売されるそうです。

ここにもまた、夢の集大成がぎゅっと詰まっています。
おそらくこのブースの静かな熱に、私は動かされるのだと思います。

すまいるスパイス、カフェペンギンのゲストさんはぼんやりRADIOさんでした。


marmaladeさんが冒頭にいう、ニルスの大冒険のイメージが、私にはスーッと入ってきて。
(アニメみておりました!)
ウミネコの背中に乗った、たくさんの人たちの夢がそれはもう気持ちよさそうに私の脳内で再生。
そして、こーたさんのプレイリストの3曲目。

夢を追う君へ
思い出して くじけそうなら
いつだって物語の主人公が立ち上がる限り
物語は続くんだ
セカイノオワリ『サザンカ』

瞬時にこのフレーズが浮かんだのです。もう、本当に、ぼんラジさんも言ってました。
「ズルい」
泣かしてくるやないか!

私、noteの世界、思い通りに追えていません。
フォローさせていただいてる方の情報すら満足に追えていないので、お名前を存じ上げているけれど、踏み込んでいない方がたくさんいます。
本当は知りたいことも、なんとなく知っていることも、追わないでいることの方がずっと多いです。
言い訳だけど、これがnoteの現実です。きっと誰もがその葛藤を抱えていると思います。

だから「ウミネコ」さんは、文フリ当日に初めてお目にかかります!
ぼんやりRADIOさんの声は、もう完璧に耳が覚えましたよ、ブースナンバー見ずともその位置当てて見せましょうぞ!(ウソです確実にピンポイントで参ります)

内気だった私は、こうして、新しい夢と人と出会うために、一歩踏み込んでいくのだろうなと、自分自身にもワクワクしてます。

形になった夢を手にする日。
お会いできる当日をとてもとても楽しみにしております!



あ、それから唐突におねだり。
見出し画像見てください。我が家で集めているモケケです。
転勤先や旅先で地味に集めてます。
地方のモケケ、もし見つけたらとき子にくださいウフフ。
660円もするんです、安心してください、買い取ります。サインはもらうけど。
つるさんにもそう言って、サインをさせたのでした!笑


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