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非凡なふたり

#デザイナーのお話


わたしは凡人・・です


突然なんだ?ですよね笑
そう思えるくらい
すごい人がたくさんいる

身近にいるいる…

その才能に感服?畏怖?

そんな方々のなかでも
靴下のデザインにおいて
特別なお二人がいます

今日はそんなお話です
よろしければ
お付き合いくださいませ☺︎


共通点

その二人は年齢も性別も違います。ひとりは男性で今年還暦を迎えられる。もうひとりは女性でわたしと同期同年代です。男性は豊田さん。女性は金井さんです。豊田さんは遠くから。金井さんは近くから。わたしはそのデザインを28年間見続けてきました。もちろんそのお二人同士も接点がありお互いにリスペクトなさっています。何がすごいってひとつだけではないのですが、共通しているのはやっぱり配色センスと思います。

マルチボーダー

発売から20年この色だけが変わらず残っている

複雑な配色。10色以上の組み合わせの中でバランスを取って色糸の順番を決めます。これが難しい。ベースの色を変えていくつもカラーを広げていく。ベージュ、グレー、コン、アカ、クロ。これだけのカラーバリエーションでも、ほぼ無限の色の中から糸を50色選んで考える。この靴下は初代の金井さんから何度も担当デザイナーが変わりましたが、この色だけは誰も触ることができなくて、今も引き継がれています。直伝で継ぎ足される出汁のようですね笑。それくらい完璧なバランスなんだと思います。

どうやって決めるか

昔、金井さんのデザインワークを横で見ていたことがあります。わたしもこの仕事が長いので、新人デザイナーへのアドバイスをしたりします。デザインソックスを考える時にはまずベースカラーを決めるように伝えます。そのベースに合わせてボーダーならばラインの色を置きます。例えば…

ベースカラー
┗ベージュ
┗グレー
┗コン
┗アカ
┗クロ

次にラインの色

ベージュ
┗シロ
グレー
┗オレンジ
コン
┗ピンク
アカ
┗アオ
クロ
┗パープル

これで2色ボーダーの完成です。

使う色の数が増えてもこれを基本として教えます。ですが、金井さんは違います。しばらくボーッと考えてから突然10色のラインの配色を書き出します。しかも※アナログです。そして閃いたひとつの配色を済ませてからカラーを増やしていきます。

※アナログとは頭の中に浮かんだイメージに合うものを糸見本帳に照らし合わせて選びます。


これが凄い

デジタルで投影した画面上の色を確認するのではなくて。脳裏にある複雑なカラーのイメージに靴下を合わせにいくのです。どんな風に考えるのか聞いてみたことがあります。すると「降りてくる」らしいです。脱帽笑。

豊田さんも同じようなこと仰ってました。
なるほど〜

お二人とも脳での投影がハッキリしている


わたしには無いなー。

いろんなイメージはデザインだけじゃ無くて頭の中で浮かんだりします。でもどちらかと言うと白黒です。カラフルなイメージは湧いたことがありません。わたしだけですかね、、。

もう今ではお二人はカラー番号(何千色ある中の色番号)を聞いただけで、配色されたカラーリングが頭で浮かぶそうです。なので工場へサンプル依頼をしても、上がってきたものに対してのカラー修正が無いのです。あったとしたら、それは工場の糸間違いによる配色ミスだったりします。


羨望が憑依

長い間ずっとそのデザインを見続けているので、知らずに影響を受けていました。わたしはデザイナーではないので、靴下のカラーリングを決めることをしてきませんでした。以前noteにも記したのですが、一度だけ靴下をデザインから企画したことがあります。

このカラーの配色しました

デジタルに頼らず糸と睨めっこしてカラーを決めることができました。二人の影響です。いろんなデザインを見てきたのでわたしにも選ぶことができました!修正もありませんでした。

糸見本から切り取ってボーダーを配色



人に影響を与えるデザイナー


これは豊田さんも金井さんも持っています。二人が配色センス以外に共通しているものです。

わたしのまわりにたくさんいるすごい人。その中でも二人に憧れるのはまわりに影響を与えるからなのですね。思えばただ能力だけ突出している人には魅力を感じません。


その存在で人を感化する


そんな非凡なふたりに
憧れる凡人なわたし

デザイナーってすごいですね☺︎



ここまでお読みくださって
ありがとうございます


ゆうなって


豊田さんのデザインワーク☟

最近のアート


金井さんのデザイン☟

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