面白いよりも正しいか正しくないかが大事な時代
当時付き合っていた彼女を驚かせたくて、喜ばせたくて
彼女の住んでいたマンションの前は小さな公園だったから
彼女が誕生日になった瞬間午前0時に電話をかけて
「窓開けて外を見てごらん」と言って
彼女が窓を開けた瞬間に、花火を打ち上げたことがあります。
そして彼女がこっちに気付いた瞬間に全力で「誕生日おめでとう」と叫び
ドリカムの「HAPPY HAPPY BIRTHDAY」を歌う若かりし頃の飛田氏。
今から16、7年くらい前の話だ。
彼女のためというのは本当の気持ちだし、ウソはないけど
でも「こんな演出する俺、かっこいいでしょ?」という自分も何%か含まれているわけで(笑)
「若い頃は勢いでかなり恥ずかしいことやってたんだよね~」
という話をすると
「素敵」と言ってくれる人もいれば
「バカだね〜」と言う人もいる。
それが当然。
自分としても様々な反応を期待してるし、それを楽しんでるわけだから。
しかしだ。
ここ10年くらいはどうも毛色が違うのだ。
「常識ないの?」
「近所迷惑とか考えなかったの?」
とか、論点とは違う所を指摘されることが増え始めた。
いやいやちょっと待ってくれ!!
確かに見方を変えれば「非常識なこと」だと思うし「近所迷惑なこと」をやっていると思う。
だけどモラル的なことじゃなくて、自分としては単純に話の内容自体を楽しんでほしいんですけどね。
そこを追及してどうすんだよっ!!!
何が面白いんだよっ!??
口を酸っぱくして言い続けているんだけど
東日本大震災のあとくらいからずっとこんな調子だ。
「不謹慎」とか「自重しろ!」とかいう風潮が強まったせいで、不謹慎狩りと正論言いたい病が蔓延した。
だから昔は通用したけど、今は使えなくなった「エピソードトーク」がたくさんあったりします。
そういう風に捉えられると、こっちとしては何も言えなくなる。
言いたいことも言えないこんな世の中に、息苦しさを感じます。
僕の事例に限らず、今の世の中は誰かの発言や行動が切り取られて非難されることが多いです。
でもあえて誰かがそういう風潮に負けずに、発言したり行動していかなきゃダメだと思いますけどね。
じゃないと、身動きが取れなくなって何も出来なくなってしまいます。
優等生ばかりじゃ、世の中つまらないですよ。
今の時代をきちんと捉えながらも、適合しない自分が楽しいと思う生き方をみんなで目指したいものです。
2019/06/04
飛田将行 とびたまさゆき