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外国人労働者が日本で生き残るのに必要なこと

簡単な仕事は外国人労働者とAIに奪われる

6、7年前の話。

朝までしこたま飲んで最悪の体調だった蒸し暑い夏の日。お腹がピーピーと鳴って数分でお店のトイレに駆け込んでいました。

ファミリーマート→セブンイレブン→マクドナルド

その距離約100メートル(笑)

俺のお腹どうなってるんだ。もう2度と酒は飲まないとあれから100回は誓っていると思うが、酒は未だにやめていない。

トイレを3件はしごしたんですが、そこでとあることに気が付きました。店員全員が外国人だったのです。

僕はトイレだけ借りて何も買わずに店を出るのが出来ない人間なんで、フリスクとかミンティアとかを買うんですが、そういや店員が全員外国人だったということに気づいんたんです。

その時思いました。近い将来、簡単な仕事は外国人労働者と機械(AI)に奪われるだろうなって。

その予想は当たりました。

コンビニやマクドナルドは今ではほとんどが外国人労働者が働いていますし、スーパーのレジはセルフレジが当たり前になりました。

僕は去年まで豊田市にある某世界の◯◯に勤めていたのですが、2018年辺りから外国人労働者が増え始めました。

そんな彼らと僕は仕事をすることが多かったんですが、彼らを見ていて気づいたことがあります。

語弊のある言い方になるかもしれないけれど、ストレートにいうと彼ら(外国人労働者)は、多少イヤな仕事でも一生懸命やるんですよね。マジメです。

志しも違います。自分の国を離れて日本語を一生懸命覚えて(覚えながら)出稼ぎに来ているので、そもそもの意識が違います。能力だって高い。

純粋に一生懸命に働く彼らを見て、そりゃ単純仕事は外国人に奪われていくだろうし、意識の面でも日本人は負けているし敵わないと思いました。

そんな彼らを見て、僕も負けていられないなと背筋が伸びたもんです。

外国人労働者は日本人の倍頑張らないといけない

それでも、外国人労働者の立場は弱いです。何かあった時に切られていくのは圧倒的に外国人労働者のほうが多いのが現状です。

能力も高い、マジメ、一生懸命、意識も高い。それでも切られてしまうのは外国人労働者。

理由は言葉の問題です。

いくら仕事が出来て一生懸命仕事をしてくれても言葉の問題は大きい。コミュニケーションがきちんと取れないからです。

意志疎通が出来ないから、仕事がスムーズに進まない。言った言わない、伝わっていないなどの問題が出てくるので、仕事に支障が起こることが多いのです。

別に彼らが悪いと言っているわけではなくて、やはり言葉の問題は非常に大きいということ。

野球やサッカーで海外に行った日本人スポーツ選手が活躍できない理由も言葉の問題が大きいのだと思います。

ポテンシャルや技術は負けていないけれど、コミュニケーションや意思の疎通の問題で戦力外にされてしまう。

実際、僕も言葉が通じないから困ったことがあるし、仕事の変更など急を要する時はイライラしたことがあります。仕事にならんと!

だから、会社側の事情、世間の流れ(簡単な仕事はAI時は外国人労働者に取られていく)をわかった上で、それでも、「(一緒に働く人間は)日本人にしてくれ!」と言っていました。

僕は異文化を吸収したいという興味や好奇心があったので、彼らとは積極的に交流していました。

なので、クビを切られた彼らが納得していない気持ち、悔しい気持ちも理解できました。

そんな彼らに僕は偉そうにこんなことを言っていました。

日本に来て働こうと思った時点で、君たちは志が高いし優れているからそこは誇っていい。
能力も高いし一生懸命、僕ら日本人より優秀。
だけど言葉の問題が大きい。そこさえ改善できれば日本のどんな所でも通用する。日本語を覚えてコミュニケーションを取れるようになれば、君の価値は上がるし、他の外国人労働者と差を付けることができる。頑張れ!

嬉しかった話

話は少し変わりますが先日、以前働いていた外国人労働者の子からLINEがきました。

内容をざっくりと書くと

コロナで仕事がなくなって、派遣がどんどん切られて、同じ外国人労働者もどんどん切られていったけど、僕だけ残れることになりました。なぜ自分だけ残れるようになったか聞いたら、日本語が出来てコミュニケーションが取れるからだそうです。

彼は僕が言ったことを覚えていて、あれから死ぬ気で日本語を覚えたそうです。

メールの最後には、「トビタさんのおかげです。ありがとうございました」と書かれていた。

僕が言った何気ないことが誰かのためになっていたのです。

こんなに嬉しいことはないですね。

2020/09/16

飛田将行 とびだまさゆき

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