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海外からの電話に折り返すのは危険!国際ワン切り詐欺の巧妙なワナ

身に覚えのない電話番号から着信が入っていたら、何の電話か気になってしまいますよね。さらにそれが海外の電話番号だったら、余計に不思議に思えるでしょう。

ですが、気になるからといって折り返し電話をかけるのはNG。 心当たりのない海外からの電話は「国際ワン切り詐欺」の可能性が高いです!ではこの「国際ワン切り詐欺」とは、どのようなものなのでしょうか?

国際ワン切り詐欺とは?

「国際ワン切り詐欺」とは、海外の電話番号を使って、“ワン切り”で相手側に着信履歴を残し、折り返しさせることで通話料を発生させる詐欺行為です。

詐欺の仕組みとして考えられているのは、現地の通信会社の関係者と詐欺グループが結託することで、通話料の一部を横流しするというもの。まず詐欺グループが無作為にワン切りの国際電話をかけ、できるだけ多くの折り返しを待ちます。そして結果的に相手側からの折り返しがいくつもあることで、通信会社側に多額の通話料が発生。それを不正に受け取る関係者から、詐欺グループに対して報酬のキックバックが支払われる仕組みです。

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手当たり次第にワン切りの国際電話をする手口なので、いつ誰にでもかかってくる可能性があります。さらに詐欺グループ側では、自動的に大量発信できるシステムが構築されているという見解も。被害に遭う確率はどんどん高くなっているのかもしれません。

「+(プラス)」で始まる電話番号には要注意

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そもそも国際電話とはどんな仕組みでしょうか?

まずは国内の電話番号を思い浮かべてみましょう。例えば、東京の市外局番は「03」、携帯電話やIP電話は「080」「050」など、頭に「0」が付いています。

一方で、携帯電話で国際電話を使用する場合、頭に「+(プラス)」と規定の「国番号」を付けて通話できる仕組みになっています。例えば中国の国番号は「86」なので、「+86」と表示されます。「+ABC」「+DE」といった番号がスマホの画面に表示されれば、海外からの電話ということです。

これまで国際ワン切り詐欺でよく使われた国番号は、「+674(ナウル)」「+247(アセンション島)」「+685(サモア)」「+675(パプアニューギニア)」など、日本ではあまり耳にしない国が多い傾向にあります。また最近では「+83」「+422」といった、国番号として存在しない謎の番号が使用される例もあります。

「+(プラス)」や「0以外」から始まる番号は、国際ワン切り詐欺の可能性があるので要注意です!

国際ワン切り詐欺の電話に折り返したらどうなる?

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国際ワン切り詐欺では、折り返しをさせるだけでなく、意図的に通話時間を長引かせることで通話料を高額にさせる手口も発生しています。長時間通話を続ければ、後からとんでもない請求が来ることも!

トビラシステムズ社の調査でこのような国際ワン切り電話に折り返しをしてみると、こんな事例が確認されました。

[1]外国語のアナウンスや音楽が流れ続ける
[2] 会話のふりをした録音音声が流れる
[3] アンケートの返答をダイヤルで求められる

ありもしない懸賞の当選アナウンスが流れたり、音楽が流れ続けて長時間通話を待たされたりしました。聞き慣れない言語の場合、一生懸命聞き取ろうとするほど通話時間が長くなり、高い通話料が発生してしまいます。さらには氏名や銀行口座などを聞き出そうとするアナウンスもあり、個人情報を盗み取ろうとしているのかもしれません。

さらに、この検証で使ったスマホには、その後いろいろな国からの国際電話が何度も来るようになりました。折り返しをしたことで、実際に使われている電話番号だと詐欺グループに目をつけられ、カモにされてしまったのです。このように国際ワン切り電話に折り返すと、詐欺のターゲットにされて迷惑電話が増える二次被害もあります。

国際電話料金の豆知識

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誤って国際電話に出てしまい、「どうしよう!」と心配する方もいます。そこで、国際電話料金の豆知識を覚えておきましょう。

国際電話がかかってきて、すぐに電話に出てしまったとしましょう。かかってきた国際電話に直接出た場合、原則として着信側に通話料はかかりません。通話料の負担は発信側(国際電話をかけてきた人)になります。

ところが、出る前に切れた国際電話にかけ直したり、着信履歴に残っていた国際電話に対して折り返したりする場合は、発信者側に通話料がかかります。つまり、詐欺グループは「相手からの折り返し」を待っているので、ワン切りで電話を残すのです。

着信側に通話料がかかる例外に、海外からの「コレクトコール」があります。現地の電話会社に連絡し、料金を着信側負担にしてもらった上で、オペレーターから相手につないでもらう方法です。この際は着信側に対してコレクトコールで電話をつないでもいいか確認が入り、拒否もできるシステムです。

不審な国際電話があったとしても、着信しただけでは通話料はかからないので心配はいりません!重要なのは、折り返さないこと。見慣れない電話番号の着歴には“触らない”ことに注意しましょう。

危険な国際ワン切り詐欺は防犯アプリで対策!

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身に覚えのない国際電話には出ないのが鉄則ですが、普段の癖で反射的に電話に出てしまったり、詐欺と知らずにかけ直したりする可能性があります。

そこで活用したいのが、簡単に使える防犯アプリ。迷惑電話・迷惑メッセージ対策アプリのトビラフォンモバイルでは、不審な国際電話を自動で警告・拒否します。

もちろん、国内からの詐欺電話や迷惑な営業・勧誘電話も防ぐほか、500万件以上もの事業者データベースにもとづいた便利な機能を搭載。電話帳未登録の店舗や企業の名称が表示できるので、電話に出る前に相手先がわかります。また迷惑SMSのフィルタリングもでき、フィッシング詐欺対策にも便利なアプリです。

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トビラシステムズの迷惑情報データベースは、携帯キャリア各社から出ている迷惑電話・迷惑SMS対策アプリでも活用されています。例えばSoftbankやauのユーザーなら、各種オプションパックへの加入により、「トビラフォンモバイル」と同様に迷惑電話・SMSをブロックできる防犯アプリが無料で利用可能。もしオプションパックに入っているなら、ぜひ確認してみてくださいね。そのほかにも、各社モバイル向けの迷惑電話・迷惑SMS対策アプリを展開しています。ご自分に合ったアプリをご活用ください!

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<参考文献>
日経新聞|「国際ワン切り詐欺」、折り返したら高額請求
総務省|電気通信番号制度|電話番号に関するQ&A
総務省|関東総合通信局|国内・国際固定電話サービス(FAQ)
トビラシステムズ株式会社|注意喚起|不審な国際電話の急増にかかる注意喚起
トビラシステムズ株式会社|注意喚起|不審な国際発信に関する調査レポート|国際ワン切り詐欺に折り返すとどうなる?

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