冬場蚕

『心にのこる一作を!』をコンセプトに書いています。 気に入った作品があったら、反応くだ…

冬場蚕

『心にのこる一作を!』をコンセプトに書いています。 気に入った作品があったら、反応ください。原動力になります。 ココナラでお仕事受付中です。相談だけなら無料です。お気軽にどうぞ。 https://coconala.com/users/4664067/services

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  • テキストライブ 即興小説 202409

    テキストライブでの結果報告です。 ゲリラ配信してます。 ※お題や感想などあれば、コメントください。 ※誤字はあえて直さずおいてあります。 https://txtlive.net/u/toba_kaik0

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    自作小説の無料で最後まで読めるものをまとめています。 気に入った作品があれば、反応ください。励みになります。

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【著作権譲渡】オーダーメイド小説をお作りします【商用利用可】

いつもお世話になっております。 冬場 蚕〈とうば かいこ〉です。 現在ココナラでお仕事を受付中です。 世界に一つだけのオーダーメイド小説をお作りします。 夢小説・二次創作・リライトも可能です。 「○○な小説が読みたいんだけど売ってないんだよね……」 「プロットは出来てるんだけど、書けないんだよな……」 「公式からの供給がないから、助けて欲しい……」 「うちの子が活躍するような話作って欲しいな……」 「ネットに上げてる小説の続きを書いて欲しい……」 など、小説でお困りのこ

    • 【テキストライブ】0917 結果→2489文字/79分08秒【即興小説】

      第五回テキストライブ配信、結果です ○良かった点 ・発想は悪くないと思う ○反省点 ・ちゃんとオチがついていない ・時間がかかりすぎ ・調べ物が多すぎる ・文字数が規定に達していない SFは即興小説には向いていないのかもしれない。 第二回のときの方が個人的には面白かった。 あと何かとSFと黒人をセットにしたがるのはどこからの着想なんだろうか  正しく起動してくれた。  私を取り巻く人混みから、誰彼となく歓声が上がり、強ばった肩から力が抜けた。イーグエルゼミの友人たちの

      • 【テキストライブ】0907 結果→3203文字/67分06秒【即興小説】

        第四回テキストライブ配信、結果です。 ○良かった点 ・時間は大幅にオーバーしておらず、文字数も規定値に達している ・会話の前後を上手くつなげられている ・コミカルな感じにするのも慣れてきた ○反省点 ・話の着地点をコロコロ変える癖があり、そのせいで書き直しが多い ・上記と同様の理由で矛盾点も多い ・推敲の時間をとれていない ・手が遅く、誤字が多い 悪くはないけど、前回には敵わない。 ただ、これも書きようによっては化ける作品ではないかなと思う。  夜の国道一号線に、並ん

        • 【テキストライブ】0903 結果→3,410文字/83分19秒【即興小説】

          第三回テキストライブ配信、結果です ○良かった点 ・性的なことに逃げなかった ・書く内容をすぐに決められた ・話の筋は王道ながらけっこう好き ○反省点 ・時間をオーバーすることになれている ・推敲の時間を取れていない ・後半、スタミナが切れて、文章がおざなり ・キャラクターが一貫性を失っている ・中山可穂「浮舟」に影響を受けすぎ ・あと「りっちゃん」と「七美」の姉妹が逆になっているミス 総合的には前回よりはマシくらいのクオリティ。 一回目が一番良かった。 ただ、今回のも

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        【著作権譲渡】オーダーメイド小説をお作りします【商用利用可】

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        • テキストライブ 即興小説 202409
          5本
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          8本

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          【テキストライブ】0902 結果→2625文字/75分29秒【即興小説】

          第二回テキストライブ配信、結果です。 ○良かった点 ・SFの情報の出し方は上手くいったと思う(当社比) ・カルビナというアンドロイドを謎めかす手法 ○反省点 ・オチが弱い ・先々を見越して書けておらず、行き当たりばったりに展開を考えているから矛盾が多い ・手が遅く、書き直しも多く、調べ物も多かったため、時間を大幅にオーバーしたうえ、文字数は規定値に届かなかった。 ・すぐ性的なことに逃げようとする点 悔しい。 精進します。  カルビナは重厚なオーク材の扉を、しめやかにノ

          【テキストライブ】0902 結果→2625文字/75分29秒【即興小説】

          【テキストライブ】0901 結果→3246文字/69分23秒【即興小説】

          テキストライブを使ってみました。 結果報告です。 気が向いたときにやります。 「孝弘って、わたしのこともう好きじゃないでしょ」  ブラのホックをつけながら、美佳の声は捨て鉢だった。わたしはとっさに反応できなかった。喉元まで「うん」という言葉が出かかった。あやうく殴られるところだ。かといって、これ以上の期待を持たせるのも申し訳ない気がした。 「寂しくさせたなら、ごめん」  美佳の皮膚の張った背を、そっと抱きしめる。ポイントは、言葉の一音一音をゆっくりと発音することだ。そして、

          【テキストライブ】0901 結果→3246文字/69分23秒【即興小説】

          【短編恋愛小説】女性の生きづらさを考える一助としての小説|『しえん』

               1  色濃い煙草のけむりが漂ってきて、思わず手を払った。中目黒の居酒屋《かがりび》だった。グラスを触っていたせいで水滴がぴっと跳ねた。右隣の席の、煙草を吸っていた男に当たった。私は眉を下げて、笑顔をつくった。 「ごめんなさい。煙がきたから、つい」  眉をひそめていた男は、私の目を見るなり、にっこりと笑った。顔を真っ赤にした、大学生くらいの男だった。だぼっとした服を着ていて、手首にはシルバーが巻かれている。渋谷や中目黒ではよく見る格好だった。二人連れで、友人の方は私

          【短編恋愛小説】女性の生きづらさを考える一助としての小説|『しえん』

          【短編BL】元恋人が鰐になって現れる話|『傷』

                1  人生で初めてできた恋人に振られた日の深夜、僕は個人経営の居酒屋で、馬鹿みたいにタールの高い煙草と、馬鹿みたいに度数の高い酒をのんで、馬鹿みたいな醜態をさらしていた。  胃の中のものを吐き出しながら僕が吐き出した言葉は「こんな世界殺してやる」だった。馬鹿みたいだった。でも、本当の馬鹿になれたわけじゃなかった。ほどほどに常識があって、ほどほどに真面目で、過剰に小心者の僕は、自分の吐瀉物を処理して、店主にいくらかの金を渡し、自身の失態を丁重に詫びた。  日に焼け

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          【短編BL】元恋人が鰐になって現れる話|『傷』

          ¥250〜

          はじめてのnote 自己紹介

           はじめまして、お世話になっております。  冬場 蚕〈とうば かいこ〉と申します。  現在、ココナラで活動しておりまして、noteもはじめました。  なにとぞご贔屓に。  『心にのこる一作を!』をコンセプトに小説を書いています。  大学生のころは、芥川賞作家のもとで文章の書き方を学んでおりました。  培った経験が皆様のお役に立てば幸いです。  このページでは、自己紹介と併せてnoteの使い方を学んでいきたいと思っています。  おかしな点や、読みにくい点があればご教示くだ

          はじめてのnote 自己紹介

          狂信者

           母がトラックにはねられたと聞いたとき、身体中から力が抜けた。駆けつけた病院で医師から「このまま意識が戻らない可能性も覚悟していてください」と言われたときようやく実感が湧き、人目を憚らず泣いてしまった。  母は認知症を患っていた。病状はそれほど良くはなく、普段は落ち着いているのだが、ひどいときはわたしを泥棒だと勘違いして泣きわめくこともあった。そんな調子では当然一人で外出もさせられない。いつか赤信号の意味も忘れて道路に飛び出してしまうのではないか――  だが結婚四年目のわ

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          波に抱かれて

           潮風が攫ってきた海の臭いに男は顔を顰めた。  男にとって地元はもっとも忌むべき場所だった。どこまで行っても海しかなく、それに囲われた町には磯の臭いが常に、背後霊のごとく纏わり付いている。防波堤にぶつかった波のはぜる音、餌にありついたカモメの嬌声、漁港を去って行く船の雄叫び。幽霊はときにそんな幻聴も聞かせてくる。町には幽霊の見えない年寄りばかり溢れていた。若者はそんな先代に唾を吐きかけながら高台に建てられた古い学校に通い、同じような年寄りになるまでの余暇を食い潰した。  

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          雌雄無色

           私が誰を好きでも、誰にも関係がないはずなのに、誰もが私と鈴子の関係を嘲笑った。それを差別と知ったのは中学生のとき。 「なにそれ、気持ち悪い」 「頭おかしいんじゃないの?」 「人と違うの、別にかっこよくないよ」 「差別じゃないよ。これは区別だから。異常者と関わりたくないのは普通でしょ」  女の子が好きだと流布されただけで針のむしろだった。特に、クラスの女子からは侮蔑され、疎まれ、迫害された。私は鈴子が好きなだけなのに、彼女たちにはそのことがどうにも理解できないようで、自分

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          雌雄無色

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          ノブレス・オブリージュの恋

           物部紗夜が恋人に殴り殺された夏、私は幸福の絶頂にあった。念願の子どもが生まれ、郊外の新築マンションに越し、仕事も順調だった。  産休明けに配属されたのは、一学年に一クラス、一クラスに二十人程度しかいない小さな中学校だった。空気は綺麗で、子ども達は純粋で、同僚や先輩もみな穏やかだった。  毎朝元気のいい挨拶と共に登校してきて、始業前には自主的に席に着き、授業を妨害するような子は一人もいなかった。積極的に手を挙げ、質問をし、みな楽しげに学んでくれた。授業後には部活に精を出し

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          濡れぬ先の雨

           狭く、細く、暗く、幾つもの分岐をもつ道を、人生に喩えてしまうのは、安直すぎるだろうか。  だが、来た道がぬかるんでいることも、行く道に迷っていることも、私が負傷していることも、全て、私の人生そのものと呼んで差し支えないほどできすぎていた。  終わりが見えないことも、すぐ近くに死の予感が転がっていることも。 「本当に、いいんですね」  目の前を歩く元恋人――姫川雅は、もう何度目になるかわからない確認をしてきた。  優柔不断なのは今に始まったことではない。付き合いはじめ

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          白い闇

          〈十一月十一日〉 〈十一月十二日〉 〈十一月十三日〉 〈十一月十四日〉     ・     ・     ・ 〈十二月二十四日〉 〈十二月二十五日〉  患者が持ってきた新品同様の日記帳を見て、私は首を捻った。メンタルクリニックに勤めてもう四年になるが、なかなか奇特な相談だ。だってこれの何が問題なのか分からない。  だが患者は生気のない顔に焦りを滲ませ、 「これ、昨日までの弟の日記です。先生、弟はどうしたら治りますか」  先生も難しい顔で顎を撫でていた。事情を飲み

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          二匹の獣

           小学生の頃、飼っていた犬が病気に臥せることがあった。学校に行っている間に死んでしまったのではないかと、家に帰ってから安否を確認するまでのあの数秒が一番不安で緊張した。今抱えているのはそれと同じ感情だ。それともいつ爆発するか分からない危険物を身体に巻き付けられている感覚だろうか。  二階でくだを巻いていた静寂がわたしの立てる衣擦れの音に飛び起きた。わたしは浅い呼吸でポケットの重みを意識しながら部屋に近づいていく。ドアノブに指をかけ一度静止。犬と爆弾とが同時に頭に浮かび、爆弾

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