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「上司よ、もっと叱ってくれないか」 若者は本当にそんなことを考えているのか・・・という記事の紹介です。

昨日は、うりも兄さん主催の”noteボクらの時代 介護編”に参加させてもらいました。
そうそうたるメンバーだったので、緊張しっぱなしの時間でした。
でも、いろいろ話せて楽しかったです。

詳細は後日うりも兄さんが記事にしてくれると思いますが、さっそくきれいごとさんが紹介してくれいていたので、そちらの記事を紹介します。
雰囲気とか伝わると思いますので。

そんなわけで昨日は中々寝付けない夜を過ごしました。
寝不足でしたが充実した1日になり、週末の開設準備にも気合が入る今日この頃です。

昨日の企画での話の内容でもちょっと出た感じの記事がありましたので、今日はそちらを紹介します。

年の瀬に、昭和のおじさん世代の溜飲(りゅういん)を下げるようなニュースが飛び込んできた。

「ホワイトすぎる職場」去る若者急増 「ゆるいと感じる」背景に…“仕事の負荷低下”(テレ朝news 12月19日)

なんでも、長時間労働やハラスメントに配慮して、残業がなかったり、上司から叱られなったりする企業に対して、多くの若者たちが「ぬるい」と不満を感じているという。実際、「ホワイトすぎる企業」に勤めている若者たちは「社会人として成長できない」と危機感を抱いて続々と離職しているというのだ。

ITmedia ビジネスオンライン

この報道は、僕も聞いていて、『ほんとに??』と思っていました。
たしかに怒られない環境というのは、よほど能力がないと緊張感を維持できないと思いますし、本当に指導されてる?とか、不安になると思います。

ただ、自分としても褒めて伸ばす方へかなりシフトしてきたので、ちょっと戸惑うニュースだな、と思っていました。

ただ、この手の「若者が会社を辞めるのは、実は○○が原因だった」という類の話は、30年以上前から延々と繰り返されてきているのだが、その原因はピントがズレていることが多い。だから、真に受けて行動をしても若者の離職に歯止めがかからず、むしろ悪化してしまうのだ。

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ちゃんと目の前の職員を見ていて、その人に合った指導方法を選択して対応すればいい話なので、指導者側が画一的な指導方法を行うという事では、やはりミスマッチが起こりますから、ちゃんとその人本人を見ているか、というのが重要じゃないかなぁと思います。

なぜそうなるか。結論から先に言ってしまうと、いつの時代も若者というのは3割くらいは新卒で入った会社を辞めるものだからだ。そういう若者の普遍的な価値観を理解しようとせず、時代やトレンドで「最近の若者は……」と推測しているに過ぎない。こんなことを30年間、われわれはずっと繰り返してきた。

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これは身も蓋もない・・・。

分かりやすいのは、バブル期だ。今の50代以降のおじさんたちは、「われわれの世代は一度入った会社を勤め上げるのが当たり前」とか「今の若者は根気がない」とか偉そうに御託を並べるが、実はこれは真っ赤なうそだ。昭和から平成にかけた時代の大卒3年離職率は29.3~27.6%で、実は直近10年ほどとほとんど同じだ。

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就職後3年以内離職率の推移(出典:厚生労働省)
就職後3年以内離職率の推移(産業別、出典:厚生労働省)
新規学卒者就職率と就職後3年以内離職率(出典:厚生労働省)

・・・ほんとだ・・・

ただ、これを額面通りに受け取るのは危険だ。いつの時代であっても、キャリアアップや成長を目指して転職や独立をする若者は存在している。彼らの退職理由を調査すれば、かなりの割合で「もっと成長したい」という類の話が浮かび上がるはずだ。そういう上昇志向の強い若者は、どうしても今の職場を否定する。「好きな仕事をやらせてくれない」「職場が思っていた雰囲気と違った」「上司とウマが合わない」などさまざまなマイナス面を並べるだろう。

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あぁ・・・こういう事いっぱい言われました、退職の理由で。
上司の立場で言い訳をさせてもらうと、まだそのタイミングじゃなかったり、いい経験を積まそうと思ってしてもらってた仕事だったり・・・いろいろあるんですけど、そういうミスマッチやコミュニケーション不足が原因である事には間違いとは思います。

だから、このニュースを鵜呑(うの)みにして、「ホワイトすぎるのもよくないんだな」なんて勘違いしないほうがいいのだ。そもそも冷静に考えれば、「ホワイト企業だから成長できない」なんて主張はかなり自分勝手だ。

上司が叱らなくても、定時で退社できる会社であろうとも、上昇志向を持っている若者というのは自分のスキルを上げるためにさまざまな努力をする。「ホワイトすぎる企業」で働きながら、ビジネススクールなどで学んだり、資格の取得をしたりする人もいるだろう。

そういう若者は、ホワイト企業だろうが、ブラック企業だろうが、ほどなくして辞めて新しいキャリアへと進んでいく。会社が悪い、上司がよくない、と愚痴る前に、自分の実力をつけるために「行動」に移るものだ。

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本当にそうなんですよ、これは本当に。
環境を整えた中で、どこまで自己研鑽できるか。
今までは環境を言い訳にできていたけど、これからは整った環境になるわけですから、そういう意味ではより職員一人ひとりの性質が浮き彫りになっていくのではないかと思います。

頭で考える事が先行して行動に移さない人が多いと思います。
やってみたらいいのに・・・と思う事は多々ありますし、失敗してもいいやん、と思うんですけど、そういう人って失敗を極度に怖がりますね。

ただ、介護現場で実際に見てきた中では、介護現場では失敗を許さない風潮がありますので、現場の介護職が委縮してしまう構図になってしまうのは仕方ないとは思うんですけど、それでも上司である僕が失敗していいからやってみれ、と言ってもやらない職員は多かったです。
(信頼されてなかった可能性はありますが・・・)

厳しい言い方だが、ホワイト企業に勤めながら「ゆるい」「もっと叱って」と文句を言うような若者は、会社にしがみつく気満々のような気がしてしまう。「ゆるい」と感じるのならばハードな職場へ転職をすればいいだけの話だし、もっと叱ってほしいのなら、仕事が終わった後に、厳しく自分を追い込む環境などいくらでもある。

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この話、似たような事を大愚和尚も指摘されていました。

会社に一度入ってしまえば、黙っていれば全て会社が面倒を見て、自分を強く鍛えてくれる――。そんな「甘え」を感じてしまうのは筆者だけだろうか。

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このライン引きがマネジメントする上で重要なポイントじゃないかと思っています。会社や上司が何でもしてくれる、教えてくれる。
ある程度までは併走するのは当然としても、一定のレベルまで育ったらそこから先は自分で工夫したり努力したりしないとダメだと思っています。
じゃないと、その人ってその上司を超えれないじゃないですか。

せっかく指導して育成しているのに、自分を超える存在になってもらわないと教え甲斐もありません。
いろんな指導や先輩の所作などを吸収して、その人なりに昇華していく過程で成長していく。
僕らが出来なかった事を、これからの世代が難なくやってのける。
そういうのが良いな、と思っています。

ただ、若者たちがこのように勘違いをしてしまうのはしょうがない。海外では会社に入社することは、自分のキャリアアップの「手段」に過ぎない。だから、賃金や仕事内容などで自分に得がなければ離職するのは当たり前だ。

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最近の若い世代は、こういう感覚の人が増えているんじゃないかなぁ、なんて思いますが、あまり若い世代と接点がないのでなんとも言えませんね・・・。

そのため、若者側も会社への依存心が強い。右も左も分からなくても毎日マジメに出勤しているだけで、一人前の社会人に育ててくれる「学校」のような場所だと勘違いしている。そして、問題は、会社側もそう思ってしまっていることだ。

だから、若者が離職をする原因を必死で追い求めるという異常なことをする。海外の多くの国では、若者が会社を辞める理由などいちいち深く考察しない。「よりよい仕事が見つかったんでしょ」の一言で終了だ。

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たしかに社会人として育ててくれる、という感覚はあるのかもしれませんし、介護業界だとそれはもっと顕著なのかもしれません。
そして、介護業界では若い世代ではなく全世代的にそんな感覚が蔓延しているような気もします。

実は日本も明治、大正くらいまでは諸外国と同じような、若者が好き勝手に転職を繰り返す国だった。しかし、富国強兵政策を進める中で、若者はひとつの会社に縛り付けておくほうが技術力や生産性が上がると考えて、国をあげて「転職は悪だ」というキャンペーンをしたことが大きい。

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これは知らなかったですね。
国策としてやってた影響なんだ・・・。
てっきり日本人気質なのかと思ってました。

1924(大正13)年、当時の文部省は米国で「転職調査」を実施した。その結果、米国の若者は、賃金や労働条件の向上のために平均2年で3度にわたって職業を変えていて、そのことを技能が身についていないと分析した。そして、米国を反面教師として、日本の若者たちに対して以下のような労働政策をすべきいう結論になった。

「ただ職業が困難だ、或は疲れたとか、面倒だとか、嫌だとか虫が好かないとか、斯う云ふやうな時に察して(中略)色々とそこに慰めてやる、或は又転職の不利なことを説いてやる」(『職業指導』社会教育協会 P.136)

当時はまだ「メイドインジャパン」の評判も悪く、日本は国として技術力向上に努めていた時代である。そんな中で、若者に米国のように簡単に転職されたらたまったものではない。そこで、一つの仕事に縛り付けて企業の技術力を急ピッチに上げるという「国策」が取られたのである。これは当時、「計画経済」を進めて、国民を一つの仕事に従事させていたソ連などもお手本になった。

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定着率が低いってのはずっと昔からある事だったんですね・・・。
しかし、国策でうまくいってた流れがあって、それが通用しない状況になって労働生産性も低下している状況を考えると、これから本当にどうなるのか微妙に不安ですね。

これ以降、日本の教育現場では、若者たちに対して徹底的に「すぐに会社を辞めるのは社会人失格」という教育が施される。自分自身のキャリアアップなんて発想は皆無で、どんなに劣悪な労働環境でも、上司と性格が合わなくても、歯を食いしばって耐えることで一人前の国民として成長できる、という価値観が子どもの時代から叩き込まれていくのだ。

例えば、1936(昭和11)年の神戸市高等小学校編さん『職業読本 男子用』を見れば、いたるところにこれでもかと「転職ヘイト」がある。

「謂はば、其の職業は神様から自分に與(あた)へられた天職である(中略)人の仕事が羨ましくなったり、他の職業の長所ばかり見て之に憧れたりするのは、つまり天職に対する自覚が足らないからである」

「少しばかり嫌気がさしたとか、又は目前の虚栄や利懲に惑わされて、転々として職をかへるやうでは、何年たつても安住の世界は得られない。昔は『石の上にも三年』といふ諺があつたが、世の中が複雑になり、文化の進んだ今日では、三年はおろか十年の辛抱でも尚不足を感ずる程である」

このような全国的な思想教育が、日本社会に「人は最初に勤めた会社に長く働き続けることこそが正しい」という「新しい生活様式」を浸透させて、国家総動員体制によって完全に定着したというわけだ。

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とりあえず3年は経験しないと本質的な事が見えてこないよ、なんて事はよく言って聞かせた経験があります・・・。

正直、僕自身も転職や退職という選択肢は軽いものではなかったので、こういう歴史的な教育の流れで思考そのものが作られてきたのかなぁ・・・なんて思います。まぁ、それが嫌だとかは思ってませんけどね。
いろんな考え方があっていいと思いますし、無理をして働けなくなってしまう仲間も見てきたので、そこまでして頑張る必要はないと思っています。

なぜこういう精神論がまかり通ってしまうのかというと、戦後日本ではスポ根的な精神論を唱えても、人口ボーナスの追い風で「結果」が伴ったからだ。

 アニメ『巨人の星』が一世風靡(ふうび)して、大人も子ども「血の汗流せ、涙をふくな」と大合唱していたとき、ちょうど日本はGDPでドイツを抜いて、米国に次ぐ世界第2位の経済大国になった。

 これが今に続く「悲劇」の始まりで、これによって日本人の多くは「努力は報われる」「根性で乗り越えられないことはない」という思想に取りつかかれた。しかし、実はこのタイミングは日本が先進国の中で、米国に次ぐ人口大国になったときだ。ある程度の経済規模になると、先進国のGDPは人口にほぼ比例する。日本がドイツのGDPを抜いたときも、日本がドイツの人口を上回ったときで、技術力も「根性」も実はそれほど関係がないのだ。

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人口減少の影響は本当に大きいと思います。
人が多い方が強いに決まってます。
だから出産・子育てや育児、教育という分野の質を高めていく事は非常に重要だと思っています。

これからどんどん人口が減少していくので、どう考えても経済も縮小していきますよね。

今まで当たり前に出来ていた事が出来なくなる時代が目の前に迫っていて、本当にどうなっていくんでしょうね・・・。

人口増時代に根性論を振りかざすことはそれほど「害」はない。しかし、人口減少時代に根性論を振りかざすことは破滅への一直線だ。いくら血の汗を流しても「結果」が伴わないので、国民は疲弊していくだけだ。

日本人は苦しくなると精神論にのめり込む傾向が強いので、ちょっと気を抜くと、「やっぱりブラック的な働き方も必要だな」なんてムードが盛り上がってしまう。

人口が急速に減少する今だからこそ、ビジネスの世界も安易な精神論・根性論に傾かないように注意が必要ではないか。

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若い世代も結果や成果を感じられないとやる気が出ないというか、なんでムダな努力してるの?って思っている人が多いと思うんですよね。
だから色々不満や文句が出る。

そういう状況を改善しようとせずに、今までこうだったから・・・という思考停止の判断や行動が共感を得られないというか、離職したくなる理由なんじゃないでしょうか。

これからの人口減少でとんでもない事になるのに、もっと簡単に出来る事は簡単にして楽を出来る所は楽をしないと生き残れないのではないか。
そういう事を無意識にでも感じ取っているのかもしれません。

本当にこれから先は、ムダな事なぞやっている暇なんてない状況になると思いますので、DXやICTで仕事内容を簡略化できる所は簡略化する、機械化できることろは機械化する、そういう事をしていないと若い世代から見向きもされないのではないかと思ってしまいます。

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