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どれだけの死亡者を許容するのか…出せなかった提言―尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長に聞く◆Vol.4・・・という記事の紹介です。

さてさて、今日から3月ですね!
なんだかあっという間な感じです。

当法人でも面会制限の解除への動きが進んでいます。
そういう中で気になる記事があったので紹介します。

5類移行も決まり、社会のムードが一変する中、医療機関では院内感染をできるだけ起こさないようゼロコロナを続けるという状況が続き、ギャップが広がっています。医療・介護の現場が疲弊しているという声もかなり多く聞きます。

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まぁ、一般の生活と高齢者の命を預かる現場の状況は比較にはならないので、そこで感染の対策に違いがでる事に違和感はありませんが、感染対策を徹底していく側の負担感は増大しますよね。

これは非常に重要な問題で、昨年暮れから5類移行の話が出てきて、今私が一番問題意識を持っているのは、一般市民のこの感染症に対する感じ方やイメージと、医療関係者の感覚にかなりの距離があるということだ。重症化率が下がる一方で伝播力が非常に強いという本疾患の特徴は変わっていない。一般市民、特に若い年代の人たちは自分の身近な人が感染して亡くなるということはほとんどないし、自分が感染したかどうかも分からないことが多いし、感染したとしてもすぐに治ってしまう。ということで、そろそろ本当に文字通り「普通の風邪」じゃないのかという意識が強くなり、当然社会を動かしたいという考えに行きつく。

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僕自身、関係機関のドクターと話した際に、原因は不明だがコロナ感染後にしばらくしてから亡くなる高齢者が増えている、という話を聞きました。
同様の話はケアマネからも聞いた事があります。
陽性後にどんどん体力や気力が衰えて亡くなってしまうケースは、確かにあるようにも思います。

ただ、普通の風邪っぽい感じである事もあるにはあるのですが、普通の風邪に比べると出てくる症状がキツイと思います。

今、新型コロナに対する見方は白か黒かという感じになってしまっている。見方によって白にもなるし黒にもなるけれど、現実は一つだ。つまりこの疾患にはいくつか特徴がある。繰り返しになるが、致死率は間違いなく下がってきている。しかし、感染の伝播力は、もうデルタ株などとは違うし、ますます高くなってきた。超過死亡は季節性インフルエンザとは比較にならないし、ワクチンの効果も時間とともに減衰していく。ウイルス自体の免疫逃避もある。ウイルスがどんどん変化しており、どちらへ向かうのかまだよく分からない。そういう中で、身体が比較的脆弱な高齢者を中心に死亡者が増えて、医療機関に負荷がかかっている。致死率の低下と死亡者の増加、これは両方とも事実だ。

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ウィルスはどんどん変化していきますし、これだけ感染力が強いといわれているウィルスなんで怖いんですよね。どこでどう感染するか読めないというか、感染対策をこちらが徹底していても限界があるんですよね。

社会経済を動かせば間違いなく感染者が増える。従って、結果的には死亡者数も増える可能性があるということだ。社会経済と感染症対策の両立を図るということは、こうした議論は避けられないと思う。しかし我々は許容についての提言は出せなかった。

なぜかと言うと、議論をしていくうちに、だんだんこれはもう医療界の話ではなくて、価値観の問題に踏み込んでしまっていた。これは感染症のプロがやるべき話ではないということで提言を見送った。

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医療や感染症の専門家は、感染させないために専門性を発揮するわけですよね、経済を回しながらそれは無理ですよね。
できない事をやれと言われても困る、というところでしょうか。
やはりこういう部分は政治が責任をもってやるべき事だろうと思います。

最後に言うと、ワクチンの効果とその限界も分かっている。それから決定的に違うのは治療薬。今も治療薬が出てきているが、まだ使い勝手が悪かったり、禁忌の問題があったり、値段の問題もある。これがもう一歩進むと、今よりもさらに安心して社会を回していくことができると思う。

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治療薬ができるかどうか、ここは本当に大きな課題ですよね。

マスク着用も自発的に選択することになる。ただ、一般の人が判断をする上で3つのことを参考にしていただければと考えている。まず1点は、その時の感染状況、2点目は感染のリスクが高いか低いか、3点目に人が集まる集団の属性だ。例えば不特定多数の人で、リスクの高い人や絶対に感染したくない人も含まれている不特定多数の集団の場合と、日頃から会っていてワクチン接種歴等も分かっている場合では違ってくる。もちろん参考になるような情報はこれからも発信していきたい。

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これまでの対策はしっかり継続してくださいね、という事ですね。
マスクも、時と場合によって使い分けてくださいと。
もう何年もコロナ禍でマスクが必要な場面についてはいちいち指示がなくてもわかるはずですよね。
そういうことを自分で考えて、自分の身は自分で守りなさいと。
国も類型を引き下げたので、本当にこれからは自己責任ですよと、そういう事ですよね。

はてさて、医療と介護現場の感染対策はどうなっていくのでしょう。
一般とは違う対応と対策が必要な事は明白なのですが、そこも政治が責任をもってもらいたいなと思います。


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