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【映画感想】意外なラストにこの映画の全てが詰まっていた 映画『マイレージ、マイライフ』

昨日は空港から一歩も出れない男の映画『ターミナル』を観たので今日はその真逆、出国し放題(正確には国内出張なのでフライトし放題が正しい)の男の映画『マイレージ、マイライフ』を観ました。

タイトルもストーリーも音楽も、様々な幸せの形があることを強く印象づけるようなものばかりでした。

旅好きな人は特に楽しめる映画でした^^

この記事は映画『マイレージ、マイライフ』のネタバレを含みます。ご注意下さい。
 

あらすじ

リストラ請負人のライアンは、飛行機で全米を飛び回り、リストラ対象者に次々クビを言い渡す日々。出張の副産物・航空会社のマイレージも貯まる一方で、彼はいつしか1000万マイル獲得を目標に定め今日も前向きに機上の人となる。ところがある日、コスト削減のため出張は一切禁止という命令が下り、彼の野望に暗雲がたれこめる。

リストラ請負人

 

この映画を観るまでこういった仕事を想像したことがなかったんですが、現実にもこれに近い職業はあるみたいです…
作中ほど直接的にクビを言い渡すわけではないものの、人の人生を大きく左右する役はストレス凄そうです…私は耐えられそうにないです(^-^;

もしクビを言い渡される側だったとしても、それまで働いていた会社からしっかり個人として向き合って言ってほしいですね;;

ベテラン対ルーキー

お酒が入ったナタリーがかなり面白いです笑

ベテランライアンとデジタルに強い新人ナタリーのコンビは印象的です。

正反対のコンビがお互いに良い影響を与えて変わっていく映画はかなりの数ありますが、その中でもあまり反発しないストレスフリーな展開だったと思います。ほぼ父親と娘といった感じでした^^

その中でもアナログのライアンとデジタルのナタリーという構図はリモート化の便利さと対面でしか伝わらない誠意のどちらの大切さも感じさせます。

それだけでなく恋愛への姿勢も二人は正反対で、仕事への取り組み方も併せて共感できるところが多くありそうです。

モキュメンタリー風?

 

解雇された人へのインタビュー風の映像がたまに流れ、それぞれがリストラにどう反応し、どう前を向いていくのかリアリティを交えて観ていくことになります。

加えて結婚式のシーンで使われるホームビデオ風な手振れ映像も、本来フィクションであるはずの幸せさをこちらに届けやすくしています。

こういった手法のおかげで作品内に生きる人の人生と自分の人生を重ねやすく、結果としてどんな生き方をしたいのか、何が幸せなのかを考えることに繋がったと思います。

良い意味で裏切られる

 

終盤仕事を投げ出してアレックスに会いに行くライアンは他の作品であればハッピーエンドを迎えると思います。
ナタリーや妹の結婚式を観た観客側としても、ライアンにもちゃんとしたパートナーが出来るんだろうと思ってしまうのは仕方ありません。私もそうだと信じて疑いませんでした…

ただ、飛行機に乗ってやっと着いたアレックスの家には夫も子供もいて、ライアンが彼女の人生に入り込む余地はありませんでした;;

アレックスは本当の人生と偽りの人生を楽しみ(浮気なので悪いことなんですが)、ライアンはまた出張続きの孤独な人生に戻っていきます。

ここで初めてこの映画がライアンが変化する映画ではなく、人生と幸せは人それぞれであって、それを映した映画なのだということに気付きます。

アレックスとライアンの幸せを望んで観ていればいるほど最後の結末に納得いかなくなりますが、その納得のいかなさ、もやもやは観客側が自分の幸せをライアン達に押し付けているという証なんじゃないでしょうか。

やっぱり人生、幸せは人それぞれであっていいんだと思います。

最後に

序盤にライアンが旅のルーティンを語るようなシーンがありますが、どうしても『孤独のグルメ』の旅行バージョンに観えてしまいます。
観ていてすごく心地良かったので、そこだけ抜き取ってシリーズ化してほしいです笑

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

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