質実剛健な握り「寿司処しん」さん。

約一年振りの訪問。

天七にある快活な御主人が腕を振るっておられる「寿司処 しん」さん。

端正な空間にLIVE感のある漬け場。

鮎並のあられ揚げ。

酢の物。

春子昆布締め、柔らかく旨味が乗る。甘味も深く味わいが豊か。

シャリは力強く、一粒一粒に存在感がある。

コースの構成は、肴と握りが交互に供されるスタイル。貝類の濃厚なスープ。

剣先烏賊、長崎。細やかな庖丁が奏功し身質はふわふわ。とろっと後からくる甘味も清々しい。

明石の蛸。

鮟肝。

金目鯛、くっきりと明確な旨味が溢れる。

真名鰹味噌漬け。

香り高い、鮪の漬け。

どんちっち鯵、とろとろの脂に強い香り。

先程の鯵のなめろう。

甲殻類の茶碗蒸し。贅沢だ。

美しい中トロ。脂が滑らかで蕩ける。コントラストが見事。

香り立つ、小鰭。旨味も凝縮され柔らかく解ける。

北寄貝、フレッシュな甘味。

海胆と胡瓜の細巻き。

穴子、みしみしっ身が解ける。煮ツメも香ばしい。

質実剛健な、すし舞台。