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夏炉冬扇(中断)

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大変申し訳ありませんが、制作の途中で挫折してしまい、更新をストップいたしました。別のかたちで最後まで書き直したものが、連載小説『言葉くづし』(サイト内マガジンのひとつ)です。よけ…
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#現代

夏炉冬扇

夏炉冬扇

雨が好き。なぜなのかは知らない。

十五歳のころから好きだった。雨の降る音で目が覚める朝は心地よいのだ。パラパラと散る小雨はかわいいし、ジャージャー地面を叩く本降りは力強くて勇ましい。そんな日は、母のつくった食パンとスープの朝食をせわしなくかきこんで、歯磨きさえ忘れてカバンをひとつかみ玄関を出るやいなや、スキップを交えながら登校したものだった。当然のことながら、校門へ着くころには髪の毛はびしゃびし

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