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商品を売りたければ商品を売るな

こんにちは。トーイです。今回も、MUPカレッジで学んだ内容をギューッとまとめました。今日は、「ブランディングスキル」です。

美容室だと、1カット1万円の美容室もあれば、QBカットのような1000円カットもありますよね。「髪を切る」相場は1000円なのにも関わらず、なぜ1万円も払ってもらえるのでしょうか。


「ブランディング」は相手から好意を持たれること

マーケティングとブランディングをごちゃ混ぜにしている人もいますが、全くの別物です。マーケティング、広告、PR、ブランディングは、それぞれ以下のように例えられます。

マーケティング=特定の人に「好きです」と伝える
広告=不特定多数の人に「好きです」と伝える
PR=第3者に「好きみたいだよ」と伝えてもらう
ブランディング=相手から「好きです」と言ってもらう

つまり、ブランディングを極めると、マーケティングや広告を打たなくてもお客さんの方から来てくれるようになります。


ブランディングの種類

ブランディングも、大きく4つに分類されます。

コーポレートブランディング(どう繋がるか)
・HP
・ロゴ
・パンフレット
・代表者
・提携先
・資本金
・法務
プロダクトブランディング(何を売るか)
・価格
・材料
・パッケージ
・雰囲気
・デザイン
・希少性
・認可
・資格
・効果
マーケティングブランディング(どう広めるか)
・チャネル
・ターゲット
・メディア
・クチコミ
・SNS
・キャッチコピー
・ストーリー
セールスブランディング(どう売るか)
・販売方法
・提携先選定
・顧客選定
・資料


ブランディングがないと負のスパイラルにはまる

ブランディングがないと、差別化が図れないため価格競争になります。価格競争になると、以下のような負のスパイラルにはまってしまいます。

価格競争

サービス競争

自社コスト増

利益率低下

コスト削減

PR削減

シェア低下

価格競争

こうならないためにも、ブランディングは必須です。


コーポレートブランディング

コーポレートブランディングを考える上で重要なことは、「競合を作らない」ことです。競合は把握しますが、絶対に競合を作ってはいけません。価格競争になるからです。

例えば、Googleは、自分たちはテック会社だと言っています。しかし、売上構成を見てみると、90%は広告による収益です。しかし、広告会社だと明言してしまうと、ほかのネット広告やチラシ等の広告と比較され、価格競争が起きてしまいます。したがって、Googleは「広告会社だが広告会社ではない」と明言しているんです。

また、小さくビジネスを始める上では、「〇〇専門店」や、「〇〇特化型」というようなブランディングは、分かりやすく、かつ差別化も図れて良いブランディングになります。このように、誰も競合がいないポジションを取れるように考えてみましょう。


プロダクトブランディング

シャングリラホテルがカフェラテを販売しようとしています。マネージャーは、いくらで売るか考えています。さて、いくらで販売するのが良いでしょうか。

現状把握:シャングリラホテルはカフェラテを販売しようと考えている
数値事実:100人対象の調査によると、500円であれば全員頼む
数値事実:1500円は全員高すぎて頼まない
数値事実:1杯のカフェラテを提供できるのに、人件費、仕入原価等全て含めて300円かかる

500円であれば全員買うので、500円で設定しがちですが、それではダメです。価格設定をする上では、売上額や購買数ではなく、必ず利益額で考えましょう。

今回の場合ですと、500円で100人買う、1500円で誰も買わないことが分かっています。グラフにして結んでみると、750円だと75人、1000円だと50人、1250円だと25人が購入すると推測できます。

次に、それぞれの場合の売上・コスト・利益を計算してみましょう。

500円で100人が購入
売上:50,000円
コスト:30,000円
利益:20,000円
750円で75人が購入
売上:56,250円
コスト:22,500円
利益:33,750円
1000円で50人が購入
売上:50,000円
コスト:15,000円
利益:35,000円
1250円で25人が購入
売上:31,250円
コスト:7,500円
利益:23,750円

これで考えると、1000円で販売するのが最も良いと考えることができます。しかし、カフェラテの相場は500円です。そこからどうやって1000円で売っていけば良いのでしょうか?

相場以上の価格をつけるのであれば、何か付加価値を伝えたり、体験させなければなりません。これがブランディングです。

例えば、ある料亭では、牛丼を5000円で販売しています。牛丼の相場は500円です。その料亭では、もちろん素材も良いものを使っていますが、目の前でご飯をよそって、目の前で盛り付けます。調理場で作って持ってくるのではなく、わざわざ目の前で調理をして「体験」という付加価値をつけているんです。

ブランディングで価格を上げられる付加価値は3つあります。

「空間」付加価値:内装、インテリア(お金がかかる)
「商品」付加価値:高品質、良い素材(お金がかかる)
「エンタメ」付加価値:アロマの匂いを選んでもらう、美容室でシャンパンを出す、目の前で調理する(お金がかからない!!)

このようにして、どのように付加価値をつけていくか考えていきましょう。


マーケティングブランディング

同じコーヒーでも、スターバックスは500円、マクドナルドは100円です。では、なぜ人はスターバックスで500円のコーヒーを買うのでしょうか?

理由は、フランチャイズか、フランチャイズではないかの違いです。マクドナルドはフランチャイズです。各店舗のオーナーは儲けることを考えます。儲けを考えると、回転率を考え、できるだけ席を設けられるように、1席あたりの面積を小さくします。そうすると、1杯100円でしか売れないんです。

一方で、スターバックスは、全て自社で運営しています。したがって、儲けファーストではなく、リラックスファーストで考えており、1席当たりの面積も広く、ゆったり寛ぐことができます。このようにして、コーヒーそのものではなく「空間」という付加価値を売っているからこそ、500円で販売することができるのです。


セールスブランディング

ブランディングでは、商品を売るには商品をPRしてはいけません。売りたい商品以外の付加価値をPRすることを考えましょう。

例えば、

YAMAHAピアノ教室
ABCクッキングスタジオ
美容院イベント集客
カフェイベント集客

などがあります。YAMAHAは、ピアノを売りたいです。しかし、いきなり数十万、数百万するピアノを買う人は多くありません。したがって、まずはピアノ教室を実施して、「ピアノを弾く体験」をさせるんです。こうしてピアノに興味を持ってもらい、「家でも弾きたい!欲しい!」と思ってもらうんです。

このように、ブランディングにおいては、売りたい商品を直接PRするのではなく、商品とは別の施策を行い、欲しいと思わせることが重要です。

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