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カメラを売るにはカメラの品質を上げようとするな??

こんにちは。トーイです。今日も、MUPカレッジで学んだ内容をぎゅーっとまとめました。
今日は、「マーケティングデザイン」講座です。
自分の製品やサービスを売る時、競合に勝るために、品質を向上させたり、価格を下げたりしますよね。ただ、それでは利益率が下がってしまいますよね。

今回の内容を参考にして考えると、利益率を下げずに大きく販売数を増やせる!かもしれません。


ジャム屋さんがジャムを売るにはどうしたらいい?

マーケティング業界でよく言われるジャム理論です。
ジャムを24種類にすると、購入率は3%。一方で、ジャムを6種類にすると購入率30%まで増えます。
この結果で言えることは、品揃えや品質を高めても商品は売れないということです。ではどうすればいいのか?顧客の行動を把握してみてください。


ジャム屋さんのカスタマーとは?

ジャム屋さんの顧客を分けると、

顧客=パンを食べる人
非顧客=ご飯を食べる人
断固たる非顧客=朝食を食べない人

の3つに分けることができます。顧客にばかり目を向けていては、新規顧客を増やせません。非顧客、断固たる非顧客をどう取り込めるか考えることが重要です。
例えば、「ご飯にかけるジャム」や「お弁当用ジャム」など、朝にパンを食べる「顧客」以外の層を取り込むには?という視点で発想してみましょう。



既存概念を破壊する

これは、アメリカのドラッグチェーン店の話です。この会社では、年々薬の売り上げが下がってきました。役員会議にて、「売上が下がってきた理由は?」というお題で一人一人が意見を述べました。
すると、「他社よりも品揃えが悪い」「他社よりも価格が高い」という意見が出てきました。結構自然な意見ですよね。
しかし社長は一人の役員に、「明日インフルエンザになったつもりで会社を休んで、病院に行って薬をもらって来い!」と命令しました。「実際に顧客体験をして来い!」ということですね。
すると、品揃えや価格に目を向けていた役員は、思いがけない言葉を口にしました。
「診察待ち時間、処方箋待ち時間が長いから行きたくない!」と言ったのです。
それに対し、ドラッグチェーン店では、各ドラッグストアに上級看護師を配置し、その場で処方箋を出せるようにしました。結果、待ち時間の短縮に繋げることができ、来店客数も大幅に伸ばすことに成功しました。
処方箋を持ってドラッグストアに来てくれない「非顧客」は、実は待ち時間のストレスが原因で来店していなかったのです。

業界風習や既存顧客を一回リセットし、顧客に目を向け、顧客体験をすることが、マーケティングでは重要です。


モノ思考から行動思考へ

先ほどからお話している通り、商品やサービスを中心に物事を考えるのではなく、人々の行動を中心にマーケティングを考えましょう。

ピカソの絵を思い浮かべてください。今までは風景画が主流だったのに対し、ピカソの絵はとても個性的ですよね。
多くの画家は死んだ後に絵が評価されますが、ピカソは生きている時から絵が売れました。
ではピカソはどのように絵を売ったのか?ただ普通に売っているだけでは、絵は全く売れません。
ピカソは絵を買う人々の行動に目を向けました。みんな揃って、ワインを飲みながら絵を買っていたのです。そこで、ワインのラベルに自分の絵を入れるようにしました。
そこで自分の絵に興味を持ってもらい、生きている間に大きな評価を得ることができたのです。



日本酒市場を復活させるためには?

現在、日本酒市場は衰退していると言われています。それは、肉文化が広まり、肉に合うワインがよく飲まれるようになってきたからです。
さて、どうしたら日本酒が飲まれるようになるでしょうか?
ラベルを変える?アイドルに日本酒大使をやってもらってPRを強める?値段を安くする?
それ、全部モノ思考です。行動思考で考えてみましょう。

ワインを飲む人⇨コクのある料理に合うお酒を飲む
日本酒を飲む人⇨さっぱり料理に合うお酒を飲む

と定義できそうです。であればメニューの書き方を、

ワインX
ワインY
ーーーーーーー
日本酒A
日本酒B

と書くのではなく、

さっぱり料理に合うお酒
ワインX
日本酒A
ーーーーーーーーーーーーー
コク料理に合うお酒
ワインY
日本酒B

と書けば、日本酒を飲む人を増やせそうですよね。
人の行動を理解して、解決法を考えると突破口が見えてきます。



VOTで考える

竹花さん流のマーケティングの考え方VOTをご紹介します。

Value(自社の提供価値は?)
Obstacle(その価値を何が下げている?)
True-Reason(下げているモノを選ぶ真実の理由)

カメラと醤油で例えると、次のようにまとめることができます。

Value=一眼レフカメラ
Obstacle=スマホ
True-Reason=自撮り機能
⇨解決策:内側カメラ機能の搭載
Value=醤油
Obstacle=ソース
True-Reason=肉をよく食べるようになった
⇨解決策:ワイン醤油、ガーリック醤油

それぞれ既存価値だけで勝負しようとすると、
機能や質の向上、値下げで勝負しなければならなくなります。すると、利益率の低下は免れません。
一方で、VOTで人々の行動を考え、それに合わせた解決策であれば、逆に利益率を上げることすら可能になります。
VOTで今までになかった価値を創造し、結果的に他社製品・サービスと差別化を図ることができるようになります。


宿泊施設においても、差別化が図れずに価格競争に苦しんでいるところがほとんどです。VOTの考え方で、新たな価値を創造できないか考えていきます。

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