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タームプレミアムについて宇宙一わかりやすく解説

タイガー!!

ワイは毎日17時位から4~5時間は日米(微妙に内容が違う)のBloombergを見ているんだけど、こんな記事を見つけた。

10年債までのゾーンは共通担保オペ通知や米長期金利を材料視とした上で「足元の金利が低下し、長いゾーンが上昇するツイストスティープ(傾斜)化となっている。超長期債利回りの上昇は、日本版タームプレミアムと言えるのではないか」と述べた。

ーーー三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジスト

債券は上昇、日銀共担オペ通知や米金利の時間外低下で-超長期は下落 - Bloomberg

・・・と、思っていたけどこのタームプレミアムというのは9月27日のBloombergでも情報で取り上げられていてあまり聞き覚えの無い言葉だろうと思いファンダメンタル分析の無料記事に載せようと思った。

タームプレミアムについて理解すると、今後将来的に先物が下落する要因になるだろうなというのがファンダメンタルの観点から納得できるし、売り相場、ショートで利益を狙う際にもひとつ安心材料になるのではないか?と思うので覚えておくといいと思う。

頑張って書くぞい!

タームプレミアム

10年国債の利回り▲(1年国債の利回り×10年分※)

※フォワードレート

10年国債の利回りから1年国債の利回りを10年分フォワードレートによって計算してこれを引いた和がタームプレミアムになる。

フォワードレートっていうのは、単純に今の1年利回りを10年分積むのではなく、今の1年金利と、1年後の1年金利、2年後の1年金利、3年後の1年金利・・・と言う様に10年分を合算した数字になる。分かりやすく考えると複利みたいなイメージ

勉強したての人は・・

(;´・ω・)「ふぁ!?10年金利は1年金利の10倍、30年金利は1年金利の30倍じゃないの!?」

・・・って思うかもしれないけど、実際には期間が長くなればなるほど利回りは高くなる。それは期間が長くなればなるほど、その間に政府の財政状況が悪くなって財政破綻してしまう可能性が高くなるから、その分、求める利回りも一緒に高く上がっていくようなイメージ。

(; ・`д・´)「日本も来年は存在すると思うけど、30年後も生き残ってるかは分からんよね?長ければ長い程難しいんや」

つまり普通に考えればタームプレミアムはプラス圏で推移しなければおかしい話であるが、アメリカのみならず、多くの諸外国でこのタームプレミアムが直近7年間のうち、ほとんどがマイナスで推移してきた。そしてそれが最近プラス圏に入ったのである。

タームプレミアム

タームプレミアムがマイナスということは短期債の10年間の期待値よりも、10年債の利回りの方が期待値が低いということ。普通に考えればおかしな話だよね?ではその理由なんだけど

マイナスになっていた理由は

なぜタームプレミアムがマイナスになってきたか?その理由は火を見るよりも明らかで、FRBの金融政策「量的緩和」によって無理矢理マイナス圏まで蓋をされていたというのが背景にある。

量的緩和というのは、中銀(日本で言うところの日本銀行)が、民間金融機関から国債や手形を買い取って、マーケットに供給する資金の量を増やすことで、金融市場の安定や景気回復を図るというもの。

これは結構、諸刃の剣で、ポジティブな働きは輸出や所得、雇用の面でプラス効果が期待できるっていう内容。一方で、ネガティブなこともあって、国の借金増や急激なインフレが起こるリスクがある。

( ゚Д゚)「最近の物価高と結びついたお!!!」

プラスになった理由は

・・・で、最近このタームプレミアムがプラス圏まで上昇したと。その背景にはどういったものがあるか?だけど、FRBは2022年6月から保有する国債などを減らしてきた。その金額は毎月475億ドルだったけど、3ヶ月後からは950億ドルに爆増して減らしてきた。

こうした影響があってタームプレミアムがマイナスになっていたのだ。量的緩和の中ではFRBが高い価格で買うからタームプレミアムがマイナスにまでほぼ強制的に下がっていたわけだけど、最近は逆戻しをしていてその影響でタームプレミアムが上昇してきたということ。

プラスになるとええのか?

「細けぇこたぁいいんだ!要はプラスなのか?マイナスなのか?」

これについては見方によって異なるけど、本来の金融市場の在り方で言えばタームプレミアムはプラスなのが普通であり正常なので、そういった国家財政安定で見れば良いことではある。

ただ、

タームプレミアムが上昇するっていうのは、今後の国債利回り(つまり金利)が高水準で推移していく要因になるというのは避けられないのである。いまFRBは量的引き締めを行っているから、これをまた量的緩和という再度の逆戻しを行うまでは金利は上がり続けるのではなかろうかと。

(;´・ω・)「政府が大規模に舵を切るまではってことか・・」

HSBCのアナリストによれば、タームプレミアムの上昇は、高めの金利が長期化する可能性と共に、財政政策の信頼性を巡る懸念を浮き彫りにしているという。

米国債の「タームプレミアム」、2021年6月以来のプラス転換 - Bloomberg

タームプレミアムの上昇は、長期的な均衡政策金利が将来的に高くなるという見方を反映している」と指摘。一部の新興市場で起きているように、債務が増えれば利回りが上昇するという状況に対する「テールリスクへのヘッジを、米国債のリスクプレミアムの上昇は映しているのだろう」と分析

ーーー債券調査担当グローバル責任者スティーブン・メージャー氏

つまりタームプレミアムが上がっていたら・・

(;´・ω・)「あぁ、まだ長期的に金利は上るんやろか」

って思えばいいし、タームプレミアムが下がってきたら

( ^)o(^ )「お、落ち着いてくるんか?」

といった様に、金利の先行指標として見たらいいと思う。

タームプレミアムは自分で計算する必要はなく、NY連銀で見れるので、そっちで情報取得するのが手っ取り早いぞ!

もちろん、ワイも気に掛けてみていくから、その様子はMonthly Reportで共有していくぞい!

以上、タームプレミアムでした( ^)o(^ )

⇩ソース

米国債の「タームプレミアム」、2021年6月以来のプラス転換 - Bloomberg

Treasury ‘Term Premium’ Gauge Positive for First Time Since 2021 - Bloomberg

債券は上昇、日銀共担オペ通知や米金利の時間外低下で-超長期は下落 - Bloomberg

FEDERAL RESERVE BANK of NEW YORK - Serving the Second District and the Nation - FEDERAL RESERVE BANK of NEW YORK (newyorkfed.org)


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