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続ける良さより、やめる惜しさを。

継続は力なり。
続けることの大切さを訴求する人は多い。
続けていれば、いつか花が咲き、成功にたどり着けるから。

しかし、続けることを強要されていると錯覚に陥ってしまう人も少なからずいると思う。
続けなければ「ダメ」だと。
そうなると、「成功するまでやめられなくなる」呪いにかかり、もはや苦行でしかない。そしてあろうことか、その苦行ですら「成功するまでの道のり」として正当化されてしまう。

ほどよく続けてください。
と言いたくなるけど、それでは答えになっていないと思う。
だから、続ける苦行に疲弊した人にはこのような言葉をかけてあげたい。

やめる時にどれだけ惜しいかを、考えてみましょう。


生存バイアス

成功事例だけを見て、その現象から判断してしまうことを、生存バイアスといいます。戦時中、帰還できた戦闘機の故障箇所を判断し、戦闘機を強化する・・・という教訓から得た言葉です。戦闘機に問題があった場合、帰還できず墜落した機体こそ真のトラブル要因が潜んでいる可能性があるからです。

前置きはさておき、続けることで成功するという事例もこの生存バイアスが多分に影響されていると感じます。
(選ばれしごく一部の)成功者が「諦めずに続けたこと」を成功要因と上げるからです。

ですから、必ずしも続けることで成功するとは限りません。
(私個人としては、巡り合わせや運といった不確実要素も影響度が高いと思ってます)
どんなに苦しくても、肉体的・精神的に傷ついても続ける・・・ということは避けて良いと思います。
続けるにも限度ってものがあるでしょう。

続ける目的と手段の混在

もう一つは、何のために続けるのかという原点です。

ビッグになりたい、金持ちになりたい、有名人になりたい

そのような目的でも良いと思ってます。
続ける過程で苦しくなっても、目的に戻って奮起できるならそのまま突き進んでほしいと思います。

注意したいのは手段との混在です。世のビジネス書にもたくさん書いてある事と同じなので今更ですけども・・。
例えば金持ちになりたい一心で株式の勉強をして投資したとします。しかし思うように儲からず損を続けた場合、辞め時を見失ったり投資でもとに戻ろうと必死になってしまうことでしょう。
金持ちになるには別の手段もあるはずです(例えが悪くて、ちょっと絶望感漂ってしまってますが)。

続けるにしても、目的を見失っては苦痛の連続に陥ります。
裏を返せば、続けることに苦痛を感じているのならば、それは本来の目的を見失っているのかもしれません。

続けることの上手なやめ方

苦しみを感じながらも続ける必要はない、ということを説明してみました。
では、その続けることを「止める」きっかけをどう作るのでしょうか?

それは止めると仮定した時、「どれだけ惜しいか」です。

続けてきたことだから、時間もお金もそれなりに費やしてきていると思います。そして、それを取り戻せるくらい成功できていない事が多いと思います。
そこで「悔しさ」や「惜しみ」を感じるのであれば、また続けても良いと思います。
あっさりともういいや、と思えたなら、すっぱり止めていいでしょう。

当たり前ですが、自分と向き合って結論を出すことが最も納得行く方法です。他者から言われて、続ける・止めるを決断しても後悔するだけです。


続けることが苦しくなったら一度立ち止まりましょう。
残酷ですが、必ず成功するとは限りませんので。


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