加湿器
この時期の乾燥は中年の天敵だ。
そうでなくても乾燥している肌。口を開けて寝ているせいで寝起きに乾燥している口の中。おまけに目まで開けて寝ているらしく寝起きのドライアイ。
どれもが空気の乾燥のせいだとは言い切れないだろうが、こちらとしては空気の乾燥のせいにしたい。
だから、当然複数台の加湿器が稼働することになる。
なぜか我が家では加湿器への給水には妻は一切関わりを持とうとせず、唯一私だけが行っている。私がいないときに加湿器が赤点滅になっていても誰も触れようとしない。
どうしてなんだ。
乾燥を嫌がっているのは私だけなのか。
加湿器のタンクはそれなりの大きさがある。
給水するたびに私は、これだけの水が一体どこに消えてしまうのかと不思議に思う。
今の家はそこそこ密閉性が高いから、毎日こんなに加湿したらもっと空気が潤っても良いのではないか。
冬場晴れ間が多いここ関東では、加湿器に表示される湿度は日中であれば40%代、下手をすれば30%代になる。雨の日には容易に50%を超えるから湿度計が間違っていることはないだろう。
もしかすると気分の問題なのかもしれないとは思いつつ、加湿器が稼働している音を聞くことで安心出来る自分がいる。
空気が乾燥してくるとどうなるか。
これは間違いなく喉がやられる。
私は歌手でも何でも無いが、喉が痛くなるのは御免だ。
目覚めた時の喉の不快感は、その日一日を台無しにする。
このご時世であれば、あらぬ不安を掻き立てられもする。
昔習った飽和水蒸気量の如く、湿度は温度との兼ね合いだから、暖房を弱めると湿度は上がる。ところが私は足元が冷えやすい体質と来ている。足から冷えて腰に来て、それが肩に来るともう何も出来ない。
そして、脚が冷えると間違いなくお腹に来る。
だから翌日の朝はトイレが長くなる。
そんな訳で暖房も欠かすことは出来ない。
乾燥肌で痒くなって皮膚科に行ったことがあるが、そこで私は「乾燥は水分が足りないということですか?」と質問した。
答えはあっさり、「いや、水分ではなく脂分です」というものだった。「加齢による乾燥肌ですので、保湿クリームを処方しますね」と。
歳を取ると油が足りなくなるというのだ。脂汗は減らないのに。
ただし、処方される保湿クリームは何だかベトベトしていて嫌なので私はここ数年セタフィルを使っている。値段もお手頃で良い。
アトピー気味の子供も使っているので我が家では常備品だ。
ところで、加湿器への給水がこれほどまでに多い原因が分かった。
それはきっと24時間換気のせいだ。
今の家は密閉性が高い代わりに、24時間稼働させている換気扇がある。もちろん止めることは出来るのだが、換気が重要と言われているこのご時世だから、2台の換気扇がフル稼働だ。
いくら給水しても水分は外へ逃げていたということか。
換気量を上回る加湿をしないとならないとすれば、何台の加湿器が必要なのか。
そんな訳で、空気清浄機付き加湿器がもっと手頃になれば良いのにと思う日々は続く。
(あと、みんなも給水当番してくれよ)
おわり
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