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倹約と地球環境

 地球環境のためには倹約することが大切だ。使用するエネルギー量を減らす努力も欠かせない。そう思っている人が多い気がする。
 ちなみに私の場合は、正直なところあまりその
辺を気にして生きていない。

 倹約の定義にもよるし、使用するエネルギー量の基準点をどこに置くかにもよる。しかし現代の日本に住む私たちの多くは、すべからく浪費家と見做して良いだろう。少なくともスマホを手放せない時点で激しく浪費していることを忘れてはならないし、こんなに便利な世の中を維持するからには莫大なエネルギーコストが掛かっているからだ。日常で頻繁に究極的な不便を感じるくらいになってはじめて倹約していると言えるレベルだろう。

 日常で出るゴミの多さも倹約を測るバロメーターになろう。お菓子が好きな我が家ではやたらとプラゴミが出る。個包装はホントやめて欲しいが、これでもかと言うぐらいに個別の包装が際立ってきている。お菓子を買う限りはこの地獄から抜け出せないのであって、地球環境もへったくれもない。かと言って、不買運動を起こすほどの情熱は微塵もないから、袋を開けては中身の少なさとゴミとなるビニールの多さに溜息をつくのだ。

 というわけで、日常のささやかな倹約を遥かに超越するくらいの資源やエネルギーの無駄遣いを前提とした社会になっている以上、部屋の電気をこまめに消すというような節電をするよりも、旅行に行くのをやめる方がよっぽど地球環境には健康的だ。きっと現代人は行動範囲を広げ過ぎた。

 余暇というのも良くない。
 だって、何ら役立たないことをするのなら、なるべくエネルギーを使わない方面の余暇の過ごし方をすれば良いものが、やれお買い物だ、やれ海外旅行だと動き回るのだから世話ない。
 余暇は縁側などでボーっとして暇を持て余すくらいでちょうどいい。そういやぁ縁側はめっきり少なくなった。これじゃボーっとなどしていられるはずもないか。

 とにかくここ半世紀で人一人が生きていくのに費やすエネルギー量が格段に増えているのだから、地球のためを思ったら人は減らした方が良いんじゃないか。夜遅くまで起きていたり、終夜呑み歩ける様な環境は諦めたほうが良いんじゃないか。

 そんなことを言っていると、お前が勝手にひもじい生活をすればいいと切り捨てられそうだが、あくまでこれは何かの代弁らしきものであって、冒頭に書いたように私は地球環境のことをあまり気にしていない。普段気が付かないうちに結構なエネルギーを無駄に垂れ流しているから、これが人類寿命を縮めているだろうなと、遠い将来の子孫への思いやりに掛けることを何となく思ったりしているに過ぎない。

おわり

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