HDMIで4Kが映らなくなったらやってみるべきこと
先日テレビを買い替えた記事を書いた。
なんの問題もないと思っていたのだが、先日プロジェクターに4Kが映らなくなった。
(私の下らない雑談に付き合う暇がなくて、解決方法だけを知りたい方は、目次で「対処」というとこに飛んで下さい)
状況
我が家ではリビングにテレビとプロジェクターの両方があって、両方ともAVアンプに接続されている。どちらも一応4K対応のケーブルで接続されている。一応というところが曲者で、Amazonには4K対応と書かれているものの、基本的に私はこの表記を信頼していないので、もしかするとケーブルが対応品ではないのではないかと心の底では思っている。
だから不具合があればケーブルを疑って掛かるのだが、今回に限ってはケーブルのせいには出来ない。なぜならAVアンプに直挿しのFireTVStickも映らないからだ。
2Kの地上波とAVアンプの設定画面は映る。映らないのは4Kで接続されているブルーレイレコーダーとFireTVだ。
やってみたこと
まずはアンプのHDMI出力設定を色々変えてみるがどれも効果なし。
ケーブルを抜き差ししたり、FireTVを繋ぐコネクタを変えたりしたが駄目。
ケーブルを抜いた状態で電源を一度落とし、電源を入れて再びケーブルを指してみても、ダメ。
作業中に猫が邪魔してこなかったのは幸いだが、なんの進展もないのだから全くもって幸いではない。
これはもしやするとAVアンプか?と思った。Amazonの購入履歴を見ると今のアンプを買ったのは4年前らしい。最近、もともと日本語表記の設定画面が不意に英語表記になったりするし、この間やったファームウェアアップデートのときに妙に時間がかかったし、と思い始めるとAVアンプ故障の可能性が濃厚に思えできた。
AVアンプ買い替えか?
そこでネットでAVアンプを検索して驚いた。
AVアンプってこんなに少なかったっけ?
先日オンキヨーが潰れたというニュースを見たけれど、それ以外にもあるはずだと思いながら記憶を反芻してみる。
だいぶ前にソニーは撤退した、パイオニアはオンキヨー絡みで売られなくなったのか(ホームページはあるけど)、価格コムにはデノンとマランツは出てくる。しかし表示されるモデル数が少ない。ヤマハはどこ行ったんだ。
Amazonを見てもAVACを見ても売られているモデルの少ないこと。
理由はヤマハのホームページで分かった。半導体不足の影響らしい。そう言えば値段も高い気がする。
とはいえ背に腹は代えられない。こっちは4Kが映らないのだ。メーカーのホームページとネット上のレビューを再三行き来した挙げ句、少ない候補の中からデノンのアンプに目星をつけた。出来れば天井スピーカーを含めた11チャンネルのパワーアンプを内蔵したタイプが良かったので、PC画面の前で15分ほどその値札を睨みつけながら頭の中でお金のやり繰りを思案したが、高すぎて断念。9チャンネルのモデルなら半額で手に入るのだから、追加の2チャンネルにプラス15万は高すぎる。もちろん中身が違うというのは承知していても急な出費に30万円以上なんて土台無理な話だ。いや15万だって無理だ。無理だけど仕方がない。やむを得ず15万円の方をカートに入れた。
「注文する」?!
カートには入れたものの、注文するを押すのは躊躇った。考えてみれば15万だ。もちろん考えてみなくても15万なのだが、15万あれば・・・と思うとなかなか決済出来ない。ここに来て、給湯器もエアコンも調子が悪かった事を思い出す。それなのにここでアンプなんかに使ってしまって良いのか。良い訳がない。でも画面が映らないままでは困る。
頭の中で、エアコンと給湯器とアンプの闘いが始まる。皆、自分が一番有用だと主張してくる。なるほどどれも捨て難い。私に優劣なんか付けられない。
エアコンと給湯器とアンプという3者の話を聞き流しながら、買おうとしているアンプのレビュー動画を漁っているときだった。母国語ではないのであろう、アクの強い英語を喋る外国人ユーチューバーの動画だった。
このアンプ、2つのHDMI出力を繋ぐと満足に画面が映らないと言っているではないか。動画を見ると確かに映っていない。これ、うちの状況と同じじゃないか。
アンプを買い替えても解決しないということか。そんなにもHDMIは難しいものなのか。
私は慌ててカートに戻り、さっき入れたアンプを削除した。
模索
なにか方法があるはずだ。
解決方法があるはず、というか私のやったことの何かが間違っていたはずで、それを正せば治るはずだ。
出来ることは全てやり尽くしたと思っていたが、一つ忘れていたことに気付いた。それは取説を読むということだ。
そこで私は取説を見た。と言ってもさっき画面上に開いていた新しく買おうとしたアンプの取説だ。まぁいいじゃないか。このアンプを使っているユーチューバーも同じ現象で困っているのだから、このアンプにも私のアンプにも同じように当てはまることがはずだ。つまり、どちらの取説にも書いてあることに答えがあるはずだ!
取説を読む
取説の最初の方をじっくり読んでいく。
設置の仕方とか、接続の仕方という辺りだ。スピーカーの配置については関係ないはずだからさっと読み飛ばして、接続の仕方を読む。
アンプの接続なんて解りきったこと。一度読んでもヒントは掴めない。仕方なくページをめくっていくと最終ページに着いてしまった。そこでもう一度、いや、2度目を読み返していたとき、ある文字が飛び込んできた。
「全て接続し終えたら電源プラグを繋いで下さい」
確かに私は電源プラグを挿したまま、HDMIのケーブルを抜き差ししていた。アンプの電源を落としたときも電源プラグを抜いてはいなかった。
HDMI周りの不具合での質問への回答で、ケーブルを全て抜き電源プラグを抜いて3分待ち、ケーブルを繋ぎ直してから最後に電源プラグを繋いで見てくださいと書いている人のコメントも見つけた。
どうやら取説が正しそうだ。
ケーブルを繋ぐ時は電源プラグを抜いて置かなければならないのかもしれない。
対処
私は素直にその通りにした。つまり電源プラグもケーブルも抜いて、3分待って、ケーブルを繋いでから電源プラグを繋いだ。
そして、AVアンプのスイッチを入れた。
そしてスクリーンの方にゆっくり目をやると、画面には何事もなかったかのようにFireTVのメニュー画面が映っていた・・・・・・。
試しにアンプの入力を切り替えてブルーレイレコーダーにしてみると、放映中のテレビ番組でオリンピックのフィギアスケートの様子が映し出された。再びFireTVに切り替えてもちゃんと映るではないか。
やってみれば、簡単なことだ。しかし、アンプを買ってきた最初ならいざ知らず、機器を買い足した時はわざわざ電源プラグを抜くという発想は無かった。
さいごに
結果的に、スクリーンにちゃんと映る美しい4K映像を見ながらも、私は少しだけ残念な気持ちになっていた。
それは、新しいアンプに買い換える口実が無くなってしまったことに対してだ。さっきは、急な出費に頭を悩ませカートに入れた商品を慌てて削除してホッとしたりしていたが、それと同時に、数日後に新たなAVアンプが我が家に到着し、ラックに据えられて最新の音と映像が迸る様子を夢に見ていたからだ。私の想像の中では、濃密なデノンの音がリビングを埋め尽くし、感動的な映像に酔いしれていた。
その夢から覚めてみると、これまでと何ら変わらない音と映像に、何だか少しがっかりしてしまったのだった。
仕方がないので、給湯器でも注文するか。
おわり
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