なりたい職業と輝く自分
小学生がなりたい職業ランキングの上位に入っているユーチューバー。さすがに中学生になるとユーチューバーを望むランクは下がり、高校生になるとランク外になる。年齢とともに分別がついて現実的に考えるようになるのだろうか。
中高生になると会社員や公務員、医師、看護師がランキング上位の定番で、そういった定番以外を埋めるのが時代性を纏った職業だと言えなくもない。
小学生のなりたい職業の多くは日頃目にする機会が多い職業。ユーチューバーや動画投稿の職業ランキングが上位になるということは、それだけ小学生がスマホに齧りついている証拠だ。そんなユーチューバーも先が明るいとは言えない状況になってきているらしい。ここ数年で、ユーチューバーの収益減少を伝えるユーチューブ投稿が増えた。再生されるネタとして扱っている人もいそうだが、実際に有名ユーチューバーの動画再生数は3年前をピークに激減しているという報道もある。ユーチューバーがいつまで夢の存在でい続けられるのか分からない。
中高生がなりたい職業は、なれそうな職業。
これはこれで悲しいが、質問の仕方の問題かも知れない。
会社員と言っても自営業と言っても千差万別で、これらの選択肢を選ぶ高校生は目指す方向性が定まっていないだけの可能性がある。その中で取るリスクの大小で会社員になってみたり自営業になるということだろう。
だから、会社員になりたい人が多いということは、何をして良いのか分からない人が多いということでもある。ジェネラリストを求める日本企業に取っては良いことだろう。
しかし最近では、職能をある程度限定した働き方を導入する大企業が増えつつあり、労働市場の流動性を高めようという動きとセットで言われることがある。
企業の採用がジェネラリストからスペシャリストへとシフトすれば、単に会社員になりたいというだけの人はお呼びでないということになる。つまり学生時代は今以上に就職を意識した活動が求められるようになる。ひいては大学受験も、目指す職業を考えながら志望校を絞る必要が出てくる。
ところが、何をどうしたところで、有名なサッカー選手になれる人が限られているように、なりたい職業に万人が就ける保証はまったくない。就いた職業が将来的にも稼げる保証も無い。これは昔から変わらないことだ。そういったリスクの受け皿として機能したのが企業のジェネラリスト採用であり終身雇用で、企業側がリスクを負っていたとも言える。
日本企業の体力が国際的相対的に衰えて行くとしたら、優秀な即戦力人材を求める方向に進むのは避けられない。
それでもあなたは会社員を目指すだろうか。それとも何かのスペシャリストを目指すだろうか。どちらも正解であって正解ではない。
あなたの人生はあなただけのもの。自分が光り輝く職業に巡り会える事を祈ります。
おわり
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