見出し画像

Netflix映画『LIFT/リフト』

 子供の頃あんなに人のものを盗んではいけませんと教えられたというのに、泥棒映画がこんなにも沢山あって、こんなにも面白いのはなぜだろうか?

 美術品を盗難する盗人ぬすっとチームと国際警察インターポール、人の不幸を食い物にして金を荒稼ぎする悪党とそれに強力するハッカー組織。ヨーロッパ各国を舞台に繰り広げられる大盗難冒険活劇。
 面白くないはずがない。

 人殺しのような犯罪者であれば感情移入は難しいが、持つ必要の無い人から奪うリフトすることがポリシーの盗人が主人公なら、同じ悪人でもどこか憎めない。それどころか、ちょっと良いことをしている感じもあって気分は悪くはない。
 インターポールの女性捜査官エージェントが、上司の|命令《相談》で盗人チームのリーダーと手を組むリフトすることに。この二人、過去に誤って思いがけなく恋に落ちかけた因縁がある。大義を名目に警察インターポールと盗人が手を組むなんてどこかで聞いたことがあるようなプロットだが、こんなことで過去の盗みが免責になるとは、インターポールは太っ腹だ。

 オークション会場で仕掛ける騒ぎや、ベニスの運河でのボートチェイス、誘拐に美術品の盗難、航空機を使った大仕掛けなど、007ばりのアクションはどこかで見たことがあるようなシーンが目白押しだが、面白ければそんなことはどうでもいい。
 大金を稼いだら煩わしい社会から脱してリフトして、リゾートで優雅に暮らすか世界中を旅する夢のような時間が待っている。
 
 あなたの人生を持ち上げるリフトする物語が綴る1時間44分が終われば、きっとあなたは周囲のみんなを楽しませリフトしたくなるような心地いい気分に包まれているだろう。

おわり


この記事が参加している募集

#映画感想文

66,844件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?