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【VR】Meta Quest2とエアロバイクで世界の道を駆け抜けろ!

 我が家には大昔に購入して今や誰も使っていないエアロバイクがある。
 付属していた心拍数センサーが壊れて以降は、心拍数に連動して負荷が変わるという機能が使えなくなってしまい、ただの重くて邪魔な存在になっていた。ペダルを漕ぐことは出来るから、いつか使うようになるかもという貧乏性で捨てられずにいた。

 昨日、Quest2内で何か面白いアプリは無いかなと探していたところVZFitというのを見つけた。Googleストリートビューの画像で作られたマップの中を移動していくフィットネスアプリだ。
 身体を動かした量に合わせてパワーメーター上昇し、一定のパワーになるとルート上を前進出来るというもの。腕を振り回したり、膝を屈伸をしたりすると、その分だけ前に進める。ルートはアプリ内で作られたものもあれば、自分で作ることも出来る。見える景色はストリートビューと同じとは言え、そこはVRだから臨場感はある。マウスでポチポチしながらストリートビュー内を進むのと違って楽しい。

 このアプリ、元々はスマートバイクトレーナーという装置やセンサーを付けた自転車、エアロバイクやスピンバイクとセットで使用するものだったらしい。その手のアプリではZwiftというのが有名だが、それのVR版と言ってもよいかもしれない。
 そう言えば、猿頭トリートメントさんというVR系ユーチューバーの動画を過去に見ていたのをすっかり忘れていた。


 思い出したら吉日。
 うちにある古いエアロバイクを復活させるべく、VZFitをちょっとやってみようということになった。

必要なもの

 エアロバイク等でVZfitをやろうと思った時に必要なものは、ここのページに書いてある。

https://virzoom.zendesk.com/hc/en-us/articles/360057744731-Required-and-Compatible-Devices-Headsets-Sensors-Bikes-and-Accessories

 必要なものの参考例を挙げると次のようになる。

・Meta Quest2 (VRヘッドセット)
・エアロバイクやスピンバイク(お古でもOK)
・ケイデンスセンサー(Amazonで購入可)
・月々のVZFit料金(2022年12月現在で9.99ドル 最初の7日間は無料)

ケイデンスセンサー?

 個人的には3つめのケイデンスセンサーというのを知らなかったが、エアロバイクのペダルクランクに取り付けて回転数をBluetoothで送信するものだ。VZFitの推奨はWahoo Cadenceという製品だったが、私はMagene S3+を選んだ。理由は安いからだ。どうせすぐ飽きるだろうとも思ったし。


ケイデンスセンサ Magene S3+

 本体とマニュアル、装着するためのゴムバンドが入っている。電池はボタン電池が元々入っている。
 付属の説明書はこんな感じ。

ケイデンスセンサの説明書

 上記説明書の左側はスピードモード、つまり速度を測定するモードを利用する場合に自転車に取り付ける位置。エアロバイクに取り付ける場合は関係ない。
 右側がケイデンス、つまりペダルを回す速さを測定するモードを利用する場合に取り付ける位置。ペダルのクランクに取り付ける。取り付けは付属のゴムバンドを利用する。

エアロバイクのペダルクランクに取り付けてみた
漕いだ時に脚に当たらないようセンサーはペダルの無い側(エアロバイク本体側)に取り付けた

 説明書によれば、ペダルを回すことでセンサーが起動してアプリ側と接続出来るとなっている。
 早速VZfitで試してみたが連動出来ない。
 説明書をもう一度見てみると、最初はスピードモードになっていて、ケイデンスモードにするには電池を入れ直す必要があると書いてある。そこで、再び取り外して本体裏側の蓋を開けて電池を取り出し再び入れ直す。説明書によればここで本体のLEDが緑に点滅すればスピードモード、赤く点滅すればケイデンスモードだという。
 しかし、緑にも赤にも光らない。

 もう一度説明書をよく見てみると、書いてあるじゃないか。最初は絶縁シートが入っているからそれを最初に取れと。最近は、付いている耳を引っ張るタイプの絶縁フィルムが多いが、これはボタン電池収容場所の内側に丸い透明フィルムがすっぽり入っていて気が付かなかった。
 フィルムを取り外して電池を取付直すとLEDが緑に光った。そこでもう一度電池を入れ直すと今度は赤く光る。これでケイデンスモードになったはず。
 再びVZFitのメニュー画面からDeviceを探してみると、今度はあっさりつながった。動作確認OKだ。

初めてのVZFitでの走行

 まずは短めのコースと思ってメニューから探したが、距離の表示がすべてマイル表記。これではよく分からないので設定メニューから単位をキロメートルに変更。
 比較的短い19kmのコースを選んだ(場所は確かアリゾナだったか)。
 ロードバイクに乗ってサイクリングウェアに身を包んだ女性が「こっちよ、ついてきて!」とリードしてくれる。時々応援もしてくれる(すべて英語だが)。
 自然豊かな道をひたすらペダルを漕ぐのは気持ちいい。現実には雨天でも画面の中は快晴。世界中の道をVRで走れるだけでも価値があるアプリだ。
 自分が見えているハンドルの位置と実際のエアロバイクのハンドルの位置が違っているので手探りでつかまなければならないが、いちどつかめばあとは漕ぐだけだ。
 最初はちょろいじゃないかと思っていたが、普段自転車に乗らない私が30分以上漕ぎ続けると流石に脚の変な部位が痛み始めた。終わる頃にはかなり汗もかいた。良い運動になる。

使ってみた感想

 VRで目の前に広がる景色を見ながらのライドは飽きることもなく楽しい。しかし所詮Googleストリートビューなのでコース上の車道には常に自動車がいて、こっちが走る車線によっては目の前をずっとバックしている自動車を見ながら走る場面もあった。まあ許容範囲の違和感だ。

 総じて良いアプリだと思ったが、これをトレーニングに使うとした時に不満になりそうな点がひとつあった。それは画面の中で坂道を登っていてもペダルの負荷が変わらないという点だ。隣の美女は立ち漕ぎしているのにこっちは平地と同じペースと力加減。ケイデンスセンサーだけでは負荷は変わりようがないのは分かっていたが、やはりこれは物足りく感じる。
 もしかしたらVZFitと連動して負荷変動するエアロバイクやスピンバイクがあるのかもしれないが、そんな記述は見つけられなかった。
 負荷が変わらないとなるとトレーニングとしてはどうだろう。もちろんケイデンスセンサーだけでは負荷変動に対応出来るはずもないので、対応にはそれなりの費用が掛かるが、そもそもアプリ側で対応していなければ無理だ。
 その点はVRではないにしてもZwiftの方が優れていると言えるだろう。
 もっとも今の私レベルだと、坂で負荷が強くなったら20kmとは言え完走は無理そうだから丁度良いと言えば丁度良い。

今後は

 とりあえずは暫く使ってみようと思っている。
 初心者にとっては30分漕いだだけでそれなりのトレーニング効果があったから、これを続けてみて物足りなくなったらZwiftにスマートトレーナーか対応スピンバイクを組み合わせた方法に移行しても良い。対応機器はちょっと値段が高いのと、今あるエアロバイクが使えなくなるのがもったいないが。

おわり

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