光村図書の教科書教材

画像1 3年上『こまを楽しむ』の教材分析です。10個のうちの①「『なか』数多くしていく」ことの重要性を指導します。ルービックキューブで帰納的思考について説明してきましたが、例えば黄色いキューブが2個よりも3個あった方が全体が黄色く見えることになります。つまり、それだけ「おわり(まとめ)」が強くなって説得力が増すことになるのです。また③「『なか』を順序よく並べる」ことも教えます。この③は以下ほとんどの教材でも教えていくものとなります。
画像2 3年下『すがたをかえる大豆』の教材分析です。10個のうちの②「『なか』をいろいろなところからもってくる」ことの重要性を指導します。「なか」は多ければよいというものではありません。多様性が重要なのです。例えば「鳥」というもののイメージをしてもらう際に「スズメ」と「ツバメ」を例に出してもだめなのです。「スズメ」と「ペンギン」「キウイ」など幅広く多様に具体例を位置付ける必要があるのです。
画像3 3年下『ありの行列』の教材分析です。10個のうちの⑦「ひとつの表現に複数の『はじめ・なか・おわり(まとめ)』が含まれる」ことの可能性があることを指導します。このようなケースが最も多くなるものは科学的な探求をしていく理科でしょう。課題を解決するとまた新たな課題が生じてくるものです。これを論理として捉えさせます。
画像4 4年上『アップとルーズで伝える』の教材分析です。10個のうちの④「『なか』を対比的に表現する」ことの可能性を指導します。今まで学習してきたものはすべて「なか」は同質列挙でした。しかし「おわり(まとめ)」を導くためには対比的な位置づけもあるということを教えます。マグロの赤身のお刺身のパックには必ず緑のバランが入っています。注意を表す道路標識は黄色地に黒で絵が描かれています。これと同じように「おわり(まとめ)」で言いたいことの逆の具体例を示していくのです。
画像5 4年下『世界にほこる日本の和紙』の教材分析です。10個のうちの⑤「『おわり(まとめ)』の抽象度」について考えていくことの重要性を指導します。例えば「よさがある」という「おわり」は大きなものです。この「よさ」はより具体化できるでしょう。そのひとつが「長持ちする」ということです。これが小さな「おわり」となります。「おわり」が大きな概念の場合は、それは小さな概念(小さな「おわり」)の集合体であることを教えていくことになります。
画像6 4年下『ウナギのなぞを追って』は、3年下『ありの行列』と同様に、10個のうちの⑦「ひとつの表現に複数の『はじめ・なか・おわり(まとめ)』が含まれる」ことの可能性があることを指導します。このようなケースが最も多くなるものは科学的な探求をしていく理科でしょう。課題を解決するとまた新たな課題が生じてくるものです。これを論理として捉えさせます。
画像7 5年『見立てる』の教材分析です。10個のうちの⑨「構成要素の配置の工夫」について指導します。例えばスピーチなどの音声言語表現は消えていってしまうものです。ですから「むすび」を冒頭に持ってきてますは自分の主張したいことを明確にしておきます。このように表現というものは時と場や目的に応じで構成要素の配置を工夫していくものであることを教えていきます。この⑨においてはこれ以外の教材でも指導することになります。
画像8 5年『言葉の意味が分かること』の教材分析です。10個のうちの⑥「『まとめ』を対比させて『むすび』を導く」方法について指導します。「まとめ」がひとつであればそこから演繹的に「むすび」は導かれますが、対比的な「まとめ」が存在することで単純な演繹にはなりません。そこには両方を相殺させるような「むすび」を位置付ける必要があるのです。
画像9 5年『固有種が教えてくれること』の教材分析です。10個のうちの④⑦⑨を指導します。5年生にもなると、今まで学習してきたものを複合させたものが教材となってきます。いままでの学習を確実に理解していないととても教材分析などできません。
画像10 5年『天気を予想する』の教材分析です。3年『ありの行列』4年『ウナギのなぞを追って』と同様に③について指導するとともに、4年『世界にほこる日本の和紙』と同様に⑤についても指導していきます。複合的な教材です。
画像11 6年『笑うから楽しい』『時計の時間と心の時間』の教材分析です。10個のうちの⑧「『なか』の厚み」を考えていくことの重要性を指導します。これまでは全ての「なか」は同じように大切なものであり同じような分量・詳しさで表現してきました。しかし、既に受信側が知っているようなことは詳しく表現する必要はありません。知らないことのみを詳しくすればよいことになります。
画像12 6年『鳥獣戯画を読む』の教材分析です。10個のうちの⑩「ものの見方」について指導します。この教材にはにほんのろんりが流れています。つまり、ふたつの「はじめ・なか・まとめ・むすび」が表現されていることになります。しかし、どちらも同じものが対象となります。つまり、同じ対象でも見方を変えれば異なる主張を展開できるのだということを教えることになります。

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