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📚限りなく透明に近いブルー

今回の感想文は村上龍著「限りなく透明に近いブルー」です。

きっかけ

毎週カンブリア宮殿を観ている私。
社長たちに切り込んでいく村上龍さんの視点が好きで、いつか龍さんの本を読もうと思っていました。
仕事の繁忙期が終わったこともあり、普段あまり読まない小説を読もうということで、本書を手にしたのでした。

感想

米軍基地の街・福生のハウスには、音楽に彩られながらドラッグとセックスと嬌声が満ちている。そんな退廃の日々の向こうには、空虚さを超えた希望がきらめく―。(裏表紙より引用)

主人公リュウの目に映る退廃したせかいをリュウの視点で書かれています。

とにかく生々しい。とにかくリアル。そして読み進めるのが疲れる。笑

クローズや東京卍リベンジャーズのようなヤンキーとは違う、都会的?スタイリッシュ?な不良のお話です。

私が観た映画で言うと「mid90's」「AWAYDAYS」のような感じ。


すさんだ生活をしている人たちなんだけど、なにかその儚さや危うさがかっこよく感じてしまう。

HIPHOPが好きな私には少しかっこよく感じました。笑
でも、同じように感じる人も多いのではないでしょうか。

そして何よりドラッグの描写が妙にリアルです。
「村上龍さん絶対やってたでしょ!!」と思いながら読みました。笑

主人公がリュウですし、本の最後に自叙伝的ともとれるメッセージがあるのでもしかしたらそうなのかもしれませんね。

先に挙げた映画もそうなのですが、ハッピーエンドで終わるわけでもなく、バッドエンドで終わるわけでもなく、淡々と事実を述べられていく感じ。
そこにエンドはなく、あくまで続いていく人生の中の冒頭を観ているような。

ですので、何か歯切れの悪いような感じがします。
でもそれでよいのです。リュウも作中では、傍観者であり続けていました。
そこに本書が”今どきの青少年のリアル”を記録したリアリティがあります。

これから

たまたまなのか最近、アーティストの伝記的な映画を好んで観ています。

2PACの「ALL EYEZ ON ME」N.W.A「STRIGHT OUTTA COMPTON」フレディ・マーキュリー「ボヘミアン・ラプソディ」

音楽のバックグラウンドを知ると、より好きな曲たちがメッセージを訴えかけてきます。

大好きなHIPHOPやこれから掘っていきたいと思っているUKを中心に映画を観ていこうと思います!!


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