Toshiko Nomura | SEIZE THE DAY

一日一美発見 https://www.threads.net/@tnomura / ア…

Toshiko Nomura | SEIZE THE DAY

一日一美発見 https://www.threads.net/@tnomura / アートと場所を編集する、部屋と記憶 主宰 https://heyatokioku.com /AirT 主宰 /銀座奥野ビル306号室プロジェクト会員

マガジン

  • 3.11をツイートで振り返る

  • 百年文庫の百冊を読む

    ポプラ社の『1冊で3人の文豪の傑作が読める、日本と世界の名短篇アンソロジー』百年文庫の百冊の読書感想

  • ギル・スコット・ヘロンの音楽背景を探して

    ギル・スコット・ヘロン(1949-2011)が生みだした曲にまつわるエピソードなどを探し出して、整理していきます。

最近の記事

Making Their Mark ー80年x80人の女性アーティストの"名を残す"展覧会ー

1月14日に見つけたアートの発見を上記の通り、Threadsに投稿した。字数制限のため情報以外書けず、書き足りないので以下に記す次第。 書き足らないと思ったのは、コレクターのコマル・シャーの人となりに触れたことに尽きる。シャーはコレクター歴10年ほどなのだが、これまでのアートでは少数派だった女性や西欧以外のアートに対する高い熱意、少数派であることを問題視するシャーが美術館の委員会に名を連ねるなどの行動力、そういう部分に触発されたからだ。 なお、この投稿は、コレクションの財

    • おウチdeパリフォト2023

      海外に行きたいが、飼い猫がいる、病弱だなどの理由をつけて何十年行っていない。最近Threadsで一日一美発見という、インターネット上でのアートの発見を投稿している( https://www.threads.net/@tnomura )が、発見すると行きたくはなる。そこで、今開催中のパリフォト2023を自宅で堪能しようと思い立った。 パリフォトとは?写真に特化した国際的なアートフェア。1997年から年一回11月に開催されている(2023年は11月9日〜12日)。 2023年

      • Nathaniel Mary Quinnの脆弱性と共感について

        The transformation of tragedy into art上記は、ジャズシンガーのホセ・ジェイムズの言葉だ。『悲劇を芸術に変えていく』と翻訳されている(アルバム「Yesterday I Had The Blues: The Music of Billie Holiday」でホセが書いたテキスト)。これは、往年のジャズ・シンガー、ビリー・ホリデイのことを表した言葉だ。彼女は幼少期の様々な暴力や虐待に始まり死ぬまで深い痛みを抱えていた。その彼女が曲を作り(or

        • Mirrors and Windows / The Shape Of Images To Come 来たるべきイメージを提示する態度が形になるとき

          写真は『自己を表現する鏡』であり『外界の探求を目指す窓』でもある。そのような視点で過去20年間の写真表現の動向を窓派と鏡派として扱った展覧会があった。「Mirrors And Windows: American Photography Since 1960」。この展覧会は、1978年にMoMAで、当時の写真部門ディレクターであるジョン・シャーカフスキーが企画した。 ということを今年の夏に知った。参加している後藤繁雄SUPERSCHOOL online A&E(以下A&Eと略

        Making Their Mark ー80年x80人の女性アーティストの"名を残す"展覧会ー

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        • 3.11をツイートで振り返る
          4本
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          3本

        記事

          黒いドロドロしたもの/最悪を最善に変えるマッピング

          3月に写真展「分裂と融合」を開催した。終わってホッとしたその一瞬を見逃さないのだ、黒いドロドロしたものは。私の中の黒いドロドロしたものは子どもの頃からあった。なくなることはない。ようは、その存在を忘れる、あるいは気にしなくなればよいのだ。実際、たまに気づかされるとはいえ、次の日にはどうでもよくなっていた。 「分裂と融合」に話をもどそう。私は小学校3年生の頃に書いた日記を展示した。何十年も前の日記自体が物珍しいと思う。事前に家でダンボールから出してきて、読み返してみた。あまり

          黒いドロドロしたもの/最悪を最善に変えるマッピング

          『これは試されている』と称された「FISSION(分裂) and FUSION(融合) — POST/PHOTOGRAPHY 2011-21 3.11から10年目の、写真の今と未来」展は、どう試されていたのか

          3月10日〜15日に銀座にある奥野ビル306号室にて写真展を、アート・プロデューサーの後藤繁雄と私、野村とし子との協働主催という形で開催した。写真展といっても一般的にイメージされるような写真ではなく、フォトグラフィーのその次に来る写真というような内容で、また、今年が311から10年を迎えたこともあり、311を挟むような期間で開催した。振り返ってみると、311を考える上でポストフォトグラフィーが補助線になり得、その一方で、ポストフォトグラフィーを考える上で311が補助線になり得

          『これは試されている』と称された「FISSION(分裂) and FUSION(融合) — POST/PHOTOGRAPHY 2011-21 3.11から10年目の、写真の今と未来」展は、どう試されていたのか

          311から10年目の日に写真展「分裂と融合」の参加アーティストたちが語り合います

          昨日から「FISSION(分裂) and FUSION(融合) — POST/PHOTOGRAPHY 2011-21 3.11から10年目の、写真の今と未来」展が始まった。 本日、東日本大震災から10年目の3.11は、14時46分から会場にて加藤裕士ソロライブを、それをはさんで14時半から2時間程度Clubhouseにて参加アーティストたちが語り合う機会がある。このように3.11を過ごせるのは私らしいし、いいなと思っている。 被災地にて3.11の発災時にはサイレンがなり黙

          311から10年目の日に写真展「分裂と融合」の参加アーティストたちが語り合います

          3.11をツイートで振り返る ー 親が東京での新居に引っ越すまで

          2011年3月25日〜31日のツイート

          3.11をツイートで振り返る ー 親が東京での新居に引っ越すまで

          3.11をツイートで振り返る ー 親を我が家に連れ帰るまで

          2011年3月20日〜24日のツイート

          3.11をツイートで振り返る ー 親を我が家に連れ帰るまで

          百年文庫の百冊を読む 002・69「水」

          百年文庫、今回読んだのは69巻目「水」。水はどのように表されていたのか。 一作目は書き出しが水である。 水が何より旨い、と言って、父はときどき水をもとめるほか殆ど何も食おうとしなかった。 そのように直接水を連想させるものだけでなく、春を迎えて病院前にある植物の生殖と看護婦を対比させて描いているところは、湿気でむっとするような感じでもあり、とても映像的だ。 外へ出ると、病院の垣根には遅い八重桜が咲き乱れていた。これらの花の息詰まる生殖の猥雑さを、人は怪しんでいないのだろ

          百年文庫の百冊を読む 002・69「水」

          3.11をツイートで振り返る ー 親と連絡がとれるまで

          2011年3月12日〜19日のツイート

          3.11をツイートで振り返る ー 親と連絡がとれるまで

          3.11をツイートで振り返る ー 3.11当日

          2011年3月11日のツイート

          3.11をツイートで振り返る ー 3.11当日

          個人的神話を積み重ねる

          「個人的神話」、文字で読んだことはあるものの、今日とある会話の中で初めて聞いた。インターネットで検索してみると(でいいのかどうかはおいておいて)、精神分析に関することが出てくるが、私の妄想とは少し違う。 3.11から10年というタイミングで3.11に関係したグループ展を行うせいか、当時のことを思い出したり、話す機会が以前よりも増えた。津波の痕跡を初めて見たときに感じたのは物理的な力だったという意見を聞き、確かにその通りだと思った。それを聞きながら頭に浮かんだのはアスファルト

          個人的神話を積み重ねる

          We Almost Lost Detroit/GSHの音楽背景 002

          それは、高速道路の上に突き出ている 別な時代の生物のように それは、子どもたちに「あれ、なあに?」と訊きたがらせる 車に乗っている時、母親に だけど、誰も子どもたちのことをじっくり考えようとはしなかった どうやって子どもたちが生き延びるのかなんて そして、今回デトロイトを失うところだった どうやったら正気を失わないでいられるのだろうか? We Almost Lost Detroitは、1977年発表のアルバム「Bridges」に収録。 ワンコーラスの間「it」としか表さ

          We Almost Lost Detroit/GSHの音楽背景 002

          95 South (All Of The Places We’ve Been)/GSHの音楽背景 001

          95 Southは、1977年発表のアルバム「Bridges」に収録。 さて、今まであまり意識していなかった曲が突然頭に浮かぶことってあると思うのだけど、一昨日がそうで、この曲だった。ベース(シンセ?)とアコースティックギターのフラグメントにパーカッション、エレピ、ドラムが足し合わさって、ギターのフレーズにギルの声で温かい世界が広がってくる、という十数秒の展開がとても鮮やか。が、曲名もアルバムも覚えておらず、iPhoneのミュージックから探し出した。 曲調とは対照的なそっ

          95 South (All Of The Places We’ve Been)/GSHの音楽背景 001

          はじめに/GSHの音楽背景 000

          ギル・スコット・ヘロンの詩に注目して調べてみようと思ったのはずいぶん前のこと。そのテーマだけでブログを書こうと思ったものの、5年で2曲という少なさ。noteのマガジン機能がふさわしい気がしたので、こちらに移行することに。 開設の経緯ギルの歌詞には人の名前がよく出てくるが、ある日「We Almost Lost Detroit」を聴いた時に、以下のくだりで、カレン・シルクウッドって誰?しかも死んでいるってどういうことなんだ?と疑問が湧いた。 And what would Ka

          はじめに/GSHの音楽背景 000