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tomomomomore
「その時私は選び取ったのだと」
#Twitter300字ss お題「選ぶ」
「グランプリは…七番!」
呼ばれた途端また落ちたのだという実感がのしかかって、番号の後の名前も聞こえなかった。
七番の子が取材される頃、私達は控室に戻される。最初からいないかの様に。呆然とする子、冷静を装う子。今日は泣き崩れる子がいない分平穏なのかも。
貴女は選ばれた子よ。
そう言って下さった先生にまた恩返しができなかった。申し訳なくて取り乱しそうになる。
だから、荷物を纏める手に窓から光が射した時は幻を見たのかと思った。
天使が飛んでいる。
いや、外で落ち葉か何かが舞っていて影を作っているのだろう。それは分かっている。だが確かに、手の中できらきらと羽ばたいていた。
もう一度やってみよう。
私は拳を固く握った。
(300字)
参加させて頂きます#Twitter300字ss @Tw300ss
— 谷水春声@テキレボEX2 (@tnmzsh) October 3, 2020
「その時私は選び取ったのだと」
お題 選ぶ
ジャンル オリジナル https://t.co/EnxOLbybhf #note pic.twitter.com/ENziPaButD
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