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隠れた貧困②
こんにちは。
谷口純也です。
前回は、コロナ禍で見えてきた家族が抱える『教育による貧困』について書いたが、今回も続きを書いていく。
過去10年間をみると、学生のアルバイトや奨学金利用者数が増えてきている事象があったとの記事を載せたが、コロナ禍になり奨学金の利用者は減ってきている。
その原因は、
奨学金制度の「借金」としての過酷さが世間に広がり、借り控えが起きているとみられる。
現在、大学生・短大生の37.5%が奨学金を借りており、平均借入額は324.3万円に上る。平均月額返済額は16800円だが、非正規雇用で低賃金であったり、「ブラック企業」の過労が原因で働けなくなったりなどして、たちまち返済が滞ってしまうケースは少なくない。そして、奨学金を延滞すると、厳しいペナルティと過酷な取り立てが待っている。
実際に、奨学金を返済できず自己破産する若者が相次ぎ、保証人も返済できずに破産する「破産連鎖」も生じて社会問題化した。そうした中で、2020年度からは修学支援制度が創設され、授業料無償化と給付型奨学金が実現したが、対象となる世帯は年収270~380万円とかなり限定的だ。
結局、年収600万円程度の「普通」の世帯の若者は奨学金を借りることをあきらめて、ますますアルバイトを増やす方向で進学を目指すようになっているとみられる。
しかし、学生はコロナ禍の影響でアルバイトを増やしたくても増やせず、減収を強いられており、さらに厳しい状況にある。
子どもに良い教育を受けさせたいと望む親、多くのことを学んでいきたいと切望する学生には厳しい現実がある。
自分の将来を考えるのはもちろんのこと、その先の大切にしたい人たちの生活も考えてうえでの最善の選択をしていく必要がある。
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