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空気は吸うだけでなく、「飲む」「食べる」ものに変化する?

人間が生きていくうえで必要なものは色々ありますが、一番に思いつくのは空気ですよね?

ダイキンさんによると、体重50kgの人が一日に呼吸している量は、14,400リットル!約20kgで、ごはんにすると約100杯分になるそうです。

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リットルとか、ごはん何杯分とか、飲み物や食べ物の様な感じがしますが、実際に空気を飲んだり食べたりする時代が、実はもうすぐ来るかもしれません。

酸素O2、水素H2、二酸化炭素CO2、そして水がH2Oなので、空気から水を作る事は出来そうな気がします。

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既に空気から水を作る家庭用ウォーターサーバーが登場するなど、空気から水をつくる事は実用化されています。

空気から水を作る「ウォーターテック」のリーディングカンパニー、イスラエルの「Watergen」が、飲料水が不足しているパレスチナ自治区ガザ地区に、太陽光を利用して空気中から水を作る装置を贈ったというニュースがありました。

空気と同様に、生きていくために欠かせない「水」ですが、水資源に乏しい場所は世界中にあります。歴史的に見ても、水や資源の豊かな地を巡って、争いが起こっていました。

空気から水を創り出すテクノロジーは、家庭内・商業利用だけでなく、砂漠地など水資源の乏しいエリアに変革をもたらしたり、イスラエルの企業がパレスチナに装置を贈ったように、世界平和にも繋がる可能性を感じます。

【Air Company/Air Vodka】

アメリカのスタートアップ「Air Company」は水ではなく、なんと「ウォッカ」を空気から作っています。

お酒好きとしては、とても気になります!!
その味は、クセがなく、水のようにクリアな味わいだそうです。

空気中の二酸化炭素をエタノールに変換する技術を用いて、原料は二酸化炭素と水だけ。製造する過程で発生するより、使用している二酸化炭素の方が多いという事で、世界初の「カーボンネガティブ・ウォッカ」と謳っています。

こちらの商品は、2020年8月から販売されていて、 価格は750mlで$74.99です。サステナブルが求められている「いま」を感じる商品です。


【Air Protein/AIR-BASED MEAT】

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アメリカの「Air Protein」が空気から作っているのは、液体ではなくお肉(たんぱく質)です。

ちょっと驚きですよね!どうやって空気からたんぱく質を作るのでしょうか?

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※アスパラガスの右にあるのが、Air Proteinで作ったお肉です。

もともとの技術は、「NASA」が(こういう時によく出てきますね)1960年代に考案したアイデアで、二酸化炭素をたんぱく質に変化させる「水素酸化細菌」を応用したもの。

「Hydrogenotrophs」という微生物を用いて、空気からたんぱく質を作り出したものが、Air Protein。それを成形してお肉「AIR-BASED MEAT」を作っています。

ここ最近、ヴィーガントレンドや環境意識の高まりで「プラントベース(植物性)」食品が注目をされていますが、空気は植物由来よりはるかに環境に優しく、ビタミンやミネラルも豊富だという事です。

「Air Protein」を使った商品はまだローンチ前の様ですが、空気から食料を作る取り組みをしているスタートアップは他にもあり、近い将来「空気由来の食品」を食べる事が、一般的になるかもしれません。

そうなってくると、空気を採取した場所がブランディングになりそうです。「東京の空気」だと美味しくなさそうですが、「富士山麓の美味しい空気で作りました」だと、何となく美味しそうに感じませんか?

写真出典元:
https://aircompany.com/
https://www.daikin.co.jp/school/class04/lesson01/
Shutterstock
https://www.airprotein.com/





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