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野村隆哉
2020年3月23日 13:02
はじめに最近、私達の生活環境の悪化が一般の人々の間でも認識されるようになり、環境問題は地球レベルの問題としてメガ・トレンドになりつつある。このようなトレンドの中にあって、生活環境資材としての木材がにわかにクロ-ズ・アップされはじめた。ついこの間まで、他の工業原料である合成高分子やセメントと同列にすることに腐心し、生物材料としての特性を無視してきた者が掌を返すようにムクの木の良さを語り始めた。しか
2020年3月23日 13:03
小児の発達概要Holtがまとめた0才児から5才児までの小児の発達概要について彼の著作で述べているが、これらの発達概要は小児の外面的に現われた行動に基づいて整理されたもので情緒などの高次の神経機能の発達概要については明確にされていない。「情緒」を西欧の近代科学によって分析的に定義付けすると、一見論理的ではあるが、画一的皮相的で、レトリックにごまかされているように思えるし、東洋の仏教の表現を用いて
2020年3月23日 13:07
木を素材とした玩具、遊具と小児の情緒とのかかわりについてこれまで述べてきたように、環境が小児の情緒の発達、発育に大きな影響を与えるであろうことを考えると、小児に与えられる玩具や遊具についてもなおざりには出来ない。しかし、現実にはこのことを配慮されないまま野放図に物として与えられ、物があふれる中で豊かな環境にあるにも関わらず、それがかえって小児の精神面、情緒面から見れば、不良環境となり、はじめに
2020年3月23日 13:14
下に載せた写真の玩具はこのような考えを基にして私がデザイン、制作した動物玩具の例を示す。 三角ドリはいろいろの形態の三角形の単純な組み合わせであり、ミミズクのオシクラマンジュウは一枚の厚板の木目の連続性の面白さを認識させることを意図したものである。 バクやゾウは相似形のものを与えることによって、遊びのバリエ-ションを豊かなものにすることが出来る。 また、下の写真は、スギを直径3cmの丸棒に加工
2020年3月23日 13:15
投稿した「幼児の情緒と木の玩具」と重複するが、相互補完も兼ねて投稿させて頂くことにしました。1.はじめに西ドイツの玩具研究家であるリーゼロッテ・ぺーによると、健康な子供は、生れてからの六年間に一万五千時間、一日に直すと七から九時間も遊びに興じているという。一方、人間の情緒の核になるものは、大脳の発達から考えて三才時までにほぼ完成してしまうといわれている。 そうであるならば、幼児は遊びの中で