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マーケティング戦略|マインド・シェアについて

Webマーケティングについては「TANOSHIKA HP作成」サイトにも詳しく掲載しています。
今回の記事では、マーケティング戦略|マインド・シェアについて書いてみます。
情報元は『マーケティング戦略』 野口智雄著 です。

特定企業への思い入れの度合い

消費者がある特定の企業名や製品に対して愛着を持ち、リピーターとなるのは企業にとって望ましいことです。個々の消費者の認知やイメージにおいて、ある特定の企業が占める割合をマインド・シェアといいます。

マインド・シェア

★伝統的なマーケット・シェアの発想は、製品を購入してくれる顧客を競合企業よりも多く発見・開拓しようとするものでした。しかし、新規の顧客を獲得するには、新たなリサーチやプロモーションに多額のコストがかかり、非効率です。
★そこで顧客一人ひとりに目を向け、個々の消費者に特定企業の製品をより多く買ってもらうことが重要だと認識されるようになりました。
★たとえばブランド・メーカーでバックの販売と同時に衣料品や靴、スカーフなどのクロス・セリング(関連販売)を行うというものです。そのためには顧客のニーズや過去の購買履歴などのデータベースを活用し、製品提案やサービス面でのカスタマイズが必要になります。
★従来型のマーケティングでは、新規顧客を獲得するために多大なコストがかかるだけでなく、競争が激化すると自己のマーケット・シェアを維持するために新たに投下するコストが拡大するという傾向にありました。
★マインド・シェアを高めるという発想に立つと、消費者の心の中にはコーポレート・ブランドが形成されているため、それが良好であるならば、追加的な投資はほとんど必要なくなります。限界効用逓増の法則が働き、より高い効果を上げるために追加で必要となるコストは少なくなるのです。

マインド・シェアを高めるために必要なこと

「純粋想起率(認知度)」と「ハートシェア(好感度)」は、ユーザーの心の中での占有率「マインドシェア」の向上へと繋がり、そしてマインドシェアは実際の売上げへ直結する「マーケットシェア」へと大きな影響を与えます。つまり自社ブランドのマーケティング活動の成果を上げていくためにはまず、ユーザーの中での認知度・好感度を上げマインドシェアを高めていくことが重要となります。
人間には「目にする回数が多いものに対して好感を持ちやすい」という傾向があります。これは心理学では「ザイオンスの熟知性の法則」と呼ばれ、広告の分野でも広く活用されているものです。
例えばチェーン店を展開する企業を見てみましょう。ユーザーの身近に同じ店名・ロゴを掲げる多くの店舗を配置することで、目にする回数を増やしそのチェーンに対する好感を与え、安心感も醸成させていくことができます。併せてCMやチラシのポスティングなどを行うことでさらに純粋想起率を高めていくことが可能です。
マインドシェア獲得に必要となるのはこのような「継続した発信力」です。たとえ多くの人々から注目を得られても、たった一度の話題性ではマインドシェア獲得には繋がりません。コストを抑えるとしても、例えばブログ・SNSで毎日違う情報を更新する、いくつかの期間で区切ってキャンペーンを開催し話題性を作り続けるなど、「ユーザーを飽きさせない」「自社ブランドの価値を風化させない」ための情報発信を続けていくことが重要となります。こうした姿勢そのものがマインドシェアを高めていくためのカギとなるのです。


最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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