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履歴書と追悼文の違い

『田村さんは、死ぬときのことを考えたことがありますか?』

先日の面接で、突然学生さんに質問されました。
よくある、『社風は?』『入社理由は?』
というものとは全く違っていたので少し戸惑いながらも、
私は「あります」と答えました。

今目の前にいる人と会えるのは今日が最後かもしれない、
死が目前に迫ってきたとき、私はどうするだろう、
そんなことを私はよく考えます。
幼い頃から、身近な人との別れを多く経験してきたからかもしれません。

学生さんの質問にはこう答えました。

『私は、もし余命宣告をされたら、元気なうちに
今までお世話になった人たちへありがとうを伝える旅に出ます。』

・いつだって私の一番の味方でいてくれる家族
・小学生の時にお世話になったオーストラリアにいるホストファミリー
・辛い時に、自分のことのように一緒に涙を流してくれた友人
・社会人になり、何も分からない私に0から教えてくれたトレーナー
・この人との出逢いが私の人生を変えたと思うほど、お世話になった部長

死ぬときじゃなくて、今やればいいじゃんと思うかもしれませんが、
”皆との出逢いでここまで生きてこれました”という報告も兼ねて、
最後に会いに行きたいんです。

そんなことを熱く語ったあとに、学生さんになぜこの質問をしたのか
聞いてみました。
どうやら、就職活動で自分の人生を見つめなおした時に
どうやって死んでいきたいかまで考えていたそうで。
なので田村さんにも聞いてみたくて、と話してくれました。

そうか。
せっかくなので同じように私も質問してみました。

『死ぬときのことを考えたことありますか?』

その学生さんも同じように『はい』と答えたあとに、
こう続けました。

『ある人に聞かれたんです、
”履歴書と追悼文の違いが分かる?”って。
”履歴書は、今までの経歴やどれだけ実績を残せたかを証明するもの。
でも追悼文は違う。
それを見れば、どれだけ人の記憶や心に残ることができたかが分かる”って。
それを聞いた時私は、
追悼文をたくさん書いてもらえる人生を送りたいと思ったんです。』

もうね、面接中なのに涙が出そうでした。
そして、その話を聞きながら考えました。
果たして私は誰かの心に残り続けることができるのだろうか…

逆に、長く一緒にいる人以外で私の記憶に今でも残っているのって
どんな人だろうとも考えました。

・旅行先のホテルで、友人と一緒に部屋いっぱいの風船を
 1つ1つ膨らませて用意してくれたスタッフの方
・大切なプレゼントを、不器用なので時間かかってしまいごめんなさい
 と申し訳なさそうに、でも心を込めて包んでくれた店員さん
 (確かに、リボンが少しぐちゃっとしてました笑)

上記を踏まえながら考えると、
『その人を想って』『自分ができることを考えて行動できる』
それが相手に伝われば、たとえ一瞬の出逢いだとしても
ずっとその人の心に残り続けるんだなぁと私は思っています。

決して、誰かの記憶に残ることが目的ではありません。
でも…でもやっぱり、覚えてもらえてたら嬉しいんですよね。

改めて、リブセンスを受けてくれた人の人生を想い、
自分には何ができるかを考え続けようと決意した1日になりました。
そして、面接はその人の人生や考えをじっくり聞くことができるので、
考えさせられることも多いですね。


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素敵なお話を伺ったので、せっかくだからnoteでシェアしたいなと思い
今日は日記のようにまとめてみました。
そして、今日はうるう年なので、それにまつわるエピソードを…


と思ったけど、なにも思い浮かびませんでした。おしまい。

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