『孤独のグルメ』で地味系おひとりさまグルメブームを作り、『花のズボラ飯』で手抜きグルメブームを作った男が次に狙ったのは銭湯女子!『のの湯』
※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)
【レビュアー/堀江貴文】
なんと久住昌之がグルメの次に選んだテーマは銭湯だった。
といっても孤独のグルメも彼によればグルメ漫画というより町歩き漫画なのだそうだ。それについてはグルメアプリ、テリヤキから生まれたグルメ本「ばかウマ」の久住昌之との対談を是非見てほしいが、彼は何気ない日常の街に潜むちょっとした面白さをアピールするのが得意なのだと思う。
さて、今回の主人公は銭湯が大好きすぎてたまらない20代女子だ。好きすぎて仕事も浅草の人力車の車夫というハードな仕事だ。
男性ばかりの力仕事になぜ従事してるかというと仕事のあとのひとっ風呂を浴びたいからなのだ。
そして偶然銭湯チケットを支給してくれるという下宿にたどり着く。
まあ風呂なしの共同アパートなんだけど、その代わり下町にたくさんある銭湯のチケットを支給してるというわけだ。銭湯好きの人募集という我田引水的なキャッチフレーズが素敵である。
そして同じアパートに住む二人の女子も半ば無理やり巻き込んで銭湯巡りが始まるというわけだ。
たかが銭湯と侮るなかれ。東京には元気に運営されている銭湯が山ほどある。
三人で港区方面へオシャレパーティに出かけるときは麻布十番にある銭湯で身体をきれいにしてばっちりメイクをして出かけるといった具合に女子が銭湯を楽しめそうなシーンが描かれている。
おそらくショートドラマの題材としてもピッタリだから映像化もされそうだ。そろそろ銭湯系女子ブームの予感がしてくる感じだな。