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「ここがヘンだよ日本人!」と言う宇宙人兄弟が変!『トーキョーエイリアンブラザーズ』

日本は「エイリアンにおける地球」的な存在?

こんにちは。神保町にあるホテル、MANGA ART HOTEL代表の御子柴です。

最近、日本はすごいぞ〜って日本自慢のテレビ番組が増えていますね。いろんなメディアで目につくので、日本人ってそんなに普段から海外から褒められてないんかい!と僕は正直気持ち悪いと思ってしまうタイプです……。世界から見た日本は、珍しい文化や規律を重んじるモラルなどが優れていると思いたいのでしょうか。他の国と比べて、コレがすごい!というのを打ち出して承認欲求を満たしたいのでしょうか。

今回紹介したい『トーキョーエイリアンブラザーズ』では、地球侵略を目論むエイリアンが、東京に住む地球人である我々のことを「未知で」「珍しい」存在として見ています。地球人って、お礼に犬をあげたら怒りだしたり、一緒にデートしていてちょっと放置しただけで急に怒りだしたり……。不可解で面白い!と。

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『トーキョーエイリアンブラザーズ』(真造圭伍/小学館)より引用

宿泊業を営む自分の観点からすると、エイリアンから見た地球が、世界から見た日本のような境遇と感じざるを得ません。日本て未知でおもしれー的な。そんな珍しい日本の平和な日々の中で暮らすエイリアン兄弟。

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『トーキョーエイリアンブラザーズ』(真造圭伍/小学館)より引用

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『トーキョーエイリアンブラザーズ』(真造圭伍/小学館)より引用

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『トーキョーエイリアンブラザーズ』(真造圭伍/小学館)より引用

人類の存亡がかかった「彼女作り」!?

大学生ならではの「普通の日常」を、人間界の普通とはこれだ、と定義しながら上手く器用に地球人に溶け込んでいく弟の冬ノ介。それと反対で不器用に溶け込めないお兄さんの夏太郎。そんな不器用でダメな兄に、もし「地球人の彼女ができたら」。それはすでに全人類を攻略できたも同じ。地球を侵略する合図だ、と上官から命令され、兄に内緒のまま彼女を作らせる作戦がスタート!

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『トーキョーエイリアンブラザーズ』(真造圭伍/小学館)より引用

合理的で冷たい器用な弟と、不器用で抜けてる兄。ふたりの関係が面白い、ゆるふわ地球侵略記。3巻完結なので一気読みがおススメです!(MANGA ART HOTEL にも置いてあります)

WRITTEN by 御子柴 雅慶
※「マンガ新聞」に掲載されていたレビューを転載
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