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平成初期の巳年が2001年生まれの巳年にレコメンドする小説を考える
前提
私
1989年生まれの巳年
基本的にSFが好き
ミステリーはキャラ萌えで読む
あなた
2001年生まれの巳年
適度に小説を読む女子大学生
十二国記を知らない世代
十二国記シリーズ
著者:小野不由美
ジャンル:ファンタジー
発行時期:1992年~2019年(続巻の可能性あり)
十二国のある異世界(中国風)が舞台。緻密な世界設定とキャラクター描写が魅力と思う。今思えば異世界転生者に近いが主人公は異世界のセオリーやコンテクストは理解していない(舞台設定が量産型ではない)。
小野不由美先生の本職(?)はホラー作家なので端々で血なまぐさい(ゴアという程ではない)。十二国の世界では子供は木に成る為恋愛描写はほぼない。
普通に「月の影 影の海」から出版順に読めばいいと思う。電子版がない。
より世界を楽しむ為の関連作品
魔性の子
前日談。十二国記を数シリーズ読んで行けるなと思ったタイミングで読むと良い。
ハーモニー
著者:伊藤計劃
ジャンル:SF
発行時期:2009年
ユートピアを装ったディストピア。2000年代を代表するSFといって良い。
静かな文体と少女たちの内面描写のコントラストが美しいと感じる。同著者の虐殺器官を読んでいるとこの世界への別の視点が生まれてより楽しめる。
より世界を楽しむ為の関連作品
虐殺器官
ハーモニーの前提となる話。本当はこちらを先に読むと良いのだがハーモニーに比べると暴力描写が強いので
百年シリーズ
著者:森博嗣
ジャンル:SF / ミステリ
発行時期:2000年~2013年(完結)
個人的には森博嗣作品はスカイ・クロラシリーズが一番好きなのだが、ここでは百年シリーズをレコメンドする。舞台設定は未来だが古風な児童文学ファンタジーの匂いを感じる。SF色もミステリ色もあまり強くない。森博嗣作品の中では内面描写に重きをおいた物語。
シリーズ最後の「赤目姫の潮解」は興味があれば読めばよい。
より世界を楽しむ為の関連作品
すべてがFになる
全ての原点。ここから始まるので読んだ方が良い。χの悲劇 / ψの悲劇
森博嗣Gシリーズの終盤作品だがここだけでも読んで良い。百年シリーズに直接繋がっていく物語。四季シリーズ
ここにもヒントが多い。Wシリーズ / WWシリーズ
更に未来の話。3巻に1巻くらい(体感)の確率で百年シリーズのキャラクターが登場する。
子どもたちは夜と遊ぶ / スロウハイツの神様
著者:辻村深月
ジャンル:ミステリ
発行時期:2005年 / 2007年
これらは関連のない作品だが初期の辻村作品の中で光と影のように対照的で印象的だ。「子どもたちは夜と遊ぶ」でずたずたになった情緒が「スロウハイツの神様」で再生された。
「子どもたちは夜と遊ぶ」はアニメ監督の幾原邦彦監督が紹介文を書いていたのをきっかけに読んだ。
異邦の騎士 改訂完全版
著者:島田総司
ジャンル:ミステリ
発行時期:1998年(オリジナルの出版は1988年)
これは89年生まれの私の感覚でもかなり古い。これを読んだ2000年生まれは何を思うのだろうか。舞台が本物の昭和。御手洗潔シリーズの第0巻。
読んだのがかなり前でほとんど何も覚えていないが「好きだな」という印象だけ残っている。
より世界を楽しむ為の関連作品
占星術殺人事件
シリーズ1作目。
おわりに
以上が私からあなたへのレコメンド小説だ。ささやかな私の読書遍歴の中で本当に面白いと感じ、かつ、そう外さないだろうという本を選んだ。あと世代感のあるものを(笑
。普通に小説を読むが十二国記は知らないというのが多数派な世代というものに改めて驚いたりなどと。
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