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夏休みにいかが? 【2023年版】 いまどきの大学生が選ぶ、障がい等を取り扱った映画 20選


はじめに

  水内の担当する大学1年生向けの障がい学入門にあたる授業、2023年度「障害児発達教育論」の課題として、受講者たちがこれまで見た映画の中で、障がい等を取り扱ったものを一つ取り上げ、広く一般の方を対象にした推薦文を書きました。洋画・邦画・アニメ問わず様々な作品について、若い感性を通して観て感じた、率直でステキな推薦文が集まりました!
 夏休みでいつもよりもお時間のある時に、ここにリストされた映画を見てみてはいかがでしょうか。
 

【ご注意】
・各作品は、描かれた時代背景や、作品として意識しすぎるための誇張表現などのため、障がいや疾患などの名称、障がいのある人の状況が、現代の感覚からは異なるものもあります。
・本noteは学生の課題レポートに準拠して作成しております。もし著作権などに抵触する記載やリンクがありましたら、本ページの管理者である水内までお知らせください。削除・修正いたします。

1.『くちづけ』

 私は、愛を感じる素敵な作品「くちづけ」を紹介します。
 知的障がい者の自立支援を目的とするグループホーム「ひまわり荘」でのお話です。
 ひまわり荘で暮らし働き始めた元漫画家のいっぽんの娘で知的障がいのあるマコちゃん。冒頭で、マコちゃんが亡くなったと報道されます。それから遡り、ひまわり荘での日常が描かれます。穏やかで素直なひまわり荘の仲間達の会話にクスッと笑える場面もあり心が温まるような作品です。
 しかし、俗に言う綺麗事だけを描いているのではありません。知的障がい者とその家族が待ち受けるであろう問題が現実的に描かれているのです。年金目当ての保護者や婚約破棄、冤罪事件など、正直私はそのような問題があることをこの映画で初めて知りました。障がいへの偏見と差別があることも現実で、偏見を投げかけられてしまう場面があるのですが、仲間を必死に守り、戦う姿が心に残っています。発作で暴力をふるってしまったり自分を責めたりするなど、他にも多くの問題があると思います。それを正しく理解し、力になりたいと思いました。
 そして、「生きていく術がないなら生きていけるような社会にすれば良い」といういっぽんの言葉を大切にしたいと感じています。家族の愛と絆がすごく強くて、安心できる居場所があることはとても幸せで大切だと気付かされました。
 そして、私はマコちゃんの死の真相を全く予測できませんでした。驚きと同時に、苦しくなりました。また、この話が実際にあった出来事だということを知り切なくなりました。
 この映画を観ると様々な感情になりますが、知的障がいのある登場人物の感情が分かりやすく、楽しそうで可愛らしい笑顔にとても心が温かくなります。ぜひ、たくさんの方に観ていただきたいです!

2.『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』

 私が紹介したい映画は『こんな夜更けにバナナかよ』です。
 筋ジストロフィー(ALS)を幼少から患い、その中でも前向きに自分の夢をかなえようと生き続けた鹿野さんを主人公とした実話の物語です。筋ジストロフィーとは、全身の筋肉が徐々に衰えていき、人の介助なしでは体を動かすことができなくなってしまう進行性の難病です。鹿野さんは健常者と同じ自由を求めて入院することを拒み、介助をしてくれるボラの美咲や田中とぶつかり振り回しながらも、お互いに人間として成長していくようになっていきます。
 私はこの映画を見て、鹿野さんの生き方に心を打たれました。難病を抱え、徐々に体が動かせなくなっていく中で、自らボランティアを集め、自分の夢である英検二級とアメリカに行くという夢を叶えることをあきらめない強さと前向きさに驚きました。夢を叶えられたかどうかは実際に見て確かめてほしいですが、何があっても前向きに夢を追い生き続ける鹿野さんを見ていて感動しました。障害を抱えていても健常者と同じ自由を求めることは当たり前だし、それに気づかされた映画でした。

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 フリーターの美咲は彼氏で医大生の田中久がボランティア(以下ボラ)で参加している、ASLの患者・鹿野靖晴のところで半強制的に参加させられる。はじめは鹿野のお世話をしていただいてる身なのにボラに対して偉そうな態度をとっていることに嫌悪感を抱く。だが次第に鹿野と向き合っていくうちに鹿野の人生に対する向き合い方に影響されていく。
 この映画を見て、人に頼ることの大切さについて考えることができました。私は普段、あまり人に頼りたくないと思いながら行動してしまうことが多いです。なぜなら、頼ることで人に迷惑をかけて嫌われてしまうのではないかと思ってしまうからです。しかし、鹿野さんを見ていると正直にできないことはできないといい、多くの人に頼ることでつながることの良さも分かった気がします。また、鹿野さんの人生に対する向き合い方も素晴らしいと思いました。常に希望や夢を掲げてそのために努力している姿は、障害あるなし関係なく人として見習わなければならないことだなと思いました。鹿野さんがそのように生きたからたくさんの人が魅力にひかれ、鹿野さんを好きになり助けたいと思うのではないかと思いました。この映画に出会えてよかったです。

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 私がおすすめしたい映画は、「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」です。この映画は、筋ジストロフィーという難病を患う鹿野靖明さんと、鹿野さんの自立生活をサポートするボランティアの方の物語です。私はこの映画を見て印象に残った言葉があります。「生きるってことは迷惑をかけあうこと」という言葉が印象に残っています。よく、人に迷惑をかけてはいけないと言われることがあると思います。しかし、人はできることよりできないことの方が多いのです。そこで思い切って人の助けや力を借りる勇気が大切だと気づかされました。人は支え合い、補い合いながら生きているということを鹿野さんとボランティアの方との関わりを見て改めて感じました。障害や難病を患っているから助けるや、障害があるから助けられるのではなく、健康な人も助け合いながら生活しているということを忘れてはいけないなと思いました。また「自分の気持ちに正直に生きる」という言葉も印象に残りました。何が自分にとって大事なのかを改めて考えるきっかけになりました。自分がやりたいことをやったり、目標に向かって頑張ったり、楽しいことを全力で楽しんだりすることはやっぱり大切なことだし、生活がより豊かになるなと気づきました。この映画を見ることで人との関わり方を見つめ直すきっかけになりました。これからもたくさんの人と関わり合いながら生活していくと思います。人と関わったり、生きていく上で大切なことをたくさん教えてくれる映画です。ぜひ見てみてください。

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 この映画は、筋ジストロフィーを患っている鹿野と鹿野を補助するボランティアとの友情の物語です。実際の話をもとにして作られました。私がこの映画を見て感じたことは、障害があるから夢がないわけではないということと、こだわり続ける中でできた絆は強いということです。鹿野は生涯夢を持ち続けました。その夢は、普通周りから見るとそんなことはその体ではできないと考えられるようなことでした。しかし、鹿野はその夢に向かって周りの意見に振り回されることなくまっすぐに夢に向かって進み続けました。結果がどうなるのが大切なのではなくて、周りに振り回されることなく自分の決めた夢、目標に向かう過程とあきらめないこころが大切だということを学びました。
 鹿野は入院するのをひどく拒みました。鹿野は自立した生活をするのが目標でした。しかし、一人ではできないことが多く、彼を支えたのはたくさんのボランティアの方々でした。鹿野はおしゃべりが好きでたくさんボランティアの方々と話していました。私は話すことが彼にとっての生きがいであり、重きをおいていることではないかと感じました。話すことへのこだわりは映画を見てもらえばよくわかります。また、たくさん話す中で彼と彼のボランティアは、友人となり、家族になっていきました。このことから、障害をもっている、もっていない関わらず、コミュニケーションが大切であるのはもちろん、改めてコミュニケーションは人と人をつなげてくれる最高のツールになっているんだと思いました。
 最後に、この映画で印象に残っているセリフがあります。
「障害者が生きやすい社会を作ることで誰もが生きやすい社会を作れないか」
言葉で表すのは簡単で実際にそうなるのは難しいかもしれません。しかし、どうやったらそうなるだろうかと考えることは自由です。本当に些細な事から、日々の生活のなかでそのことについて私自身も考えていきたいと思っています。是非皆さんも考えてみてください。
 この映画は、感動する場面もあり、くすっと笑える場面もあり、最後には温かい気持ちになれるそんな作品です。いろいろなことを吸収できると思います。ぜひ、興味のある方は見てみてください。

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 この映画は筋ジストロフィーという筋肉が動かなくなってしまう病気を患っている鹿野さんとその生活を支えるボランティアの方々の物語です。私は鹿野さんの人生に対する考え方、生き方にとても感動しました。鹿野さんは自分で歩くことは出来ないし、寝返りも打てません。でも、絶対に夢を諦めず最後までやり遂げようとします。ボランティアの方々も普通なら動いたら危ないとか、障害があるから出来ないと思ってしまうかもしれませんが鹿野さんの夢を実現させるためなら、なんだって手伝います。
 障害があるとかないとかではなく、どれだけ自分らしく、自分にとって幸せな人生を送るかが大切。自分の人生なんだから他人にとらわれず自由に生きよう!そう思わせてくれる作品です。ぜひ観てみてください。

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 この話は筋ジストロフィー患者である鹿野靖晴さんと、鹿野さんを支えるボランティアの方たちのお話です。鹿野さんは1人で生活することは不可能で24時間誰かの支えがないと生活できません。鹿野さんはいつもボランティアの方を振り回していましたが、たくさんの方から愛されている方でした。このお話を視聴して、私は鹿野さんから自分の夢を追い続けることの大切さ、自分の気持ちに正直に生きることが大切であると学びました。鹿野さんは病気があってもアメリカに行きたいという目標から英検2級取得に向け努力をし続けていてすごいと思いました。自分がいつ死ぬか分からないので今出来ることはできるだけ叶えられるように頑張りたいと思いました。


3.『5パーセントの奇跡〜嘘から始まる素敵な人生〜』

 5つ星ホテルで働きたいという夢を持って頑張っていたサリーだったが、ある日急に目がぼやけてきて見えなくなって来たため病院へ行きます。すると、先天性の病気と網膜剥離が重なり95%の視力を失います。それでもホテルで働く夢を追いかけ、無事大学をいい成績で卒業し、様々なホテルに応募したが視覚障害があるため断られます。そこでサリーは視覚障害があることを隠しホテルに応募し、見事採用されます。
 ホテルで働くことは難題がいっぱいだったが、妹やマックスが支えてくれたり、次第に異変に気づいたスタッフや上司の人も支えてくれるようになったり優しさで溢れている作品です。最後は見習い期間を乗り越え、マックスと共にホテルをするハッピーエンドです。この作品は障がい者だから出来ないと考えている人の考えを覆すことが出来る作品だと考えます。周りの人と支え合い、できないことをサポートし合う、これは障がいの有無に関わらず必要なことです。そういう普段の生活で忘れそうなことを思い出させてくれる作品で素晴らしい作品です。
見ていない人はぜひ!見てください!!

4.『7番房の奇跡』

 この話は知的障害を持った父とその娘の話です。ある日父ヨングは無実の罪で刑務所に入ります。ヨングが入った7番房の仲間がヨングとイェスンをどうにかして会わせようと計画を立てます。父と娘が再会した時の2人の喜びにとても感動します。この映画は障害を持っているからと理由で感動するのではなく純粋で真っ直ぐな親子の愛に感動する話です。ぜひ映画を見てみてください。

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 無実の罪で死刑宣告された知的障害を伴う父と、幼い娘、そして仲間と共に助け合う、奇跡を描いた物語です。この物語をハッピーエンドと捉えるかバッドエンドと捉えるかはあなた次第です。わたしはこの映画に感動しすぎて過呼吸になるほど泣いてしまいました。この映画は人の心や考えを素敵な方向へ変化させてくれる本当に素晴らしい映画です。先生!まだ見ていないのであれば、是非見てみてください!

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 この映画は韓国のアカデミー賞と称される大鐘賞で4部門受賞している映画で、韓国映画歴代3位の動員記録を樹立した映画だ。この映画は、知的障害を抱えている父イ・ヨングは娘のイェスンが好きなセーラームーンが描かれたランドセルを買うために仕事を頑張っていた。しかし、ある日父は幼児誘拐と殺人罪で逮捕され、収監されてしまう。無実の罪ですが死刑になってしまい、娘は真実を明らかにするために弁護士となり、収監された人の証言をもとに事件を解決していくという物語です。父が収監されている際、知的障害というところから暴力を受けていた。この映画見て、今一度障害について詳しく知り、理解することが大事だと思った。収監されている周りの人も徐々に父のことを理解し始めて仲良くなった。父は突然収監されてしまうので娘に会えない辛い毎日を過ごしていた。ですが、収監されている人の協力で娘に会うことが出来た。
 この映画を見たら絶対号泣してしまうぐらい感動する映画だ。娘に対する父の愛情がたくさん見られる。父が娘に伝えたかったことを知ったときは絶対感動すると思う。これは、友人で観るのもありだし、家族で観るのもありだと思う。観る人、家族愛、障害について考えながら観てほしい。7番房の奇跡は韓国版だけではなく、トルコ版もあるので韓国版を見た後はトルコ版を観るのもおススメだ。

5.『8年越しの花嫁~奇跡の実話~』

 私がおすすめしたい映画は、『8年越しの花嫁~奇跡の実話~』です。このお話は私自身の考えを大きく覆すものだったので、紹介します。
 『8年越しの花嫁』。このタイトルを見た私は、これが実話なら、とんでもない物語だなと思い、見たいと思った作品です。この物語は主人公、西澤尚志さんと中原麻衣さんのごく普通のカップルの間に起こった奇跡の物語です。二人は結婚の約束をし、結婚式の予約もしました。順調だった2人だったが、結婚式の3ヶ月前、麻衣は突然の病に陥ります。検査をすると、抗NMDA受容体脳炎という病気であることが判明しました。麻衣の場合、さらにこのNMDA受容体が誤って卵巣にいってしまい、そこに腫瘍が出来てしまっていたのです。これは、300万人に1人とされる難病でした。麻衣は昏睡状態に陥りました。もしかするとこのままずっと眠り続けて、すっと植物状態の可能性があるにもかかわらず、尚志は毎日病院に通い続け、マッサージや声かけをしました。あるとき、麻衣の両親は「尚志君の人生を壊したくないから、麻衣にはもう会わないでくれ。」とお願いしますが、尚志は「麻衣がつらい時にそばにいたいんです。」と強い意志を持って、麻衣の目が覚めるのを待ちます。この物語の魅力は、この場面だけでも分かるように、尚志の”麻衣は絶対に目を覚ますんだ、元気になるんだ”という強い気持ち、その姿だと思います。どんなに尚志自身が大変な時でも、尚志は麻衣のために尽くし、待ち続ける姿は、誰でも持っている力でしょうか。愛は人を強くするんだ、愛する人のためならこんなにも尽くせるんだと、感銘を受ける作品です。今回紹介したシーンの後も、たくさんの困難に遭います。何でこんなに尚志は尽くしてきたのに、こんなことが起こるんだ、でも麻衣も何も悪くない、どうしてだ、と思わせます。それでも2人が乗り越えていく姿は私たちに勇気を与えてくれます。どんな風に乗り越えていくのか。涙なしでは見られません。是非見てみてください。

6.『silent』

このドラマは、高校を卒業してから耳が聞こえなくなった佐倉想が8年ぶりに高校時代の恋人青羽紬と偶然再会するところから始まります。8年間友人との連絡を一切絶っていた佐倉にとって驚くべきことでした。また、耳が聞こえなくなったことを知らない青羽は再開時に手話で会話されとても驚きます。全く手話ができない青羽は戸惑います。そこで、話をたくさん話したいという思いから青羽は手話教室に通い始めて佐倉と会話しようと試みます。そして、佐倉と青羽を取り巻く人々の考え方や環境が徐々に変化していきます。私は、佐倉がまだ少しは耳が聞こえる大学生のころを描かれたシーンが特に印象に残っています。補聴器を付けていた佐倉は大学の講義後友人から声をかけられますがあまりの声の大きさに驚いてしまいます。また、自転車に乗っていると警察官に止められイヤホンを外すように指示されます。これは補聴器だというと警察官は少し苦笑いをしながら気を付けるように言いかけます。これを見て自分がこのような対応をされたらどんな気持ちになるか想像してみましたがわかりませんでした。しかし、いやであることは違いないと思います。人の無知が相手を傷つけることになるということも学びました。このドラマはたくさんの心温まるシーンや考えさせられるシーンがあります。見た後に穏やかな気持ちなどになること間違いありません。ぜひ、時間があったら見ていただきたい作品です。

7.『ワンダー 君は太陽』

 この映画は遺伝子疾患によって特別な見た目を持っている男の子が初めて学校に通い始める物語です。心に響く言葉がたくさんある映画でしたが、男の子本人でなく、男の子の周りの人の目線からも物事を眺められるシーンが何度も出てきたのが印象的でした。保護者が抱える不安、兄弟が抱える孤独、友達の葛藤、変化、異なる立場の人の異なる目線を知ることができます。特別な見た目、事情がある人を取り巻く環境や取り巻く人々の考えや立場を一度に知り、学ぶことができるのでぜひ見て欲しいです。

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 この映画の主人公のオギーは‘’普通の子”と何も変わりません。顔以外は。生まれた時から顔がぐちゃぐちゃで何度も何度も手術を繰り返し少しは良くなりました。少しは。外を歩けばすれ違う人にジロジロ見られ、驚いて逃げ出す人もいます。そんなオギーは学校には行けずお母さんに勉強を教えてもらっていたのですが、ついに5年生になる年から学校に通うことを決意します。様々な困難にぶつかりながらもオギー自身もそして周りの人も成長していく姿がそれぞれの視点から描かれるこの映画は多様性が広がりつつある今この世の中でたくさんの人に見てほしい映画です!オギーという太陽とそれをとりまく周りの惑星の成長と感動の実話を是非見てください!
‘’オギーは見た目を変えれません。私たちの見方を変えなければ”
 上の言葉は私がこの映画で1番心に残ったオギーの通う学校の校長先生の言葉です。本当に本当にその通りだと思いました。見方は簡単に変えられるものじゃありません。今までの育ってきた環境の全てが影響して私たちの考え方は成り立っていると思います。でもそれは簡単には変えられないけど変えられるものであって、様々なモノ・人に触れ、考え、受け入れていくことがとても大切だなと思いました。世の中にはこんな人がいるんだと知ることがまず第一歩だし、その人と実際触れ合ってこそ分かることがたくさんあると思います。世の中は固定概念で溢れているので、差別や偏見はなくならず、その人自身はどうすることもできないような理由で苦しんでいる人がたくさんいます。オギーのすごいところは周りの人を変える、成長させるところだと思います。その証拠にジャックをはじめとする沢山の友達ができたのだと思います。周りの家族や人の温かさもあるだろうけど、オギーの人柄が周りを温かい人にさせたのだと思います。私はオギーの家族が本当に大好きです。家族のオギーに対する包み隠さない愛情がオギーをつくり、そのオギーがまた周りに影響を与え、そうやって人は相互に支え合って生きているんだなと改めて思いました。

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 トリーチャー・コリンズ症候群で生まれてきたオギーが初めて学校に行く話です。最初は心無い事を言われたり、ひどい扱いを受けてしまいます。そんな時、1人の同級生と話したことにより、良くも悪くもオギーの周りにはたくさんの人が集まってくるようになります。私の好きな場面は、高学年の集団からひどい扱いを受けたオギーが周りの友達と一緒に立ち向かっていく場面です。楽しくもあり、感動もあるお話です。見てみてください。

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 10歳の顔に障害を持った男の子オギーが初めて学校へ行く物語です。宇宙飛行士のヘルメットをお守りとしていたオギーは始めは子どもだけでなく、大人からもいじめや偏見を受けてオギーが苦んでしまいました。しかし、母親によってみんなと違うことを受け入れるのは難しいけれど、自分を信じればきっと人は心を開いてくれるってことを学びました。そして、周りのみんなの言動を変えるそんな素敵な映画です。また、普通について考えさせられる映画なので、ぜひ沢山の人にみていただきたいです。

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 この映画は、トリーチャーコリンズ症という遺伝子の突然変異により特殊な顔を持った少年"オギー"が主人公です。小学5年生から小学校に通い始めた彼は、偏見・差別・いじめなど数々の困難が彼を苦しめますが、それを乗り越え家族友達と共に成長していく感動の物語です。特に最後の修了式の場面は涙無しでは見れないでしょう。
 この映画の1番の魅力は、主人公のオギーを中心に周りの人たちの視点からも、それぞれの心の動きを描いていることです。どの立場になってもそれぞれに魅力があり苦悩があり物凄く共感すると思います。この映画を見たあとには、誰もが自分が主人公であると実感することができます!「見た目ではなく中身を見ること」の大切さ、そして本来の人のあり方に気づくことも出来るでしょう。また、スターウォーズネタも散りばめられており更に楽しめる作品にもなっています!

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 この映画は、家族で見た事がある映画です。懐かしくもう一度見ました。やはり感動しました。初め見た時はヘルメットを被る理由など少年の気持ちに同情していました。可哀想、ヘルメットが大切なんだ…など。
 私は少年の勇気がとても素晴らしいものだと感じました。周りの目を気にしながらも自分なりに学校生活を送ること。ときに嫌がらせを受け学校に行きづらくなること。それでも最後には友達と上手くいく。楽しい学校生活が送られる。友達の受け入れる心も大切でお互いが理解することも大切なんだとこの映画を通して改めて思いました。
 この映画を見てさまざまなことを考えさせられました。

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 「僕は普通の10歳の子供じゃない」
 という言葉からこの映画は始まります。主人公オギーはいつも宇宙飛行士のようなヘルメットをかぶって生活しています。先天性の遺伝子疾患により、10年間で27回もの手術を受けてきた普通ではない自分の顔を隠すためです。オギーの両親はそんなオギーを守るため今まで自宅でオギーに勉強を教えていましたが、この度初めて小学校に通わせることにしました。この映画はそんなオギーの1年間の学校生活を主軸に、オギーやオギーの周りの人たちの心の葛藤と変化を様々な登場人物の視点から描いた作品です。
 この作品を見て1番印象に残ったのは、オギーの姉のヴィアの視点で描かれたシーンです。ヴィアの両親の意識は幼い頃から常に障がいを持って産まれてきたオギーに向いていました。両親は決してヴィアのことを大切に思っていないわけではないと思います。しかし、やはりヴィアの中では両親のためにも「自分は手のかからないいい子でなければ」という意識が強まってしまいます。ヴィアは次第に両親に自分は自分は愛されていないのではという気持ちが芽生えてきます。ここから私は障がいのある子のきょうだいがいかに悩みや心の葛藤を抱えているかということを実感しました。障がいのある子や病気がちな子がいると、どうしてもその子にたくさん手をかけなくてはならなくなります。自分にも目を向けてほしい、構ってほしいと思っていても、あの子がいるから自分は我慢しなくてはならないと思い、子どもはついついいい子を演じてしまいます。このような感情が親子関係を悪化させていきます。障がいのある子どもにできる支援、その障がいに関する知識など改めて考えてみると私が普段考えてることはいつも障がいのある人のことばかりでした。しかし、この映画はそういった障がいのある子の周りの人の視点を丁寧に描いているので、今まであまり意識することのなかった別の視点での考え方や気持ちに気づくことができました。
 人は見た目なんて重要ではない、そんなことを実感させてくれるとても素敵な映画でした。この映画のおかげで特別支援を行う上で必要な考え方を少し学ぶことができたように感じます。「ワンダー君は太陽」ぜひみてみてください!

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 両親が1つずつ持っていた遺伝子の組み合わせの問題で顔などに変形があらわれた状態で産まれてきた男の子とその家族や友達たちのお話しでした。その男の子は顔が人と違うことでいつもみんなにジロジロ見られたりいじめられたりすることから小学5年生までは学校に通っていませんでした。母は5年生の歳になる時学校へ通わせる事を決めました。学校では今まで以上にみんなに見られ辛い日々が待っていました。このお話はそんなオギーと一緒に過ごす同級生の心情や障がいをかかえる弟をもつ姉の悩みなどがその人自身の目線でリアルに描かれています。
 障がいなど関係なくオギー自身のことが好きだと思い、悪口を言う同級生に勇気を出して立ち向かう1人の男の子に私は心を動かされました。いじめられている人を庇ったり元からの友達を批判することはとても勇気があることで簡単にできることではありません。その勇気を与えたのはオギー自身の人柄なんだなと映画を見ていて感じました。 
 障がいがあってもなくても、お互いのことを思いやり理解しようとして接することがどんなに大切か改めて思い出させられるお話でした。
"人のことを知りたければその人のことをよく見ることだ"
 この映画の最後はこの言葉で締められていました。簡単に気づきそうですが、私たちは人のことを深く知ろうとせずに、どんな人なのか決めつけそれ以上知ろうとしないことがあります。
 この映画はオギーの周りの人たちの愛と人を動かす力に感動すると同時に、人と人との関わりは障がいがあるないに関係なく思いやりを持つことが1番大切だと教えてくれます。

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 この映画は、遺伝子の疾患で普通の人とは少し異なる顔で生まれてきたオギーという少年の小学五年生の1年間を描いたものです。今まではずっと自宅学習をしていましたが、親のすすめで学校に行くことに。初めはみんな、オギーと仲良くしようとはしませんでしたが様々なことを乗り越え最終的にオギーは真の友情を得るだけでなく、学校を代表する優秀な生徒として称えられます。この映画を見て、子どもはいい意味でも悪い意味でも本当に沢山の影響を周囲から受けるのだなと改めて感じました。またどんな子どもにとっても1番大切なのは親からの愛情だなと確信しました。オギーが怒って反抗的になったとしても決してオギーを放っておいたりせず、どんな時も広い心で優しく包み込んであげることが出来るのは愛情がないと絶対に出来ません。加えて、この映画は主人公のオギーからの視点だけでなく姉や友達など色んな人からの視点で描かれています。考え方は一人ひとり全く違うし、もちろん見た目も違う。好きなこと、嫌いなこともみんな違ってみんないいんだということをこの映画は教えてくれました。グローバル化が進む今、障害のある方の理解だけでなく他者を理解して尊重することが私たちには必要です。ぜひ、より多くの人がこの映画を見て心を動かされ、良い影響を社会に与えて続けて欲しいと思います。

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 この映画は、生まれつき障害があり、顔の手術を何度も繰り返し、周りとは違う顔になってしまい、他の子にいじめられたり、信用していた友達に裏切られたりしてとても辛い経験をするが、家族の支えもあり、乗り越えていく物語です。
 僕は「正しいことと親切なことどっちか選ぶなら親切な方を」という言葉に考えさせられました。映画では虐められている主人公のコギーを助けるために、暴力をしてしまうこともあったけど、コギーの心を守りためには暴力はいけないが、そうするしかなかったと思います。勇気をだしていじめから守る友達、最後まで負けなかったコギーの人間性にとても感動しました。

8.『I am Sam』

 この映画は7歳程度の知能しかない知的障害を持つ父サムが娘ルーシーを育てていくという話だ。ルーシーが成長するにつれ、知能がサムを上回ってしまい、社会福祉士に娘を連れていかれてしまう。サムはルーシーを取り戻すべく裁判に何度も何度も苦しみながらも戦い続ける。しかし、裁判に負けルーシーは里親に育てられることになった。それでもサムは諦めずルーシーを取り戻す努力をし続け、里親がそれを感じ、ルーシーとサムを引き離す訳にはいかないと判断し、サムはルーシーを取り戻すことが出来た。
 愛する娘を取り戻そうとその一心でたくさんの人からの支えを受けながら父親とは何か、本当の愛と何か、親子とは何かを模索し考えるサムの姿は勇敢でいい父親だと感じさせてくれる。そして、ルーシーも父が障害を持っていることに恥もなく受け入れ、自分の父親はサムしかいないという強い気持ちを持ち続けている姿、サムとの生活の再開を心待ちにしている姿に感動する。子どもにとってどのような親がいい親なのか考える時、お金や教育ももちろん大切なことだが、やはり愛がないと何事もうまくいかないと感じさせられた。親子の深い愛を感じることが出来る映画だ。

9.『ギルバート・グレイプ』

 これは、知的障害を持つ弟と、夫の自殺から立ち直れずに家から出なくなってしまった肥満で過食症の母、二人の姉妹たちとの生活を支える、ギルバートという青年のお話です。ギルバートの言動からは、家族への愛と、時には兄弟や母に対する不満や嫌悪との葛藤が何度も感じられました。こうした日々の生活にあきらめかけ、自分を犠牲にするギルバートが、旅をする一人の女性と出会うことで変化していく様子が繊細に描かれています。心温まる作品だと思います。ぜひ見てください。

10.『ファインディング・ニモ』

 ニモは片方の胸びれが小さく、泳ぎがとても苦手な稚魚でした。ある日人間に捕まってしまい、水槽からの脱出を試みます。ニモは自分にある障害を乗り越え、ついに海へ逃げることが出来ました。そこからも色々な困難が来ますが、水槽で養った力を使い、普通の魚たちよりも大活躍します。障害の有無に限らず、頑張ることが大切で、頑張った人は人よりも特別な存在になれるなとこの映画を見て感じました。

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 愉快で色鮮やかな海の世界が生き生きと描かれ、数々の至難の末得たニモとマーリンの家族愛が目を離せない一作です。

11.『レインマン』

 この映画は、自閉症のある兄と、兄の存在を知らずに生きてきた弟が再会し、次第に通じ合っていく物語です。兄は自閉症ですが、(自閉症があまり知られていなかった時代背景もあるかもしれませんが)弟が対等に思いをぶつけていて、「兄弟愛」に重きが置かれた作品です。私はこの映画を観て、はじめはお金のことしか頭になかった弟に兄弟愛が芽生えていく様子や、兄がときおり見せる弟を思う気持ちにとても感動しました。
 弟のチャーリーは、会社の経営がうまくいかず、お金に困ている中、けんか別れした父の訃報を聞きます。しかし財産は父の遺書で、チャーリーではなく別の人に与えられていることを知りました。不満に思ったチャーリーは、財産の行方を追ううちに、ある施設にたどり着き、それまで存在を知らされていなかった自閉症の兄レイモンドと出会います。レイモンドが相続した財産の半分を自分のものにするべく、チャーリーはレイモンドを連れ出します。はじめチャーリーはお金のことしか考えておらず、自閉症に関する知識も何もなかったため、融通が利かずチャーリーにとってはどうでもいいようなことでパニックを起こす兄にいらだち、恥じていました。しかし、レイモンドの癇癪に付き合ったり、レイモンドの天才的な能力に気づき、二人でカジノで大儲けしたりして、二人は次第に心を通わせていきます。
 チャーリーは、兄に対してはもちろん、部下や彼女やレイモンドの暮らす施設の人に対しても、最低な態度ですが、レイモンドの癇癪に対して、振り回され(諦めが大きいかもしれませんが)暴言を吐きながらも最終的には気に入るようにさせてあげる様子にかわいらしさを感じました。
 また、私は二人でカジノに行くシーンがとても好きです。レイモンドは天才的な記憶力と数学の感覚を持っており、それを使ってカジノで大儲けします。レイモンドは施設にいては経験することのなかった様々な光景に驚き、チャーリーもレイモンドといて楽しそうな様子が印象的でした。特に、二人でダンスを踊るシーンが印象に残りました。
 最終的にチャーリーはレイモンドと暮らしたいと思うようになりますが、レイモンドのことを父から頼まれ、レイモンドのことを心から大切に思う施設の人から反対されてしまいます。その時のチャーリーの必死な様子には、胸をうたれとても感動します。また、「レインマン」というタイトルの意味にも注目してこの映画を観てほしいです。

12.『きみの瞳が問いかけている』

 私が紹介したい映画は、「君の瞳が問いかけている」という映画だ。この映画は2020年に公開された映画だ。目の不自由な明香里という女性と、犯罪を犯し自分の罪をずっと背負うボクサーの塁という男との切ないラブストーリーである。
 この映画のあらすじは、刑務所からでた塁は駐車場の管理人のバイトをしている時に仲の良かった前の管理人と勘違いをした明香里に話しかけられる。そこから二人は毎週そこで話をして仲が深まっていく。深まっていく中でなぜ明香里が目が不自由になったのかを塁は知り、明香里の視力回復のために塁は動き出していくという話だ。
 この映画の魅力とは、目の不自由な明香里と過ごす中でどんどん心を開き笑顔が増えていく塁の姿がとても感動的である。人の心を動かしたり、心を明るくするのは、障がいがあるなど関係なく人の温かい心で接していくことが必要であるのだなと感じた。この映画では明香里という障がいを持つ人であるという描写が何度か感じられた。普段の生活でいえば点字ブロックを歩く姿や、点字を読む姿だけでなく、料理をする姿などあまり見たことがない目の不自由な人の生活を見ることができる。また、上司にセクハラをされ、仕事を辞めることを塁が明香里に伝えたときに明香里は仕事を見つけることがどんなに大変なことなのか知っているかと尋ねた場面がとても印象に残っている。実際に今の社会状況でもあることであり、この場面を見て私はこのような障がい者との社会の壁を取り払わなければならないと感じた場面であった。やはり今の社会状況では障がいを持つ方の理解が進んでいない場面が所々があった。しかし、塁のように理解し受け入れて行くことで相手をとても大切に思う気持ちができていくことは誰にでもできることであると思うので、ぜひこの映画をみて障がいの有無に関わらず全ての人を大切にする気持ちを持っていてほしいと思った。この映画は恋愛映画であり、胸キュンシーンもたくさんあるので、私自身もドキドキしながら見ることが出来たし、色んな人が見やすい映画であるだろう。後半の展開はあまり述べていないので、自分の目で見て最後まで映画を見てほしい。この映画を見ていく中で障がいを持つ人の苦労であったり、人を大切に思う気持ちを持つことの大切さをぜひ見てほしい。

13.『見えない目撃者』

 この映画の主人公は、事故で失明してしまった元警察官だ。
 あらすじは、警察官として将来有望だったなつみ(主人公)は、自らの過失の事故で同乗していた弟と視力を失う。絶望的な日々を過ごしていたある日、スケートボートと車の接触事故に遭遇する。その車から女性の助けを求める声と助っ席からアルコールの匂いを感じる。事件であると思ったなつみは警察に行くも、目が見えないことから証言を受け入れてもらえない。女性を助けようと、車に接触したスケートボードの少年と事件を解決しようと奮闘するストーリーになっている。
 生まれつき視力が無いわけではなく、事故で視力を失ってしまって見えていた世界から見えない世界になってしまって受け入れることのできない彼女の気持ちや、目が見えない人の証言だから信憑性がないと思われ聞く耳を持たれなかったり、その発言を『 聞き間違いだ』とバカにした態度が描かれている。バカにした態度をとっている人もいれば、障害の有無に関係なく、人を信じ捜査に協力している人もいて、まさに世の中で障害だらかといって差別する人としない人の対応が描かれていると思った。
 この作品印象に残っていることは、主人公が嗅覚すぐれていることや空間認識能力が高いことだ。五感のうちの一つの機能を失うと、他の機能が高くなることにびっくりした。また、健常者と障害を持っている人が互いに助け合っている場面や盲導犬が飼い主を守る行動をとっている場面に感動した。飼い主と盲導犬の強い絆を感じることができる。人を助けるということは障害の有無に関係なく、健常者も障害者も互いに助け合っているということだと思った。
 この作品はサスペンスの要素が入っているので少しグロテスクな場面もあるが、盲導犬との絆だったり、助け合いの意味などを考えさせてくれる映画だ。ぜひ、見てみてください。

14.『最強のふたり』

 この作品は、不慮の事故で全身麻痺になってしまった、大富豪のフィリップと不採用通知を目当てに介護者の面接に来て、ひょんなことからフィリップの介護者に採用されたドリスの実話を基にした話である。
 最初のドリスの印象は、口が少し悪くて乱暴ものというイメージがあり、なぜフィリップはドリスを雇うことにしたのか疑問に思った。しかし、物語が展開していくにつれ、ドリスの純粋で素直な姿や心優しい姿、障がい者だからといってフィリップを差別的な目で見るのではなく、1人の人間としてフランクに接している姿がとても素敵であると感じ、このような部分にフィリップは心惹かれたのではないかと感じた。
 また、信頼関係が徐々に築き上げられていく様子が繊細に描かれており、心温まる場面がたくさんある。お互いの性格や境遇は全然違うが、お互いがお互いのことを思いやる心があり、お互いのことを受け止め合うことができているからこそ友情が生まれ、強い信頼関係で結ばれているところがとても魅力的に感じる。    
 フィリップはドリスと一緒に旅行に行ったり、雪合戦をしたり、服を選びに行ったりなど、障がい者だからといって何もできないというわけではなく、1人の人としてドリスと一緒に人生を楽しんで生きている姿も見られ、自分も頑張ろうと勇気や希望を与えてくれる作品でもあると感じる。
 強い絆で結ばれた友情関係に心温まり、前向きな気持ちにもなることができるとても素敵な作品であるので、多くの方にぜひ見てもらいたい。

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 この映画は、第24回東京国際映画祭のコンペティション部門にて上映され、最高賞である東京サクラグランプリを受賞したフランス映画である。身体障害者の大富豪フィリップの介護役の募集に、複雑な家庭に育ち失業手当(不採用)目的で応募してきた青年ドリスであったが、気難しいところのあるフィリップは、他の候補者を気に入らず、介護や看護の資格も経験もないドリスを周囲の反対を押し切って雇うことにする。これは、普通では交わることのない2人が出会う事でお互いがお互いに影響を与え合う、実話に基づいた話である。フィリップの介護人として働くことになったドリスは、仕事ぶりは少々雑ではあったが、他の介護人とは違いフィリップを障害者として接するのではなく、1人の人間として対等に接し興味のある質問も交えて会話をたくさんし、フィリップのことについて理解しようとした。フィリップは、ある場面で次のような発言をする。「彼は私に同情していない」。これこそが、フィリップがドリスを介護人として採用した理由ではないだろうか。本能のまま動くドリスは、一見すると粗暴で気遣いにかけた男であるが、しがらみにとらわれずに"自分はどうしたいか"、"どのように今を生きたいか"に従っている彼の生き様は、フィリップに障害を負ってからは感じられていなかった幸福感を与えた。
 この映画は、一見すると淡々と場面が進み、他の映画とは違いハラハラする場面や涙を流す場面などがほとんどなく、曖昧で物足りなく感じるかもしれない。しかし、淡々とした話の中でのちょっとした登場人物の表情や、行動、発言から読み取れることや学べることは多く、場面場面ではなく、映画全体を通して心が温まる映画であった。1人でも多くの人にこの作品を手に取ってみてほしい。

15.『桜のような僕の恋人』

 私がおすすめするのは桜のような僕の恋人です。この作品は宇山佳祐先生の小説が元になっており、私も小説をきっかけに知りました。序盤はカメラマンを目指し、挫折した少年晴人と美容師の美咲との恋愛を描いた王道のストーリーとなっています。しかし、物語が進むにつれて二人に残酷な運命が降りかかることになるのです。ある日突然美咲に告げられた「ファストフォワード症候群(通称早老症)」。どんどんと衰えていく体、肺炎、白内障。美咲は次第に晴人との距離を置くようになっていきます。そんな中晴人に伝えられた美咲の死。
 私がこの作品の中で1番衝撃だったことは、実は二人は美咲の死の直前に顔を合わせていたことです。変わり果てた美咲に気付けなかったと美咲の死後気付いた晴人。愛する人に気づいてもらえなかった美咲。双方の思いを考えるとどこまでも胸が痛くなります。
 一方でこの物語には胸が温かくなる場面も描かれています。美咲との出会いで夢を再び追いかけ始めた晴人。晴人の写真を見て変わっていく自分を受け入れた美咲。お互いがお互いの存在によって成長していく姿にはとても感動しました。
 この作品を見て、特に周りの支えてくれる人の存在の大きさを考えさせられました。一人では辛くて乗り越えられないことも、誰かと一緒ならば乗り越えられるかもしれない。そう考えるとこれから私たちが目指そうとしている職は、誰かの支えになるかもしれないのだと改めて感じました。

16.『桜色の風が咲く』

 私は、ゴールデンウイークのあいだに、聴覚障がい者の映画『聲の形』、身体障がい者の映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』、聴覚障がい者の映画『君の瞳が問いかけている』『桜色の風が咲く』、盲導犬のドキュメンタリー映画『盲導犬クイールの一生』を見ました。
 その中で私が先生にお勧めしたいと思った映画は、『桜色の風が咲く』です。
この映画は小雪が主演で、三人の男の子を育てる母親の役でした。幼い末っ子が病気で右目の視力を失い、手術で義眼になりその後、左目の視力もなくなり全盲になりました。親元を離れ、学校生活を送っていく頃には、聴力も失いました。
 小さな男の子が痛みに耐え治療に向き合う姿や、本人にしかわからない痛みや苦しみのほかにも、一番近くで看病を続ける母親のつらさ、家に残る兄弟のつらい気持ち、父親の家事と仕事の両立の大変さなどがありながらも、それでも前向きに生きていく強く、家族の絆が素敵な映画でした。
 今までは、病気と闘う映画は観たことはありましたが、今回初めて障がいの映画を観ました。この課題をきっかけに今まで手に取らなかった映画を観ることができました。
 先生も見たことがない映画があったらぜひ見てください。

17.『私が私であるために』

 この作品は性同一性障害をテーマとして扱ったものです。主人公の朝比奈ひかるは体は男性で心は女性という性同一性障害をもっています。この物語の中でひかるは「変だ、おかしい、気持ち悪い、近づくな」など批判的な言葉をたくさん受けます。しかし同じ障がいを持った弾き語りをする方と出会い、自分の力で生きていくことを決意します。
 今となってはLGBTの方などが少しずつ受け入れられるようになったり性別をあまり重視しなくなりましたが、この頃は普通の人ではないと否定されていました。自分が女性になれないのであれば殺してというくらい追い込まれた状態になるくらいです。
 家族のいぶきの婚約者にひかるの存在があるからといぶきが結婚破棄をされたり、父親に否定されたり、家族がばらばらになってしまうくらいぶつかり合うところがあります。その場面はとても感動します。それぞれが色々な思いを持っていて、認めてあげたいのに認められない葛藤や、認めて欲しいという願いなど、交差します。その後、父親はひかるが生きていてくれるのであればどんな姿でも良いと認めてくれます。
 私はこの作品でひかるが成長していく姿や家族の対応、自分1人で生きていくという強い気持ちなど多くのことを学びました。そして性同一性障害は治したくても治らなくて、矛盾した状態で生きていかなくてはなりません。これまで実際に直接関わったことはありません。ですがこのお話しを観て、性同一性障害の方の力になりたい、気付きたい、もっと知りたい、もっと知って欲しいと思いました。

18.『陽菜のせかい』

 私が紹介したい映画は「陽菜のせかい」という短編の映画です。
 この映画は、近年、問題になっている「ヤングケアラー」を題材にしています。主人公は高校2年生の陽菜。知的障害を伴う自閉症の兄を持ち、家では兄をケアするヤングケアラーです。友達の美咲にも兄がいることを話せていませんでした。
 ある日陽菜は高校で進路希望書が配られ、周りの学生が迷ったり夢を話したりする中、家庭の事情を考え「近い大学」と進路希望書に記入します。家に帰っても兄のケアや兄のことについての両親の喧嘩などで親に進路を相談することもできません。後日、担任の先生との面談で「家の人ともっと話し合いなさい」「真剣に考えなさい」と言われ、進路について考え始めます。しかし、親に相談しても「未来のことなんて考えても仕方ない」「兄にお金がかからなかったから進学できてよかったわね」「福祉系とか向いてるんじゃない」と真剣に話し合ってくれません。兄が進路希望書を破いてしまった時も仕方がないと言われ、自分の進路とはそんなに軽いものなのかと思わず気持ちが溢れてしまいます。美咲と話している時に、兄がいると伝えましたが、障がいをもっていることはいえず、「お兄ちゃんがいるなら色々聞けるからいいね」と言われ返答に困ってしまいます。結局誰にも相談できずに悩む陽菜に違和感を感じた美咲が話しかけてくれることで、本当に自分が自由だったらどうしたいのかと考えるようになり、「絶賛考え中」と進路希望書に記入し、美咲と笑いあっているシーンで終わります。
 これはたった16分30秒の短編映画で、直接的に陽菜が気持ちを伝える場面も少ないです。しかし、ヤングケアラーだからこその悩みや葛藤、つらさがありありと語られており、感動する作品です。自分が似たような環境にいたために共感できるところが多くありました。特に、親の言葉ひとつひとつが聞いているだけで心に突き刺さり悲しく思いました。例えば、「福祉系とか向いてるんじゃない」という言葉です。これは、ヤングケアラーというだけで、その子の世界、将来が狭まっているように感じました。ケアをしないといけないから家を出ていかない、ケアに時間を使っていて他の世界を見る暇がないということもあると思います。また、親がみている自分は、きょうだいのケアをしている自分なのかと考えてしまうのではないかと思います。映画を見ていて、ケアが得意不得意とか好き、苦手は関係なく、家族だからしているのにわかって貰えないという気持ちも感じました。誰かが何気なく吐いた言葉が引っかかることは多くあります。ありのまま気持ちを出している作品では無いので分かりにくいこともあるかもしれませんが、長い時間映画を見るのが苦手、ヤングケアラーって聞いたことあるけど実際はどうなんだろうと思っている方でも見やすく、障がい児のケアだけでなく、そのきょうだい、親についても考えることが出来るため、ぜひ見てほしい映画です。

19.『聲の形』

 聲の形を見て手話を話せる人が増えたらいいなと思いました。私も手話を話すことが出来ないので大学の間で話せるようになりたいです。また西宮さんが途中で自分のせいでみんなが壊れた、などと自殺を考えたように障害を持つことで周りに迷惑がかかっていると考える人もいるのだと知りました。障害を持つ人も持ってない人も不自由なく暮らせる社会にすることは難しいと感じました。また障害を持つ方の心のケアについても学びたいと感じました。この映画はハッピーエンドだけどいじめが行われているなどの辛いシーンも含まれているので心が痛くなったけど障害を持つ方の苦悩が分かりやすいのでたくさんの人が見るべき作品だと思いました。

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 私がオススメする映画は「聲の形」です。この映画は聴覚に障害を持つ少女をいじめてしまったことをきっかけに孤立してしまった少年が高校生になって再び少女のもとを訪ね、当時の気持ちを伝えあったり、気持ちをぶつけ合ったりしながら距離を縮めていく物語です。
 この作品は、小学生が障害者に対して思う心情(全員が障害者を嫌がっているわけではないですが…)を上手く表現しているなと思いました。特に教室でのいじめのシーンがリアルで、自分とは違う子に対する「困惑」、「興味」、「嫌悪感」が感じ取れます。なかなか軽い気持ちで見るには辛すぎるシーンですが、注目してほしいです。また、この作品は向き合うことの大切さを伝えてくれると思います。過去にいじめてしまった少女のことを改めて一生懸命知ろうとして、すれ違っても向き合おうとする主人公の姿に心惹かれると共に、コミュニケーションの大切さと多様性を感じました。
 伝える方法は声だけではないという意味を込めた「聲」が使われたタイトル、「君に生きるのを手伝ってほしい」という言葉、障害者と現代社会の葛藤と課題に注目しながらぜひこの映画を観ていただきたいです。

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 今回私がこの作品を選んだ理由は、前から見たいと思っていたからこれを機に見てみようという安直な考えからでした。このお話は、主人公の男の子が小学生の頃に転校してきた耳の聞こえない女の子をいじめるところから始まります。その後、高校生になって2人は再会し、当時のクラスメイトや高校の友達とかかわっていく中で人とどうかかわっていくかを学び、成長していくお話です。
 登場人物の女の子が耳が聞こえないことや、様々な場面で手話が使われるため障害について学ぶことができる作品であるとともに、いじめや思春期の子供たちが抱える悩みといった教育者として考えていく課題についても学ぶことができました。
 ここで、私が特に見ていただきたいポイントを2つ紹介したいと思います。
 1つ目は、涙の色です。この作品の涙の色は水色や透明だけでなく、紫などたくさんの色が使われておりとてもきれいで、人の涙ってこんなにきれいなのかと驚きました。
 2つ目は、傘で顔を隠してしゃべるシーンです。この場面を見て、言いずらいことをしゃべるときに相手の顔を見るのは難しいなあと共感を覚えました。人間の言葉にはできない感情など、細かいところまでもが動作で表現されている素敵な作品だと思います。
 教育者を目指す者としては、小学校の先生の子供たちに対する態度も見てみるといろいろなことを考えることができるのではないでしょうか。
 私はこの作品を見ることができて本当に良かったと思います。今回書ききれなかったこの作品の素晴らしいところがまだまだたくさんあるので、ぜひこの作品を見て、ご自分で作品の素晴らしい点を見つけていただきたいです。

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 私がぜひ皆さんに見てもらいたい映画は「聲の形」です!
 この映画には、聴覚障害を持つ西宮硝子という女の子が登場します。西宮硝子は主人公の通う小学校に転校してきます。彼女は、発音を馬鹿にされ、クラスメイトに距離を置かれてしまいます。最初は陰口を言っていたクラスメイトでしたが、その行動はエスカレートし、いじめにまで発展しました。この映画の主人公の石田将也という男の子は、いじめの主犯格でした。いじめの末、西宮硝子は転校してしまいました。彼女が転校すると、いじめのターゲットは主人公に移り、彼は人間不信になってしまいます。
 その後、高校生になった西宮硝子と石田将也は再開します。再開後、2人の距離はどんどん縮まっていきます。ここからの展開は、ぜひ見てみて下さい!
 私がこの映画を見て魅力的だと感じた点は、様々なキャラクターが登場することです。人間不信の主人公や聴覚障害を持つ西宮硝子以外にも、いじめを見て見ぬふりをするクラスメイトや、子供思いの主人公の母親、素っ気ない態度をとる担任の先生、気が弱いけど友達のために頑張る主人公の親友など、個性豊かな人物が沢山登場します。一人ひとりの言動に注目して見て欲しいです!また、西宮硝子に対する登場人物の接し方についても、ぜひ注目して欲しいです。
 この映画には手話で会話するシーンが沢山出てくるので、手話を知るきっかけにもなると思います。私は今まで手話を全く知りませんでしたが、この映画を通して「妹」や「友達」などの手話を知ることが出来ました。
 最後に、この映画はストーリーだけでなく、作画もとても良いです。水面に反射する景色や花火、雨の雫などが、色彩豊かに細かく描かれていてとても綺麗なので、ぜひ多くの人に見て欲しいです!

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 主人公である小6の男の子のクラスに来た転校生の女の子は、耳が聞こえなかった。特にその男の子が中心となって、女の子をいじめるような行動をする。そして、その女の子は転校してしまうが、5年後に再開するという話。
 私はこの映画を見て、障がいのある子が普通の学級に通うことは大変だと思ったというよりは、今の日本は障がい者への理解が足りていないと思いました。その子たちが5年後再開した時、男の子の気持ちや行動の変化が印象的でした。
 この映画を通して、障がいについてだけでなく、いじめについても改めて考えることができて、よかったです。

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 私は、聲の形という映画を紹介します。この映画は、聴覚障害の少女西宮さんと、その子を小学生の時、いじめていた少年石田君を中心に描かれた作品です。この物語は、主人公の石田君が高校生の時の描写から始まります。
 この映画で私は、聴覚障害を持つ西宮さんだけではなくて、登場人物全員を通して、自分の気持ちが伝わらない苦しさや、価値観の違いについて改めて考えさせられました。
 主人公は、西宮をいじめて取り返しのつかないことをしたことから、孤立し、何も伝わらない、人と向き合えない苦しみにもがきます。しかし、手話を覚え、西宮に再会し、少しずつ変化が現れますが、高校生になっても、久々に会った小学校時の同級生も、考え方は変わっておらず、自分がいじめに加担したことを否定し逃げる者、いじめたことは認めても西宮を受け入れず厄介者のように扱う者など、お互いに考えが合いません。全員、いじめをした過去に、自分の理論を押し付け、噛み合わない状況に、もどかしさを感じるシーンがあります。
 この映画では、いじめの描写、それぞれの登場人物の心情がリアルに描かれています。映画のラストには、主人公が、西宮や周りの人物のおかげで、顔を上げ、人と向き合えるようになります。しかし、昔いじめてた友達の西宮への態度や行動が、あまり変わらない様子が最後まで見られる所もあり、少し納得がいかない部分もありました。行動が変わらなかったのは、聴覚障害に対する理解が乏しかったのも原因だと感じました。どんなものか、どのくらいの度合いのものなのか、補聴器のことや、伝わらないことの大変さなど、少しでも知っていれば、関わるのがしんどくなっても、これ以上の苦しみを本人が味わっていると、考え直せたのかもしれないと思います。
 西宮以外には、いじめをした人物たちが主に描かれますが、いじめをしたという事実は紛れもなく悪いことです。本人たちはそれを自覚し、背負っていかなければならないし、到底許されることではありません。しかし、それが彼らが生きていてはいけないという理由にはなりません。その点においてはさらに考えさせられます。まず発端は、加害者であるし、子どもだからで済まされるものではありません。でも、それが中学でも何も知らない周りの人が見下すような理由になってはいけないとも思います。この映画は、人物たちの感情、表情がリアルに伝わってくるからこそ、いじめについて考えることのできるきっかけにもなると感じます。
 この映画は、自分の障害に対する知識や考えをもう一度考え直すこと、いじめに関すること、人に自分の思いを伝えることの難しさを再度考えさせられるものだと思います。私たちは生きている限り、人と関わります。その伝える方法が、声でなくても、手や、表情、筆談などたくさん存在します。私たちは、自分の理屈で物事を見るのではなく、ゆっくり時間をかけてもいいから、人と向き合うことを大切にしなければならない。そんなことをこの映画では感じることができます。ぜひ、一度は視てほしい作品です。

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 聴覚に障害を持つ西宮は、小学生のころ、クラスの何人か子にいじめられます。いじめた子の1人である石田は学級会でクラスメイトから責められ、逆にクラスメイトからいじめられるようになってしまいます。やがて2人は高校生になり、石田は過去の過ちを謝るために、西宮に会いに行きます。この作品は、川井や西宮の妹など、様々なキャラクターが登場し、各キャラクターの個性も豊かで、ストーリー性もとても面白く、また、聴覚障害の西宮と、コミュニケーションを取ろうとする各キャラクターの心情や人間関係が変化していくのを見ていると、障害についていろいろと考えさせられるので、ぜひ一度見てみてください。

おわりに (20.ギャングバスターズ』)

 いかがでしたでしょうか? 学生たちのコメントには、特別支援教育の授業を受けてから、当初見た時とはまた違った印象で作品を捉えたよ、というような意見もありましたね。
 ちなみに、水内は洋画を字幕で観るのが好きです。以下は過去に書いたある洋画を紹介するnote記事ですが、この映画はカウチポテトで観るにオススメですのでぜひ!



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