背景

事例から学ぶ“売り”につなげる体験のつくり方「マクドナルド 改名バーガーズ AI改名提案」編

はじめまして、五十嵐友子 改め 五十嵐ウナギです。私はウェブ・アナリストとして、KGI/KPI の設計をしたり、分析したりしています。

突然ですが、ウェブキャンペーン楽しいものが多いですね。広告業界が仕掛けることが多く、商品の宣伝やPRで活用されていますが、何より面白い体験をさせてくれますよね!

人気のウェブキャンペーンを紐解いて仕掛ける人の狙いを知り、私のようなPDCA担当でもよい体験を考えられるようになり、業界の端くれながらも成長していきたいなと思ってこの取り組みをしてみました。

事例から学ぶためにとった方法はリバースエンジニアリングです。カッコよく言いましたねwエンジニアリングじゃないんですけどカッコよかったから言いました。要はいいものから学び自身の成長、業界の成長につなげるというアプローチです。(ドラマ下町ロケットでも佃製作所の皆さんがやっていましたね)。


改元前後で盛り上がったマクドナルド「改名バーガーズ」から学ぶ


4月下旬から5月下旬にかけて私のTwitter、Facebookでこれがしょっちゅう上がってきて、ずいぶん盛り上がっていました。

昔バイト先の店長に「ウナギイヌに似ている」といわれました。AIコピーライターAICOさすがっす。周りでは「銀河系ガーゴイル」「私の中の人形」とか的を得た改名を提案されてますよ。

どのように広まったのか探ってみた!


人気商品を再発売して話題を作るというのがメインの目的です。時期が”改元”前後だったので再発売の商品も"改名”ということになったのかな?と思います。

探り始めてキャンペーン全体を知ったとき、初めの気づきがありました。それは、友達が変な名前になっていたことで商品について知るきっかけができたなということでした。

私のところにはAIコピーライターAICOが改名提案してくれたツイートがたくさん来たので人気商品が発売されるのを後になって知りました。企業目線での「再発売するよー」という情報を見てもスルーしちゃうのが日常なので。

2つの仮説を見える化エンジンというツールを使って深堀してみました。

ひとつ目の仮説

仮説1:たくさんツイートされたんだろうな。
発売前後で3つの盛り上がり!4月26日から5月22日の間で「#改名バーガーズ」148,153ツイートありました。ゴールデンウィークを挟みながらも14万ツイートあったようです。グラフにするとこんな感じ。

このグラフからTwitterでは「#改名バーガーズ」で3つ盛り上がりができていたことがわかります。それぞれに着目していくとツイートの山に合わせてTwitterキャンペーンを実施していることが見えてきました。
※数値はツールの影響もあるため参考数値

1つ目の山:改名予想コメントリツイートキャンペーン

2つ目の山:発売イベント、AI改名提案ウェブサイト公開、「生き残れ!1万RT争奪キャンペーン」開始


3つ目の山:「生き残れ!1万RT争奪キャンペーン」応援ありがとうキャンペーン


なんと、3つのリツイートキャンペーンを実施していました。さらにリツイートするとクーポンが届く仕掛けも!!!ゴールデンウィークでいつもと違い外食する機会も増える中クーポン配布して、それを使ってお得に食事できる体験までかんがえられているのかな?と推測しました。

さらに着目する点は上で取り上げたツイートだけでもいいね数が5,243、1,364、6,805と多く支持されていることがわかりました。マクドナルドをフォローしているTwitterフォロワーのマクドナルドへの興味の高さを感じました。

アイドル、女優さらに一般の方でも影響力の高いTwitterアカウントからもリツイートの参加があったようです。25万フォロワーから注目されているアカウントもあり、広がりを感じます。

ふたつ目の仮説:どんな人から広がったかな?

ここは改名提案ツイートのリツイート数を見ていきます。リツイートした人のフィードに再度流れるのでさらに多く広げられるのです。先に結論行っちゃうとTwitter利用者でリツイートされやすいのはVtuberアカウント、二次創作アカウントが多かった傾向です。
二次創作についてはこちらにわかりやすくまとまっていました。

ミライアカリ(バーチャルYouTuber、333,307フォロワー)
記事を書いている時点では426リツイート、126コメント。直近の投稿をみると426リツイートはこのアカウントではやや多い反応だったようです。最初に改名します!と言い切り、最後は「※しません」っていうのかわいいですね。

その他はこんなアカウントも。
本間ひまわり(バーチャルYouTuber、107,817フォロワー)
記事を書いている時点では331リツイート、50コメント。

日高のり子(声優、47,605フォロワー)
記事を書いている時点では132リツイート、12コメント。


おこめこがし(作る系の作業が好きな人です!(プロフィールより)、1,403フォロワー)
記事を書いている時点では222リツイート、8コメント。



アカウントでのリツイートは500前後だと「多かったね」という判断がこれらの結果からできそうだなと思いました。


最後に

今回はTwitter「#改名バーガーズ」ハッシュタグからキャンペーンを紐解いてみました。成果にこだわるウェブキャンペーンの場合Twitterを活用しリツイートでクーポンを配布するという流れに加えて、発売前・発売日・発売衆力直前を力を入れて仕掛けを作ることで「買いたいなあ」と思ってもらえる体験をデザインしていることがわかりました。

Twitterなどを使って成果につなげていく取り組みや、内容を知ったことでこれまで業務で実施しているアクセスログ分析、ユーザーテストなどにとどまらず体験のデザインのような活動にもつなげていきたいです。

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