見出し画像

上を向いてあるこう

「下向かないで、人の目見て話すと説得力あるよ」

昨日、尊敬しているお姉さまにこういわれた。

ええ、そうなんです。何気ない会話をしているときは目を見て話すことができるけれど、真面目な話、本気で話すとき、目をどんどんそらしてしまう。

それは自信がないからだということも、わかっている。自分の言葉に自信がないわけではなくて、自分自身に自信が持てないんです。真面目に話してるわたし、やばくないかい?ってすごく冷たい目で見ているもうひとりの自分が怖くて。

下を向いてもぞもぞ話していても伝わらないし、不利になることの方が多い。今はそれで許される環境だけれど、それに甘えていてはいけないこともわかっている。わたしの通っていた学校は人前で話す機会がこれでもかっていうほどあって、だけどわたしは12年間声が小さいと言われ続けた。どうせ話しても聞こえないと言われるだろうと、半ば諦めているのかもしれない。

だけどあの経験がなかったら、わたしはもっと人前で話せなかったと思う。話し合いの進行とか、上手だねって言われることが増えたけれど、高校までのわたしを知っている人は、その話をすると大抵笑う。


上を向くと空が見える。前を見れば相手の目が見える。

そんな当たり前のことだけど、忘れてしまうこともある。自分の思いを伝えるって難しい。でも誠意をもって伝えれば、誰かには届くのかもしれないって、今はそんな小さな希望もみえている。