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クリスマスの12日間

 クリスマスの12日間は聖夜から公現祭、一月六日までの間に、恋人からの贈り物がひとつずつ増えていくのを、積み上げるイギリスのキャロルです。

例えば、12日目はこう。

”クリスマスの12日目、恋人が私にくれたのは
12人の太鼓を叩く鼓手
11人の笛を鳴らす笛吹き
10人の飛び跳ねる貴族
9人の踊る貴婦人
8人の乳搾りする女中
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽の鳴く鳥
3羽のフランスめんどり
2羽のキジバト
そして1羽の梨の木に留まるヤマウズラ”

歌を聞くならこちら。


 日本のクリスマスは聖夜までなので、ちょっと変な感じがすることかと思います。スペインではこの期間に何かあるというわけではありませんが、六日は確かに特別です。なんて言っても、御子の生誕を祝福した三賢者さまが、子ども達におもちゃを持ってきてくれる日なのですからね。いい子にしないと、炭しか貰えません。メルチョール、ガスパール、バルタサール。共に東方から、らくだに乗ってやってきます。

 子どもたちは揃ってそわそわ、そりゃあ寝てなんていれないわけです。今どこまで来たのかな、何をくれるのかな。そうだよね。気になるよねえ。

 気紛らわしに鳥を毎日はあげられないから、じゃあせめて、お話くらいしてあげましょう。終わったら、おやすみ。聞いた後に見る夢が、良いとは保証してあげられないけれど。

読んでくださってありがとうございました。少しでも楽しんで頂けたらうれしいです。