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「友達はいるのか?」と父に聞かれ

母が亡くなって、3回忌も終えた頃
いつだったか父から
「お前には友達はいるのか?」と聞かれた。

ん?今更それを聞くのか?
いや、それ以前に知らないのか‥?

「大概の同級生は子育てをしていて
夜にご飯を食べに行ったりなどできない。」
と答えたが
本当は、私に友達はほぼいない。
全くではないが、いないに近いと思う。

考えてみれば、私は生まれた時から20過ぎまで
父は海外で仕事をしていたので
私のことを知らないんだよな、そりゃそうか。


モデル時代はブログがあったから
何が好きかなどは知っていたみたいだけど、仕事のブログだったので
学校生活や友達のことは知らないんだよな、と今更気が付いた。

いない理由は、私が社交的でないからと
どこへ行っても変わり者として扱われていたこと
これは私が原因である。

ただ学校の友達がいないのは
当時の同級生は、私を対等に見てはいなかった
異質な存在だった
んだなと
大人になってから気がついた。

人と違う生き方をすれば、厳しいことはある。
令和になり、多様性の言葉のお陰で
大分これでも楽にはなったが
ほんの10年前までは結婚願望がないことさえも
頭のおかしい人間と思われていた。

父に本当のことを言えなかったのは
母が亡くなった後に
同級生から
喪中の私にそんなことを言うか、と言うことがあったので
うんざりして
連絡先を消したのだ。
今の時代、snsがあるのでどうにかすれば連絡を取ることはできる。
私の場合は職場を皆知っているので、最悪そこらに連絡でもすれば良い。
言葉は悪いが人間関係の断捨離をした。

それが、母の死がきっかけだったことも
母の死に関して暴言を吐かれたことを父に話すことは
私にはできない。

だから、父には冒頭のような嘘ついた。
言えない。
私には、言うことはできない。