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何が自由か知っている

映画「めがね」を観た。

南の島・与論島の浜辺の宿「ハマダ」を舞台に、
都会から来た小林聡美演じる"タエコ"が島の人々と触れ合う中で落ち着きを取り戻していく…という内容。
その他、もたいまさこ・市川実日子・光石研・加瀬亮…と良い意味で力の抜けた実力派の俳優陣が登場する。
映画「かもめ食堂」「マザーウォーター」のような感じと言えばわかるだろう。

何か事件が起きるわけでもなく、終始ゆるい、
島での滞在日記をみているような、何も考えずにぼーっと「黄昏れる」ことが好きな人が観るための、そんな映画だ。

話の終盤、加瀬亮演じる"ヨモギくん"が海を眺めながらつぶやくドイツ語の詩がとても印象に残ったので、備忘録として残そうと思う。


Mir ist bewusst was Freiheit bedeutet
何が自由か知っている

何が自由か知っている

道は真っ直ぐ歩きなさい
深い海には近づかないで
そんなあなたの言葉を置いてきた

月はどんな道にも光をそそぐ
暗闇に泳ぐ魚たちは宝石のよう
偶然ニンゲンと呼ばれてここにいる私

何を恐れてきたのか
何と戦ってきたのか

そろそろ持ちきれなくなった荷物をおろす頃

もっとチカラを
やさしくなるためのチカラを

何が自由か知っている

何が自由か知っている


わたしには「黄昏れる」才能はあるだろうか。

それにしても、もたいまさこ演じる"サクラさん"がとても良い。サクラさんの運転する自転車の後ろに乗りたいし、サクラさんの作ったかき氷、わたしも食べてみたい。

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