見出し画像

次に"来る"ジャンルに可能性を感じた話

こんにちは。Nimbusのボーカル、TAMAです。「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のOVAを劇場に観に行きました。3回。
何か文句あるか?

さて、今日は個人的に「国内メタルコアシーンでこのムーヴメント起きそうだな〜」と思った事を書いていきます。もしこの内容が当たった場合、僕を崇め奉ってください。

もはや"バンド"という形は古い


「そんな事ねえよハゲ!」と言いたくなる気持ちは分かります。が、一旦ストップしてください。
今のメタルコアシーンは割と「新しい事をバンバンやったもん勝ち」状態と言えます。他ジャンルを積極的に取り込み、2〜300規模くらいのライブハウスでは、いい意味で"節操がない"バンドがひしめき合っている状態です。

そんなシーンですが、2019年ごろから、国内であるムーヴメントが起きています。そう、ラッパーとのクロスオーバーです。

いや、バンドサウンド×HIP HOPの形は古くからありました。しかしそれは、あくまでもバンドのボーカルがラップをしたり、サウンドに他ジャンルの要素をミクスチャーした形でした。

しかし2019年頃からの動きでは、バンド側にガチの本業をFeaturingさせる形で落とし込む手法が増えてきたように思えます。つまるところ、楽曲を作る上でサウンドも人も、全てのリソースをバンドのみに拘らないという風潮が増えてきました。
大手で言うと、CrossfaithやPaleduskがガチのラッパーと友誼を結び、Featuringで呼んでいましたね。

とは言え、もちろんこれは初の事例という訳ではなく、過去にもそういった事例はありました。例えば、SANDがAnarchyとコラボした事例や、Dragon AshがZeebraとコラボした事例が挙げられます。

しかしそれは歴史が長く、且つストリートカルチャーと親和性があるハードコア、ミクスチャーロックだからこそなし得たコラボだと僕は思っていました。
その中で比較的歴史が新しく、(少なくとも国内では)バックボーンにストリートカルチャーがあまり結びついていないメタルコアの大手バンドがHIP HOPシーンと結びついた事は、飽和状態の国内シーンに大きな影響をもたらしたと言えるでしょう。

過去にメタルシーンで同様のムーヴメントが見られた際に生まれたジャンルがニューメタルです。そして今回のムーヴメントでは、新たに「ニューメタルコア」というジャンルが生まれました。これがジャンルとしてポジションを獲得するのか、それとも一過性のトレンドとして消費されていくのか。

個人的には、圧倒的に前者を支持します。

HIP HOPシーンにも変化?

この項は完全に僕の所感です。勉強不足故、事実と相違している部分があるかもしれません。その時はこっそりご指摘をお願いします。磔を覚悟します。

さて、ここまでバンド視点での考察を書いてきましたが、ここからはHIP HOP視点でも考察したいと思います。

正確な時期は不明ですが、海外ではなんとラッパー側がトラックにメタルコアサウンドを取り入れたり、ただの叫びではなく歌唱法としてのシャウトを取り入れる動きが大きくなってきています。

例えばみんな大好きGhostemaneは鬱々とした重苦しいトラップサウンドにギターの音を加えたトラックの上で、シャウトを用いて歌っています。

他にもNick Prosperもシャウトを使っていたり

最近だとKim Draculaには驚きましたね。躁鬱の限界に挑戦しているような、かなり先鋭的な曲です。普通にこれ聴いた時、猟奇的な事件起こしたろかなとか思いました。

もはやここまで来ると、HIP HOPの枠には収まりきらないんじゃないかな?とも思います。恐らくHIP HOPシーンもメタルコアシーンと同様、突き抜けた事をする為に他ジャンルを取り込む事を厭わない貪欲さがあるんだと思います。

で、結局次に来るムーヴメントって?

上述したムーヴメントは恐らく今後も下火になる事はなく、何かしらの形で進化を繰り返し、独立したシーンになっていくでしょう。
しかしその一方で、HIP HOP×メタルコアの新しさは薄れてしまいます。

そんな中、次に来るムーヴメントはズバリ

EDM × メタルコアバンド

です。

いや待ってください。ブラウザバックしないでください。もうちょい話聞いて。お願い。

もちろん、今までEDMの要素を取り入れたメタルコアバンドはいました。EDMで言うところの「ドロップ」のパートをメタルコアに落とし込んだサウンドを駆使するバンドがいる事は百も承知です。

しかし、それはあくまで"バンド視点"の話。今回はDJ側からメタルコアバンドを自分の曲に迎え入れる、と言う話です。
まあ、Remixという文化は昔からありました。ですがそれは元ある曲をDJがアレンジしたもの。今後は、そもそものオリジナル曲として増えていくはずです。

というのも、割と近年メタルコアサウンドを取り入れたDJが多くなってきました。
僕が最初に知ったのはSullivan Kingです。重苦しいシャウトとギターが鳴っていますが、ジャンルはあくまでダブステップです。

あとは4nzekというDJが、BVLVNCEというボーカリスト兼DJとコラボし、これまた刺激的な曲を投下しました。

しかしここまでは少しハード目なEDMの話。

時に皆さん、EDMにも無数にサブジャンルがある事をご存知ですか?その中でもかなりテンポも速くなく、キックもそこまでハードではないジャンルがあります。

例えばフューチャーベースというジャンル↓

や、メロディックダブステップ↓

等、日本人が思い浮かべるEDM(ハードなキックとベースでピチピチダメージジーンズの人達が横揺れしてる音楽)とはかけ離れたジャンルが存在します。実は僕はメタルコアよりこちらの方を好んで聞くのですが、それはまた別の記事でいつか出します。

一見するとメタルコアサウンドとは何の親和性も無さそうなジャンルですが、近年むしろこれらのジャンルがメタルコアサウンドへ積極的な歩み寄りを見せています。

例えばILLENIUM。
彼はフューチャーベース、メロディックダブステップを主軸に、トラップやアンビエントの要素を入れたスタイルの音楽性です。Ultra Music Festを始めとした大型音楽フェスへの出演実績もあり、このジャンルのシーンでは間違いなくトップクラスのDJ。僕もたまに、彼のマーチを着てライブをする事があります。

そんな彼が2020年、メタルコアバンドであるI Prevailを客演に迎えた"Feel Something"をリリース。え?なんで?

正直かなり驚きました。そんな彼が今年、セルフタイトルのアルバムをリリースしたのですが、ラインナップを見ると……

Spirtbox、Motionless in White、さらにはポップパンクのAll Time Lowまでを客演に迎えているではありませんか。

もちろん事例は彼だけではありません。Marshmelloという白いモジモジ君がバツ目のマシュマロをおっ被った、異常な見た目のこれまたトップクラスのDJがいますが、その彼もなんとA Day to Rememberとのコラボ曲を2019にリリースしています。

また、厳密にはバンドコラボでは無いですが、Dabinという僕が愛してやまないメロディックダブステップのDJがいます。上記の2人ほどではないものの、かなりのファンを獲得しているDJで、透き通るようなリードシンセを用いた、壮大でエモーショナルなドロップを作る事で有名です。そんな彼も……

何と言う事でしょう!!
メタルコアサウンドとシャウトを取り入れた曲をリリースしてしまいました。

どうやらDJの界隈に、バンド界隈のレーベルと大きな繋がりがあるプロデューサーがいるみたいです。恐らく、というか間違いなく、今後海外EDMの業界でメタルコアバンドとのコラボレーションは進んでいくと思います。なぜなら世界レベルで影響があるDJ達が続々とコラボしていってるから。

今後、日本では?


さて、ここまで海外の話をしてきましたが、当然日本でもこのムーヴメントは数年以内に持ち込まれると思っています。
というか、元々少ない数ではありますが、そのクロスオーバーはありました。

例えばDJ BAKUにRyo KinoshitaがFeaturingしたパターンだったり

DJ TaiyoとDaisuke(SEVER BLACK PARANOIA)がFeaturingしたパターンだったり。

そして今後、このクロスオーバーはさらに加速し、数が増えていきます。ハードなEDMはもちろん、メロディアスでエモーショナルなダンスミュージック界隈もそうなっていくんじゃないかなと。

2010年代にEDMをメタルコアバンドが取り込んでいった現象と、全く逆の現象が起きるのではないかと予想しています。
なぜなら、EDMのシーンもまた、今となっては飽和状態なのですから。

では、今日はこのへんで。
これからも継続してnoteは続けます。皆さんからのいいねやコメントが励みです。ぜひ、よろしくお願いします。

僕はこれからこのムーヴメントに備え、蛍光色スニーカーとビリビリジーンズを買い、横揺れダンスの練習をしようと思います。

ではまた次の記事で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?