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すべてのたたかう人へ。

私には負けた海賊が身内にいる。
だから、「カニなんてへっちゃら号」だけで
ママが本当は何と戦っているかが分かってしまって、続きを読むのに少し勇気が必要だった。

ママの話す武勇伝を信じて疑わない子の純粋な思い、
絶対に我が子を悲しませないように気丈に振る舞うママと、妻の気持ちを尊重して見守るパパの思い、
そして、私の負けてしまった海賊の思い出とで我慢が出来ず、途中で視界がぼやけた。

大人に伝えるのも勇気が必要で、聞いた方も冷静でいられない、何より本人が一番辛いこと。
でも伝えなきゃいけないことがこの絵本のテーマ。
それを、こんなにも優しく力強く、ユーモアさえ感じられるストーリーにしたことに、ただただ感動した。
もしかしたら、ママも自分を海賊だと思うことで救われていたのかもしれない。

本当に本当に、宝島にたどり着いて、本当によかったね、ママ。

全ての海賊たちとその家族、生きる全ての人に読んでもらいたい。
この絵本をそこいら中に配って回りたいです。

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