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「こころのボーナス」忌野清志郎の言葉。

(忌野清志郎の言葉14)

ボーナスのシーズンだ。

「さあ、ボーナスもらったら、
パーッと使って、ストレス解消」。と
いきたいところだが、
深刻な物価高が続く今、なかなかそうもいかない。
投資や貯蓄にまわす人も多いのではないだろうか?

1975年に、こんな曲がつくられている。

あこがれの北新地 作詞:上田正樹

やっともらった ボーナスを
パーッと全部使こてもたろか

出典J-Lyric

ボーナスもらって、
ふだん行けない「北新地」で
とことん楽しもう。そんな歌。
ボーナスとは、働いてきたことへのごほうび。
当時は、お金をパーッと使える、絶好の機会でもあった。


清志郎が書いたのは、
「ふところ」を満たすボーナスではなく
「こころ」を満たすボーナスだ。

「こころのボーナス」、
清志郎らしい、深い意味を感じさせるタイトル。
1998年、吉田拓郎のために書いた歌で、
のちに、アルバム「冬の十字架」でセルフカバーしている。

こころのボーナス 作詞:忌野清志郎

崖っぷちのキヨシは いつも感じてた
(略)
ああ こころのボーナスがほしい

出典uta-net歌詞全文はこちら

この歌に登場する人物は3人。
挫折感を味わうキヨシ、やぶれかぶれのシゲル、道を見失ったマサル。
「ああ、こころのボーナスが欲しい」。
歌の語り手は、そんな彼らを客観的に見ている。
そして、同じように崖っぷちに立つ人々に、やさしく語りかける。

「こころのボーナス」とは、何だろう?
「こころのボーナス」に込められているメッセージは?

登場するのは、どう考えてもボーナスをもらえそうにない人々。
せめて、こころのボーナスを。と歌っているのか?

崖っぷちに立つ人は、お金じゃ救えない。
こころのボーナスが必要だ。という歌なのか?
いろんな解釈ができる。

ちなみに、吉田拓郎にこの歌のことを尋ねると
「素晴らしい歌なので、大切に歌っている」と答えたそうだ。
清志郎と共演したテレビ番組では、こんな言葉も。

「心のボーナスおくれよ」って訴えるんですよ、すごいですね。
だって、「心のボーナス」っていうタイトルがほら、
とんでると思わない?思い付きがすごいね.
(吉田拓郎)

引用:テレビ番組lovelove愛してるweb版

拓郎バージョンも清志郎バージョンも
それぞれの個性が溢れる楽曲となっているので、
聴き比べてみるのも、おもしろい。


YouTube 忌野清志郎オフィシャルチャンネル こころのボーナス



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