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「アドバイス」って結局誰のためのものだと思う?

アドバイス、というと割と聞こえはいいんですけど。
誰かの顔色を窺って自分の行動を決めてしまうこと、結構あるんじゃないかなと思います。

誰かの顔色を窺うのが癖になっていたり、嫌だなと思ったり自己嫌悪したりしながらも、それがやめられなくなっていたり。
もはやそれが自然になっちゃって、自分の意思で物事決められない人もいる。誰かに「こうしなさい」って言ってもらえなければ、決断も行動もできなくなっちゃう人もいる。
なんでそうなっちゃうのか。なんで「嫌だな」と思いながらもそこから抜けられないのか。

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自分で決めない、って、実はすごく楽なんですよね。
なぜなら、行為に対する結果に、自分が責任を負わなくていいから。

結構多くの人が、「責任を負いたくない」っていう意識を持っているんですよね。すごく重く感じませんか、責任っていう言葉。
大体の人は、責任を分散させたい。自分にかかるその重さを、どこかに分散させたい。

特に日本人は、みんな自分の意見を言いたがらない傾向にありますね。事なかれ主義というか、いつもなぜだか「責任の所在がわからない」っていうことがよく起こります。あれ、誰が意思決定したの? みたいなことがよく起こります。笑

みーんな、責任を負いたくない。自分のせいになっちゃうの、嫌だから。逃げ道、作っておきたいから。

そうやっていつの間にか、自分の人生に対しても、自分の日々の暮らしについても、自分の欲求を無視して誰かの顔色で生きていくようになる。

顔色を窺っていれば、責任がちょっとは分散されるから。
「これをすると、あの人が嫌そうな顔するんだ」とか
「あの人はこうしてほしがってるから、そうするんだ」とか
そうやって、自分の意思じゃなくて「他人の意思」で日常を埋めようとする。

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わたしもね、「親がいい顔をしない」を理由にして逃げ道を作っていた時期があります。
親がいい顔をしないから、あの選択肢はなし。親がいい顔をしないから、あれはやらない。みたいな。

それで、結局やらなかったことに対して、「だって親がいい顔をしないから」と言い訳をする。
何かをやったことに対して、「だって親がそうしろって言ったから」と言い訳をする。

親だけじゃないね。恋人とか、友達とか、先生とか。いろいろな人を言い訳にしていた時期があった。

でも最近は思います。
大切な人の顔色ほど、一度自分で引き受けて、自分自身で行動を決めるべきだと。
自分の選択が失敗した時の保険に、大切な人を使ってはいけない、と。
自分の選択が失敗した時の責任を、大切な人になすりつけてはいけない、と。

だって大切な人なんですよ。
なんで自分がうまくいかなかったことの責任を、大切な人に背負わそうとしちゃうんだ。そんなに自分がかわいいか。
かわいかったんでしょうね、自分が。笑
大切な人を悪者にしちゃうくらい。

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自分のことをすべて自分で決めること。
さらっと言うけど、すごく覚悟がいることです。すべて自分の責任で、すべて自分が引き受ける。
自由っていうのはすごく重たい。軽い響きに聞こえて、すごく重たい。
でも、自分の人生を生きるっていうのは、潔く自分に責任を持つところから始まるんだと思います。

もちろんね、助言をもらうことはいいんです。
自分にはない視点からアドバイスをもらうって、とても有意義なこと。すばらしいこと。

でもそれを鵜呑みにするのではなくて、一回引き受けること。誰からアドバイスをもらったかということは置いて、一回引き受けて、すべての選択肢を平等に並べること。そしてそこから「自分で」選ぶこと。

アドバイスくれる側の人もね、「自分のアドバイスをのんでほしい」と思ってするのは不純な動機です。ほぼマウント。自己効力感がほしくて、自分がすごい人になりたいだけ。だから、「アドバイスをのまなかったから」という理由で怒る人は、別に相手にしなくていいです。笑
「目の前の人が幸せになってほしい」「目の前の人がよりよい選択をしてほしい」と願ってするアドバイスが、本物のアドバイス。心からのアドバイス。そういうアドバイスをくれる人は、本人が最終的に下した結論や選択に、文句なんて言いません。心配はするかもしれないけど。

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アドバイスを鵜呑みにしないって、相手のことも大切にしている行為。
相手の言いなりにならないで全部フラットに判断するって、相手の反応すら自分が責任を負う覚悟があるという、すごく相手に誠実な行為。

そう考えてもいいんじゃないかなと思います。
それはすごく誠実なことなの。人生に対して。

地味に謙虚に誠実に生きる。
これは10年以上変わらない、わたしの人生の標語です。



最後まで読んで下さって、本当にありがとうございました! 意識低めなので、いただいたサポートは書籍代などにはならず、おいしいケーキや紅茶に消えると思います……(*´ω`*)♡